元日。
ずっと同じところに泊まっています。白散をある人が夜の間だけと思って、舟屋形にさしはさんでおいたところ、風に吹かれて、海に落ちてしまって飲めなくなってしまいました。(お正月だと言うのに)芋茎や荒布や歯固めといった、おせちもありません。こういったものはないところなんですよ、ここは。そうかといって準備もしておきませんでした。ただ、塩漬けの鮎の口だけを吸っています。こんな風にチューチューすっている人間の口をみて、押し鮎の方だって、何か思ったりしないでしょうか。
「今日は、なーんか都のことばっかり思い出すわねぇ。家の門のしめ縄にぶらさがっている鯔の頭や柊のことなんか、思い出すわよね(こうして押し鮎を吸っていると)」と皆で話しあっているようです。
押し鮎の干物の口を吸って、いろいろ想像するところが面白いですね。「鮎のほうから人間を見て、どう思っているのでしょうね・・・」と想像するところは、ちょっとコワイです。
旧正月にめざしと柊を飾るのは、けっこう歴史が古かったんだ。ふーん。
ずっと同じところに泊まっています。白散をある人が夜の間だけと思って、舟屋形にさしはさんでおいたところ、風に吹かれて、海に落ちてしまって飲めなくなってしまいました。(お正月だと言うのに)芋茎や荒布や歯固めといった、おせちもありません。こういったものはないところなんですよ、ここは。そうかといって準備もしておきませんでした。ただ、塩漬けの鮎の口だけを吸っています。こんな風にチューチューすっている人間の口をみて、押し鮎の方だって、何か思ったりしないでしょうか。
「今日は、なーんか都のことばっかり思い出すわねぇ。家の門のしめ縄にぶらさがっている鯔の頭や柊のことなんか、思い出すわよね(こうして押し鮎を吸っていると)」と皆で話しあっているようです。
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旧正月にめざしと柊を飾るのは、けっこう歴史が古かったんだ。ふーん。