日本国憲法は、第二次世界大戦(アジア・太平洋戦争)での日本の敗戦から約2年後、1947年5月3日に施行されました。日本軍国主義による侵略戦争を反省し、憲法には国民主権、恒久平和、基本的人権の尊重などが盛り込まれました。
「こんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました」「みなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです」――これは、68年前の憲法施行の直後、当時の文部省が教科書として配布した『あたらしい憲法のはなし』の一節です。
憲法の前文では、「政府の責任によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」ことを明らかにしました。また9条では、「戦争を放棄」し、「戦力は持たない」と決めました。これが『憲法のはなし』でいう「二つのこと」です。
戦後70年、日本はこの憲法の下で自ら戦争を起こしたことはありません。朝鮮戦争で機雷掃海に駆り出された日本人の戦死や、アメリカの戦争に協力しイラクに派兵された自衛隊員の帰国後の自殺などはありましたが、日本の自衛隊として一人の戦死者も相手国の犠牲者も出していません。憲法の平和原則が支えとなり、日本への国際的信頼を広げてきたのです。
いま安倍政権が進める、「集団的自衛権行使」の憲法解釈を変更し、アメリカが起こすどんな戦争にも自衛隊が参加する「戦争立法」の企ては、憲法前文と9条の平和原則を乱暴に踏みにじるものです。
憲法記念日を前に安倍政権はアメリカと戦争で協力する新「ガイドライン」で合意し、まだ国会にも提出されていない「戦争立法」の成立を約束しました。憲法の平和原則はもちろん、主権と民主主義を破壊するものです。
安倍政権が進める、沖縄県民の「島ぐるみ」の反対を押し切った米軍新基地建設や原発の再稼働、消費税増税や労働法制の改悪など暮らし破壊の数々の暴走も、憲法を破壊するものです。安倍政権と自民党は憲法そのものの明文改憲にも乗りだし、改憲案をまとめようとしています。いままさに憲法破壊政治との対決の正念場です。
「この憲法は、みなさんのつくったものです」「みなさんは、国民のひとりとして、しっかりとこの憲法を守ってゆかなければなりません」――『あたらしい憲法のはなし』には、このようにも書かれています。
改憲をねらう人々は、「憲法を押し付けられたもの」といいますが、戦後70年、改憲なしでも、国民にとってなんの不都合もなかったことは、憲法が国民のなかに定着していることを証明しているのではないでしょうか。
そもそも憲法は、国民を縛るものではなく、政治を担う、いわゆる権力者を縛るものです。政治の暴走を許さないようにしているものです。暮らしも平和も破壊する暴走政治をすすめている人たちが、憲法を変えようとしているのということを、私たちはしっかり見なければなりません。
戦後70年を「改憲の年」にさせてはなりません。平和といのち、人権を守り抜くために、この憲法を守り生かしていく決意を新たにしようではありませんか。
「こんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました」「みなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです」――これは、68年前の憲法施行の直後、当時の文部省が教科書として配布した『あたらしい憲法のはなし』の一節です。
憲法の前文では、「政府の責任によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」ことを明らかにしました。また9条では、「戦争を放棄」し、「戦力は持たない」と決めました。これが『憲法のはなし』でいう「二つのこと」です。
戦後70年、日本はこの憲法の下で自ら戦争を起こしたことはありません。朝鮮戦争で機雷掃海に駆り出された日本人の戦死や、アメリカの戦争に協力しイラクに派兵された自衛隊員の帰国後の自殺などはありましたが、日本の自衛隊として一人の戦死者も相手国の犠牲者も出していません。憲法の平和原則が支えとなり、日本への国際的信頼を広げてきたのです。
いま安倍政権が進める、「集団的自衛権行使」の憲法解釈を変更し、アメリカが起こすどんな戦争にも自衛隊が参加する「戦争立法」の企ては、憲法前文と9条の平和原則を乱暴に踏みにじるものです。
憲法記念日を前に安倍政権はアメリカと戦争で協力する新「ガイドライン」で合意し、まだ国会にも提出されていない「戦争立法」の成立を約束しました。憲法の平和原則はもちろん、主権と民主主義を破壊するものです。
安倍政権が進める、沖縄県民の「島ぐるみ」の反対を押し切った米軍新基地建設や原発の再稼働、消費税増税や労働法制の改悪など暮らし破壊の数々の暴走も、憲法を破壊するものです。安倍政権と自民党は憲法そのものの明文改憲にも乗りだし、改憲案をまとめようとしています。いままさに憲法破壊政治との対決の正念場です。
「この憲法は、みなさんのつくったものです」「みなさんは、国民のひとりとして、しっかりとこの憲法を守ってゆかなければなりません」――『あたらしい憲法のはなし』には、このようにも書かれています。
改憲をねらう人々は、「憲法を押し付けられたもの」といいますが、戦後70年、改憲なしでも、国民にとってなんの不都合もなかったことは、憲法が国民のなかに定着していることを証明しているのではないでしょうか。
そもそも憲法は、国民を縛るものではなく、政治を担う、いわゆる権力者を縛るものです。政治の暴走を許さないようにしているものです。暮らしも平和も破壊する暴走政治をすすめている人たちが、憲法を変えようとしているのということを、私たちはしっかり見なければなりません。
戦後70年を「改憲の年」にさせてはなりません。平和といのち、人権を守り抜くために、この憲法を守り生かしていく決意を新たにしようではありませんか。