オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

東京自慢十二ヶ月 一月

2018-04-14 | あづまにしきゑ

初卯妙義詣(はつうみょうぎもうで) 柳ばし はま

大蘇芳年 画 御届明治十三年三月

 

正月初めの卯(う)の日を 初卯といいこの日に亀戸天神に初卯詣をした

これは妙義詣とも称し江戸のころ盛んになった信仰である

なぜ初卯かというと 菅原道真の師にあたる法性坊が卯の日

卯の刻に亡くなり「卯の神」として祀られることに由来している

 

東都歳事記には次のようにある

卯日 亀戸妙義参 天満宮の境内にあり毎月卯の日を縁日とす

正月は初卯詣と号し参詣多く南は両国より割下水辺

北は浅草大川橋より柳島の土手辺りに満つ

又二の卯三の卯もこれに同じ、、、

 

 

 


東京自慢十二ヶ月 十二月

2018-04-13 | あづまにしきゑ

浅草市 しん橋 くめ

大蘇芳年 画 御届明治十三年三月

 

【市】とは神社仏閣の縁の日、参詣人の集まる日に

近郷の人々が日用品を商うために「市」が立ち

その年の最後の市が『歳の市』です

歳の市の始まりは江戸時代初期の浅草だと言われています

浅草の歳の市は日用品の他に新年を迎える正月用品が主になり

それに羽子板が加わりその華やかさが人気となりました。

 

 

 

 


東京自慢十二ヶ月 十一月

2018-04-11 | あづまにしきゑ

酉のまち 日本橋 小三

大蘇芳年 画 御届明治十三年三月

 

酉の市は11月の酉の日を祭り日として浅草の鷲(おおとり)神社や

酉の寺(長國寺)など各地の鷲神社、大鳥神社で行われ

開運招福・商売繁盛を願い江戸時代から続く年中行事で

「酉の町」、「酉の祭」【とりのまち】 ともいわれる。

大判小判、おかめの面などを飾った縁起熊手も財をかき込み

福をかき込もうと商売繁盛を願う人々にもてはやされることになります。

またお客をかき込むという縁起をかついで愛らしい簪熊手が

吉原などで人気となって縁起物の熊手は多種多様になりました。

 

 


 


東京自慢十二ヶ月 十月

2018-04-05 | あづまにしきゑ

滝ノ川の紅葉 日本橋 八重

大蘇芳年 画 御届明治十三年三月

 

滝ノ川は東京府北豊島郡(現北区)にある地区名

石神井川の下流にあたる音羽川が渓谷があり

流れも急なことから滝野川と呼ばれるようになった。

渓谷の滝や紅葉など景勝の地として有名で

広重などの錦絵にも見られます。

 

紅葉見物のご馳走は里芋煮でしょうか。

 

 

 


東京自慢十二ヶ月 九月

2018-04-01 | あづまにしきゑ

千駄木の菊 根津八幡樓 小櫻

大蘇芳年 画 御届明治十三年三月

 

かつて鉢物栽培の品評会がさかんだったのは

朝顔に万年青(おもと)そして菊でした

千駄木・根津・染井の場所がピンときませんが

千駄木は安政3年(1856年)染井から

菊栽培の植木屋が移り住み菊人形で知られた