筆を使うことは
なかなか無い
パソコンは止めたが
スマホは使っている
紙に書く時は
鉛筆かボールペン
昔の人の手紙を見ると
筆で書いてあって
皆んなうまいなぁーと
感心する
あんな手紙が
書けたらいいな
昔学生の頃
書道の時間があったのかさえ
忘れている
息子に法華経の写経を
した方がいいよ
と言われて
写経をする事にした
どうせなら筆で
書いて見ようと思って
筆ペンを買ってきた
一回目は半紙に書いて
壁に貼ってみた
二回目は少し字が
上手くなってきた
三回目の途中から
替えのインクも無くなって
筆ペンをやめて
細筆で墨汁を付けて
書いてみる事にした
筆ペンと全然違う
なんか味があって
書きやすい
筆の違いなんだろう
もっと早く墨汁で
書けばよかった
昔工芸作家と書家の
コラボ展をやっていた
作家は字くらいは
書けないとなぁ
という事で
皆んなで集まって
書家の船本先生に
書を習う事になった
年に一度の展示会の前は
書を書くのに忙しい
アトリエに泊まり込みである
夕方から集まって
書き始め晩飯を食べて
また書き出す
朝になると
行ってきますと言って
それぞれの仕事場へ
また次の日も
同じ感じ
何日か書いていると
上手くなるもんだ
もちろん先生の指導もいい
展示会には
各自の工芸作品と
書の作品も並べる
こんな事を何年もやって来た
中断しては
また何年かして
また始める
書道と革と七宝焼は
いつも同じメンバーだったが
工芸のメンバーは
変わっていった
陶芸家がいたり
ガラス作家がいたり
木彫家がいたり
折り紙作家がいたり
皆んな一流の作家達だった
それぞれの仕事場に
体験しに行ったりした
群馬の陶芸家の所へは
泊まり込み
奥さんの実家が酒蔵で
酒蔵で飲む酒は
格別だった
伊豆の一碧湖の陶芸家は
笠間で笠間焼を習って
歯医者さんをしていたが
陶芸家になって
一碧湖の別荘地に引っ越し
わざわざ
伊豆から横浜まで
字を書きに来ていたし
我々も
泊まり込みで陶芸を作りに
一碧湖に行って
いろいろ作らせてもらった
書の雑誌が
今でも送られてくる
後ろの方に
手本が書いてあって
皆んなが提出するように
なっている
昔習っていた頃は
何度も書いて
見てもらっていた
そういえば
最近書いてないな
筆を取って書いてみた
我ながらうまいんじゃない?
なんて感心しながら
何枚か書いてみた
筆はいいね
また少し書いて見よう
子供に
写経を筆で書かせたら
面白いかななんて
思っている
法華経は
漢字とひらがなとカタカナ
で書かれている
難しい字や
読めない字が
あってもいいじゃない
同じように
真似して書いてみたら
どうだろう
大人もやってみたら
どうだろう
また忙しく
なりそうだ