そんなわけで朝から難波道頓堀へ歌舞伎を観に行ってきました。
道頓堀と言うと、
世界陸上バージョンですよ~
や、
ですよね。
松竹座はこんな大正ロマネスク風の建物です。
今日は祇園甲部の舞妓さんが大勢見物に訪れていました。
南座の顔見世では総見の日があったりしますが、
時々松竹座でも舞妓さんが訪れる日もあります。
何年前かもそんな日にたまたまおとずれまして、
たまたま隣に座っていたのが先代の井上八千代さんで、
たくさんの舞妓さんがご挨拶にいらして、間近に舞妓さんを見ることができました。
舞妓Haaaan!!!ですね。
今回の舞台は、「関西・歌舞伎を愛する会」の舞台です。
昔は「関西・歌舞伎を育てる会」っていいました。
今回の立役者は片岡仁左衛門です。
江戸時代は沢山の芝居小屋が立ち並んだ道頓堀ですが、
昭和になって衰退激しく、一頃は大阪では歌舞伎公演ができない時代もありました。
南座にでる関西役者が仁左衛門の兄秀太郎だけだったことも。
今の仁左衛門の父の先々代仁左衛門がこれではいけないと、
居を京都に構えて、東京だけでなく大阪でも歌舞伎を自主公演という形で開いて、
ついにやっとこのような公演を毎年開く事ができるようになったのです。
そこに、噂の海老蔵がでるものだから、今日は満席でした。
昼の部は
・鳴神 海老蔵と孝太郎(仁左衛門の息子)
・橋弁慶 愛之助(秀太郎の芸養子)と壱太郎(坂田藤十郎の孫)
・義経千本桜 仁左衛門、秀太郎、海老蔵
やじの目的は、勿論義経千本桜。
千本桜といえば吉野ですもんね。
でも、今回の義経千本桜は渡海屋と大物浦なので、舞台は尼崎です。
阪神電車に「大物(だいもつ)」って駅がありますね。
壇ノ浦の戦いで平家に敗れ、海に沈んだはずの知盛が実は生きていた
そんな奇想天外な発想からなる物語。
主人公は勿論仁左衛門演じる平知盛です。
知盛は源義経に復讐するため、大物浦で船宿の主人・渡海屋銀平になりすましています。
銀平は安徳天皇を自分の子どもとして匿っています。
ついに義経にめぐり合います。
知盛も本性を顕し、再び激しい海戦を繰り広げます。
気品高い白装束で出陣したのに、後半では真っ赤な血のりがべったりついた悽愴な姿。
争いに敗れた知盛は、安徳天皇を義経に託し、
自らの体に碇に繋がる縄を巻きつけて碇を後ろ向けに海に投げ入れ、
そして真っ逆さまに海に落ちてゆくのです。
仁左衛門、とてもいいです。
先月、歌舞伎座で幸四郎が勤めた役です。
少し幸四郎のやり方と違います。
やはり、関西の味を持つ役者なので、心理劇に走らずストレートに知盛の恨み、悲哀が伝わってきます。
は~、ええもん見せてもろうてよかったわ~。
4日後の木曜は夜の部を観に行く予定です。
コメントありがとうございました。
一緒にご覧になられてらしたんですね。
やっぱり仁左衛門よかったですねえ。
海老蔵も色に迷うところが現実の彼とダブって。
台詞にかなり卑猥なところがありましたよね。
でも、今日のお客さんほとんどわかってないんじゃないかな。全然クスリともしませんでしたもん。
安徳天皇役の子ども頑張っていましたね。
でも何故引っ込みの時に泣いていたんでしょうかね。
十八番、舞踊、義太夫物と出し物もよかったですね。
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「義経千本桜」は「仮名手本忠臣蔵」「菅原伝授手習鏡」とともに三大浄瑠璃作品の一つです。
千本桜は義経が主人公なのですが、源平合戦で滅びたはずの敵平知盛・維盛・教経が生き延びていて、そこから起こる悲劇の話です。
特に今回の大物浦、そして鮨屋、そして吉野山・河連法眼館が三つの大きな山場です。
忠臣蔵と千本桜は筋も比較的わかりやすいのでお薦めです。
歌舞伎もいいけど、文楽もいいですよ。
でも、東京で文楽を観るのは難しいですね。