有川浩さんのデビュー作です。
ある日突然塩によって埋め尽くされた街。
塩害によって人は塩の塔になって死に至る。
感染経路も治療方法もない塩害。
もし発症したら必ず死からは逃れられない。
そんな中、自衛隊員の秋葉と女子高校生の真奈は出会ってしまう。
塩害がなければすれ違うことさえなかった二人。
この本は前にご紹介した「空の中」「海の底」とは違って究極のラブストーリーだと思います。
『世界がが終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。
その中のひとつの恋が世界を救った。』
実はこの本を貸してくれた友人のつーちゃんは
「世界一好きな人がいてもいい
でも、世界を救うのは使命感であって欲しい」
と言ってました。
わかる気がします。
一方では愛する人が自分より先に塩になってしまわない為だけに命をかけられる恋に憧れもします。
が、人々を救う為に自分を置いててでも行ってしまう男が私は好きかもしれないとも思う。
人を愛すると言うことは簡単で、だけど奥が深いのでしょう。
長く生きている私も未だ謎が多いのが恋なのでしょう。
愛について語ってしまいましたが有川ワールドを堪能した1冊でした。