財布が薄いと本当に金持ちか

お金持ちの財布は薄いそうである。
必ず長財布だそうである。
その中には、お札がゆったりと入っているそうである。
まちがってもバンドエイドとか安全ピンなどは入っていないそうである。
カードも必要最小限だそうである。
財布の値段の200倍がその人の年収若しくは、将来の年収だそうである。

私の財布は薄い。
長財布である。
バンドエイドや安全ピンも入っていない。
カードも少な目。小銭はどんどん使うようにしているのでふくらんでいることはまずない。
同じメーカーの同じものをずっと使っているので大体4年か5年以内に新しいものに交換する。
交換するときは古い財布と別れるのがとても辛いが、
新しいのに取り替えるとすっかりそっちに夢中。切り替えが早いのである。

なら私も金持ちなのか。
答えは否。金持ちではない。
ときどき財布に1000円しかはいっていないこともある。

私は自分の財布が大好きだ。
色も形も大好きだ。
バッグから出して使うたび、気分がよくなる。
私はバッグも好きだ。かばん類をみるといとおしくてならない。
ブランド物でもそうでなくても学生かばんでも、100均の紙バッグでも、袋ものなら何でも好きだ。だから財布も好きなのだ。
お金も好きだが、私が一番好きなのは私の財布そのものだ。
財布の手触り。財布の色。財布の形。ステッチの縫い目。すべてが好きだ。
財布を見るたびに生きている幸せを感じる。
可愛いなあって。
中にお金が入っていようがいまいが、私の財布はよい財布。
私が財布をパンパンにしないのは、可愛い財布が型崩れするのが嫌だからだ。時々1000円札をぎっしり詰めている人の財布を見ると、財布がかわいそうでならない。
一万円札ならなおさらだ。
私の財布の中に無理やり100万円を詰め込もうとされたら本気で怒って殴りかかるかもしれない。