てまえみそ日記

布ぞうりを作ったことやその他のことなどを記す。
年に一度はばあさんの手解きで味噌造りをしている。

源氏物語ー関谷

2018-08-31 | 
 あれからどれほどの年月がが過ぎたのだろうか。人妻空蝉に源氏から便りが来て、あの時

のことを思い出しては感慨に浸っていた。もう忘れていてもいい頃なのにまだあの時のこと

を恨んでいて根に持つとは執念深い奴だ。

 年老いた夫はなくなる間際に若い後妻空蝉のことを息子に託した。息子の好き心に危険を

感じ義母空蝉は煩悶し用心する。下心丸出しの義理の息子に危険を感じてとうとう尼になっ

てしまった。

 このあたりのことを本文は、「ただこの河内の守のみぞむかしよりすき心ありて・・・い

とあさましき心の見えければ・・・尼になりにけり。」と。

 義理の息子河内の守は焦ってしまったようだ。すぐに手に入るとでも思ったのか。源氏が

義理の母にしたことを河内の守にはさせなかった。脇役だから物語に影響はないか。

 それにしても関谷で空蝉と再会する必要はあったのか。 たとえば空蝉と源氏が愛人関係

になっているのを知りながら河内の守が強いて不倫関係を続けていることを源氏に知られパ

ワハラを受けて柏木と似たような境遇になるとか何かないとつまらない。そうでなければ玉

鬘のような展開にならないのも面白くない。この巻はなくてもよさそうな感じがした。


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