オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

月百姿 音羽山月

2017-04-28 | 月百姿

月岡芳年 月百姿

『音羽山月』 田村明神

明治十九年届

 

坂上田村麻呂(さかのうえたむらまろ)は奈良-平安時代前期の武人

天平宝字2年(758年)~弘仁2年5月23日(811年6月17日)

延暦16年(797年)に桓武天皇により征夷大将軍に任じられた。

京都の清水寺を創建したという。

 

能『田村』より

時は晩春 三人の旅の僧が清水寺を訪れた際

散った桜の花を掃いている男に会った

これは境内の田村堂に住む神 田村明神

坂上田村麻呂の霊

国立国会図書館デジタルコレクション 059

 

『ふしぎやな花の光にかゝやきて

男体の人の見え給ふは

いかなる人にてましますぞ』

 

『今は何をかつつむべき

人皇五十一代 平城天皇の御宇に有りし

坂上田村麿』

 

『東夷を平げ悪魔を鎮め

天下泰平の忠勤たりしも

即ち当寺の仏力なり』

 

清水寺の山号は音羽山 本尊は千手観音である。

 


月乃百姿 姥捨月

2017-04-27 | 月百姿

月岡芳年 月百姿

『姥捨月』

明治二十四年印刷

 

 

棄老伝説

国立国会図書館デジタルコレクション 098


大和物語 第156段 姨捨

 信濃国更科に住む男は年老いたおばとともに暮らしていたが

男の妻はこのおばのことを憎み 深い山におばを捨ててこいと男に迫った

ついに男はおばをだまして月夜に連れ出し 山に置き去りにする。

だが家に帰った男は 『わがこころ なぐさめかねつ さらしなの

をばすてやまに てるつきをみて』 と

自分のしたことを悔い、おばを迎えに行ったという。

 

 

本朝孝子傳 姥捨て山の古話

枝折り型になっている

『奥山に枝折り手折りは たが為ぞ 我が身をわけて 産める子のため』