食べ物のウラミは永遠に続く

私もあの餃子、数回買ってたんです、二年前。
味はあんまり美味しいとは思わなかったけど、大きさも手ごろで、割と安くて、 赤いパッケージが可愛くて、その日も冷凍庫にありました。夕方車の中でニュースを聞いて、すぐ携帯で家に電話して確認すると、娘が「お昼に食べようかと思ったけど、焼くのが面倒でまだそのままある」とのこと。「食べないように」と言って、家に帰るとまもなくＣＯＯＰから電話があって、すぐ返品してほしいとのこと。
翌々日ぐらいにお店に持っていったら、料金を返してくれました。どうして私が買ったのをお店が知っているかというと、会員制のお店なので、レジのデータをたどってわかったと教えてくれました。

それ以来ＣＯＯＰは国産の冷凍食品しか置かなくなって、私もいつのまにか餃子は家でしか作らないようになり、そして今回の発表の後も買う気にはなれない。証拠不十分とか発表が遅すぎたからとかいった理由ではなく、もっと根源的なこと。
もう大丈夫、といわれても、食べ物は本能に直結しているから、いったん危ないことがあったことには近づきたくない。ただそれだけです。それから反省をこめて「自分で材料から作るより安い」ものも原則として買わなくなりました。

巷に多くの食べ物屋あり。スパゲティあり、とんかつあり、ラーメンあり、てんぷらあり、刺身あり。どれもが安全で、食品添加物は混ざっていても、少なくとも故意に危ないものが入れられていないことは、奇跡に近い人間と人間との信頼関係に基づくものなんだと思いました。
猫だって、赤ちゃんでない限り、餌付けって時間がかかるものなんです。