オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

風俗三十二相 うれしそう

2018-02-02 | 風俗三十二相

月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画

「風俗三十二相」より

 

三十一 『 うれしさう 』 

明治稔間(1868~1912) 當当今藝芸妓之婦宇曽久

明治廿一年 月 日印刷

「つかまえた」

蛍を手のひらに嬉しそうにはしゃぐ芸者

団扇を口にくわえた夏きもの姿がなんとも色っぽい。

 

冬に蛍。。。 この曲でも聴いてみようか

 

沢田知可子 - 冬のほたる

 

 

目次

 

三十二 『 遊歩がしたさう 』 は

2017年2月27日に先行して投稿済となっています

 

ー 完 -


風俗三十二相 はずかしそう/ねむそう

2018-01-31 | 風俗三十二相

月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画

「風俗三十二相」より

 

廿九 『 はずかしさう 』 

明治年間(1868~1912) むすめの風俗

明治廿一年十一月  日印刷


 

なにをそんなに恥かしがっているんだい。

 

八丈島で織られた「黄八丈(きはちじょう)」は

江戸時代後期より大名や御殿女中に愛好され

明治になってからは下町の女性の象徴にもなりました。

 

 

 

 

三十 『 ねむさう 』 

明治年間(1868~1912) 娼妓の風俗

明治廿一年四月十日印刷


顔で笑って心で泣いて 寝顔は誰もが幸せそう

赤いシーツが艶めかしいですね。

 

 

1月31日 月の出にギリギリ見えた満月

この後厚い雲に覆われてしまいました。 くやしさう

 


風俗三十二相 暗そう/あぶなそう

2018-01-18 | 風俗三十二相

月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画

「風俗三十二相」より

 

廿七 『 暗さう 』 

明治年間(1868~1912) 妻君の風俗

明治廿一年三月十三日印刷


 

肩をはだけ、乱れ髪姿で行燈に火をつける奥さん

 

明治中期になると東京市内のほとんどが石油ランプによる

燈火に変わって来たという書き物も見受けられますが

一般庶民の家庭ではまだまだ行燈だったんですね。

行燈の明るさは豆電球くらいとか

行燈→ランプと来た後、東京市内に電灯が普及したのが

大正11年頃と言われていていますが

我々には電気なしでの生活は到底無理ですね。

 

 

廿八 『 あぶなさう 』 

明治年間(1868~1912) 当時芸妓の風俗

明治廿一年五月一日印刷


 

 着物の裾を持つ芸者さん

この絵の状況がつかめないのですが

下げた目線から足もとがあぶなそうなのは確かですね

草履が。。。

 


風俗三十二相 おきがつきそう/かわいらしそう

2018-01-16 | 風俗三十二相

月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画

「風俗三十二相」より

 

廿五 『 おきがつきさう 』 

明治年間(1868~1912) 西京仲居之風俗

明治廿一年五月十五日印刷


 

芭蕉の葉柄の着物が斬新な京都の料亭の仲居さんが

提灯の火を調整しようとしているところでしょうか

蝋燭の炎がかなり燃え上がっています。

そこで、おきがつきそう

「お、きがつきそう」

おき(熾)とは炭が燃えきって白くなりかけた状態のこと

 

 

廿六 『 かわゆらしさう 』 

明治十年(1877) 以来内室の風俗

明治廿一年四月十五日印刷


 

 赤ん坊を抱いて頬擦りする母親

 

人間における感情表出の一つである「笑い」

笑いには様々な種類があります。

赤ちゃんが初めて見せる笑いには生後に学習するものではなく

生まれつき備わった能力によるものだということを御存知ですか

私達はまだ言葉を持たない頃から笑顔を表現し

周りの人達との関係を自ら作って行くのです。

そこには笑顔に込められた強い力を感じます。

東京江戸博物館 「笑顔に込められた力」 より一部転載

 


風俗三十二相 にくらしそう/すゞしそう

2018-01-10 | 風俗三十二相

月岡芳年が女性のしぐさを ~~そう と描いた美人画

「風俗三十二相」より

 

廿三 『にくらしさう 』 

安政年間(1854~1859) 名古屋嬢之風俗

明治廿一年 月 日印刷


 

江戸時代後期名古屋お嬢様の最先端ファッション

久々に出てきたお嬢様です。見ているほうも若返ります

「でらいやだがやぁ」

 

 

廿四 『 すゞしさう 』 

明治五六年(1872、73) 以来芸妓の風俗

明治廿一年五月四日印刷


 

屋形船に呼ばれた芸者さん

透け感のある絽(ろ)という着物が涼しそうですが

「頬づえ」とはチョト違うポーズで怒っています

なにがあったのでしょう?

「んーたらもう」