ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

人類最古の調理法を、一億5千年前の塩で食べる

2010-06-21 | 日記
蒸し暑いし、カッタルイし、でも夫子等はハラを空かせているし、自分もけっこう腹ペコだし、

こんな時には、大竹まことの料理本 『こんな料理で男はまいる』角川書店 1500円。

その中に「焼くだけ5品」という料理法があって、
赤ウィンナー、油揚げ 厚揚げ さつま揚げ たらこを次々に別々に焼いて、おろししょうがと醤油や塩だけで食べる、というもの。
それを真似て、昨日は、

・かつおのタタキ(父の日の記念に夫に焼かせた)を高知直送塩タタキ専用海洋深層水塩で、塩タタキに。
・キュウリを輪切りにして、一億五千年前の海が結晶したユタ州の塩(近所のスーパーで一ビン100円)でもみ、高知の馬路村の柚子ポンで。
・完熟トマトの冷たいものを皮をむき、くし形にスライスして、モンゴル「ラマ教」の聖地 から来た聖地の塩(近くの温泉地附設の農産物コーナーで300円)をかけて、
・いわしのはんぺんを焼いたものに、マル大豆醤油をかけて。
・枝豆豆腐にわさび醤油をかけて。

それぞれ量だけはたっぷり、居酒屋風に大きな鉢や皿にドサッともりつけて ここまで20分かからず。

ホカホカ白いご飯で食べました。 

食欲がなくて、こんなに食べられないと思っていた私が一番食べていたかもしれません。

大竹まことは「焼いただけのものを人前に出すなんて、と思うのは間違い。レシピが複雑だろうが、簡単だろうが問題は味なのだ。焼いただけのものに失敗はほとんどない。素材だけを提出しているのだから、味付けも自由。人類最古の調理法に誇りを持て。皿にあまりきれいに盛り付けないこと。私は気取った盛り付けに腹が立つことがある」と書いている。

今日は、この本の中の「どんぶり二種」を作る予定。

この本には、料理と料理の間に大竹まことのエッセイも挟まれていて「男たちは料理に何をもとめているのだろう」という題で
「今日はおいしいシチュー、明日は手のこんだかにクリームコロッケ、次の日は目先を変えて味のチーズ焼き・・・・毎日こんなものが出てきたら私は妻に殺意を抱くだろう。かといって、レトルト食品や冷凍食品の類だけを出されたら、これは逆に妻の殺意だ」
そして、結論として「あたたかい味噌汁とご飯、上手に焼けた魚と少しの煮物、それぐらい作ってもバチはあたるまい。それだけのものを食べさせておけば、男は馬車馬のように働く・・・・はずだ」

と、書いてあるけど、たしかにそうかもしれないなと思いました。

大竹さんはこの料理本を出すに当たって、その中の三割ははじめて作った料理だと前書きで告白されています。
「でもきっとこうやって料理したら多分うまいんじゃないかとずっと考えていて実際作ったら上手かったものばかり」だそうです。
フーン・・・・・けっこういい加減だったな、このオッサン。

おもむろに今日使った、モンゴルラマ教の聖地 聖地の塩のパッケージを見てみたら、原産国パキスタンになっていました。
パキスタンと国境を接しているのは、モンゴルではなく、チベットじゃなかったっけ。
ラマ教はチベットじゃなかったっけ。
なぜにモンゴルが?・・・・
袋の隅に小さく、販売者「福寿の里モンゴル村」と書いてありました。