朝から雨でした。
傘をさし、コーヒー豆とコーヒーメーカーを持ち
彼女の家へ。
長靴も履いたよ。
僕は彼女にコーヒーを淹れるのだ。
先月はスムーズに淹れられず、待たせてしまった。
今日はそんなことのないように昨晩からシュミレーションをして、準備バッチリ。
ふふふん
バッチリだったけれど、
彼女の話しを真剣に聞いていたので、
豆を何杯入れたか忘れてしまい、何度もやり直してしまった…
彼女は、
おもしろーい
って笑ってくれた。
彼女の目は茶色くて、
光を通して琥珀色になる。
綺麗だなぁって思う。
うつむいて
目を伏せてしまうと、
真っ黒になる。
茶色になったり、黒くなったり、透明になったり。
笑ったり泣いたり困ったり怒ったり
くるくる変わって、
とても可愛らしい。
彼女は僕にはないものをたくさん持っている。
まっすぐで
優しくて
面白くて
聞き上手で。
自慢なのだ。
はやく、本当の笑顔になるように。
琥珀色の瞳が、より輝くように。
一番近い存在でいたいけど、
ひ弱で臆病な
僕では役不足なのだ。
でも、いいのだ。
だって、近くになったら、
遠くなってしまうかもしれないでしょ。
この距離でいいのでっす。
嫌われない限り永遠だからねっ
ふふん
コーヒーを淹れる役目だけは、
譲れないけどねっ
また、飲もうね。
話そうね。
そして、また明日から
コッソリ、
もっと美味しく淹れられるように努力をするのです。
彼女の笑顔を想い願いながらね。
ほんとだよ。