このブログで何回か言及していたが、クラゲ男はパワハラ気質の主幹と3年間仕事していた。彼は今年の春に定年まであと1年を残して早期勧奨退職した。
このパワハラ主幹は仕事でクラゲ男に対してネチネチと指摘をしてきた。パワハラ主幹は糖尿病を患い週3回(途中から週2回)人工透析していた。
もちろん人工透析の日は早退する。ただでさえ人手不足なのに週3回も早退されるから仕事の進捗に重大な影響が出ていた。
また、主幹はほとんど仕事しない。パソコンに向かってある資料の新旧対照表を作っていた。主幹の上に課長がいたが、事なかれ主義なので注意しない。
さて、こんなトンデモ職員が居なくなり清々していたところに、新卒の後輩が入ってきた。彼はいかにも現代っ子という感じで、立ち振舞いが社会人っぽくない。話し方も幼いし、細かいミスを繰り返す。
まるで若い頃のクラゲ男を見ているみたいで、複雑な気分になる。優しく親身に指導していたが、彼の勤務態度は変わらない。なるべく彼の負担にならないよう電話も窓口も出るようにした。彼がデスクワークに集中できるようにするためだ。
その時、ふと思った。「パワハラ主幹もクラゲ男に対してこんな気持ちだったのではないか?」
パワハラ主幹が在職中にクラゲ男は仕事のミスが多かった。少し言い訳すると電話や窓口対応、業務がクラゲ男ひとりに集中していたから余裕がなかったのだ。だからといってミスはミスなので言い訳にすぎないが。
パワハラは良くない。許されない。しかし、後輩の指導と言えど、教える側も人間だ。完璧な人間などいない。
なので、感情的になったり、あるいは若干の敵意に似た感情をもってしまう。これは仕方ない。
クラゲ男はパワハラ主幹のように後輩に暴言を吐いたりしない。パワハラ主幹のような態度をとることは決してしない。しかしパワハラ主幹が退職して半年過ぎた現在、彼に向けてこんな気持ちを俳句風に伝えるだろう。
あの時の あんたの気持ち よく解る 後輩もちて 指導してから