先日、友人から電話があり、友人の妻方の叔父が様子がおかしいとの連絡が入る。記憶が曖昧になり、わけのわからないことを言っているとのこと。その連絡は日中であったので、友人も精神科の看護師ということもあり念のため設備の整った総合病院へ向かった。基本的には脳血管疾患を疑っての話であった。
しかし、時間が経つにつれ様子は変化し、友人は私あてに
「これ・・・、俺の眼では、精神科の領域かもしれん・・・」とのmail。
症状をみると、MRIは撮影できず部屋から飛び出し、もともと普段暴言を吐くような叔父ではなかったのだが、暴言を吐き・・・。いつもは、やさしい叔父の変化に、友人とその妻も相当辛いようであった。
一通り検査が終わって、主治医の話では、あとは、髄圧に問題がなければ今のところ異常はないであろうとのこと。結局、腰椎穿刺が終わり、結果は正常。
友人が自宅にたどり着いたのは、18時を超えていただろうか。叔父は、独身だという事で、妻方の同居している家に一緒に帰ってきたとの事。それまでは、時々動いてボソボソと話し、動きを見せていた叔父は、この時点では、うつむいてしゃがみ込み、何も話さなくなったという。
「あかんわ。飯も水も口にしてくれへんわ・・・」
友人からこの一報が入ったのは、20時をまわっていただろうか。話し合ったが、やはり朝からみても症状は進行している。我々2人の仲で、病状が早く進行していることも踏まえて、翌朝まで待つという選択枝はまずありえなかった。
ここでどうしたらよいかということを話し合ったのだが、
1、知り合いである某病院の院長の相談して診察してもらう。
2、友人である院長に無理を言ってみてもらう。
まず、この2点から、動こうという話になる。
1の某病院の院長に連絡が取れたのは、21時頃。その日の当直は大学から派遣されている新米Dr.精神保健指定医ももってなく、薬物治療の判断は愚か、保護室入室の指示(一時的な意味を除く)や拘束の指示も出せない。しかも、距離がとてつもなく遠かったため、あきらめた。
次に2の手段であるが、出来るだけ無理は言いたくなかったのだが、相談したところ、快く受け入れてくれた。それを友人に電話で伝えた。
「ようやくなんとかなりそうやな」
確かに何とかなりそうな気がした。もちろん私は自宅から友人と連絡を取り合っていたので、その話が決まってようやく就寝できるかと安堵した。
診察が終わったのが、23時頃であったことを記憶している。やはり、朝と比べて症状は進んでおり、入院させたほうが良いとの事。しかし、私や私の友人が多く働くその病院では、入院させづらいののではという院長のはからいから、精神科救急を呼んで、他院に入院してもらうのが賢明ではないかとのアドバイスをもらう。
そこに、私も友人も異論はなく、友人は精神科救急の窓口でもある
「心の救急相談窓口」に電話をした。
・・・・・
・・・・・1時間以上繋がらず、友人は、何十回も電話をかけなおしたという。
1時間以上経過した頃、ようやく電話はつながり、どのような相談ができたのかと後できけば、どこの病院へ行くかはまだわからないが、まず、救急搬送を希望するかしないかの返事をせまられたとのこと。友人もわかってはいたのだが、いざ、当事者となり相談してみて感じた精神科救急の大きな欠陥である。
そう、
※夜間の精神科救急には、他科と同様の普通の外来はなく、入院前提の救急外来しか無いのである。
大阪府には、1千万人近い人口がいるというのに、一晩で緊急入院を受け入れる病院は、輪番制で充てられた高々数病院のみ。しかも、この広い土地で散発するであろう精神科患者の急変には到底対応できるはずがない。先に述べた、電話システムも非常に貧弱極まりない。
今の現状で、対応できているように見えるのは、精神科で救急を必要としている患者の多くが、
※問題が起こっていないから、翌朝以降まで診察せずに持ち越している
だけの事である。
救急で運ばれてくる患者のほとんどは、不安になり自分で救急車を呼んだ。もしくは錯乱状態か、またそれに類似する症状で警察に取り抑えられ、警察の判断で、精神科救急を呼び、入院してくるというケース。
今回のケースは、友人が精神科の看護師ということもあり、たまたまスムーズ(といっても、丸一日を要したが)にいったが、普通であればどうすればいいかわからず、途方に暮れていたに違いない。ましてや、今はまだ精神科という領域に抵抗を感じている人は少なくなく、今、この瞬間にでも救急車を呼びたいけれど呼べない、そのような家族もいるはずである。
精神科にも夜間気軽に受診できる救急外来を設置する必要がある。これは、早急に推し進めなければならない事案である。各精神科病院もそこに携わる医療従事者も、何か起こってから受診するのが医療ではないのは、わかっているはず。起こる前に、重症化する前に対応するという、他科では当たり前のことを精神科にも導入するだけのことである。他科に比べても精神科疾患の発病率は決して低くない。
人事のように思っているあなたの周囲にも、次の瞬間起こり得るかもしれない。あなた自身が、不安で夜中に、今すぐにでも精神科に受診したくなることも充分にありえる。
日本看護協会というものがあるように、精神科にもその団体はあり、また、各都道府県にも(全てにあるのかは確認できていない)別枠の精神科病院協会がある。本来は、それらの団体に属する病院同士が協力し合い、医療システムを含む医療全体を向上させるのが目的でありながら、そのような団体が、現状の精神科医療を大きく後退させているという事実は否めない。医師不足を原因とする評者もいるが、論点を履き違えているに他ならない。まずは、だれもが夜間外来を受診する事が出来るシステムの構築を目指す。そして、その次にその施設の増加に着手するのが手順というものだろう。
この問題は、精神科医療システムのなかでも、早急に改善しなければならないものでありながら、今尚進展が見られない現状に、憤りと、それに関わる人間の怠慢と自分達の経営を優先しすぎる強欲さを感じる。
この程度のシステムの構築はむつかしくないはずであるが、それを後回しにするくだらない“何か”がそこにはあるのだろう。今でも、精神科疾患に苦しみ夜の孤独の中で路頭に迷っている人がいるはずであるのに。
幸い、友人の叔父は、搬送先で薬物治療が奏功してか元の叔父に戻りつつあるとの事。すこしでも、医療システムの被害者を増やさない為に、出来るだけ早くのシステム構築に着手する必要がある。
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※NPO泉州精神看護研究会への寄付金・募金を正式に開始いたします。以下の振込先ですが、お振込みの際は必ずmoth3@mail.goo.ne.jp宛てにご連絡ください。募金に関しては、使途を明確にし医療の発展に役立てたいと思います。
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振込先:三菱東京UFJ銀行和泉支店(店番210)
普通口座 4631947
口座名義 泉州精神看護研究会 ナカオ
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※NPO泉州精神看護研究会の会員を暫定的に募集いたします。ご興味のある方は、まずはmoth3@mail.goo.ne.jpまでメールをお送りください。
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※拙著「精神科看護師、謀反」をご入用の方は、moth3@mail.goo.ne.jpまでメールをお送りください。送料は、当方負担で無料送付(本代別途)させていただきます。
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友人が自宅にたどり着いたのは、18時を超えていただろうか。叔父は、独身だという事で、妻方の同居している家に一緒に帰ってきたとの事。それまでは、時々動いてボソボソと話し、動きを見せていた叔父は、この時点では、うつむいてしゃがみ込み、何も話さなくなったという。
「あかんわ。飯も水も口にしてくれへんわ・・・」
友人からこの一報が入ったのは、20時をまわっていただろうか。話し合ったが、やはり朝からみても症状は進行している。我々2人の仲で、病状が早く進行していることも踏まえて、翌朝まで待つという選択枝はまずありえなかった。
ここでどうしたらよいかということを話し合ったのだが、
1、知り合いである某病院の院長の相談して診察してもらう。
2、友人である院長に無理を言ってみてもらう。
まず、この2点から、動こうという話になる。
1の某病院の院長に連絡が取れたのは、21時頃。その日の当直は大学から派遣されている新米Dr.精神保健指定医ももってなく、薬物治療の判断は愚か、保護室入室の指示(一時的な意味を除く)や拘束の指示も出せない。しかも、距離がとてつもなく遠かったため、あきらめた。
次に2の手段であるが、出来るだけ無理は言いたくなかったのだが、相談したところ、快く受け入れてくれた。それを友人に電話で伝えた。
「ようやくなんとかなりそうやな」
確かに何とかなりそうな気がした。もちろん私は自宅から友人と連絡を取り合っていたので、その話が決まってようやく就寝できるかと安堵した。
診察が終わったのが、23時頃であったことを記憶している。やはり、朝と比べて症状は進んでおり、入院させたほうが良いとの事。しかし、私や私の友人が多く働くその病院では、入院させづらいののではという院長のはからいから、精神科救急を呼んで、他院に入院してもらうのが賢明ではないかとのアドバイスをもらう。
そこに、私も友人も異論はなく、友人は精神科救急の窓口でもある
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・・・・・
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そう、
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大阪府には、1千万人近い人口がいるというのに、一晩で緊急入院を受け入れる病院は、輪番制で充てられた高々数病院のみ。しかも、この広い土地で散発するであろう精神科患者の急変には到底対応できるはずがない。先に述べた、電話システムも非常に貧弱極まりない。
今の現状で、対応できているように見えるのは、精神科で救急を必要としている患者の多くが、
※問題が起こっていないから、翌朝以降まで診察せずに持ち越している
だけの事である。
救急で運ばれてくる患者のほとんどは、不安になり自分で救急車を呼んだ。もしくは錯乱状態か、またそれに類似する症状で警察に取り抑えられ、警察の判断で、精神科救急を呼び、入院してくるというケース。
今回のケースは、友人が精神科の看護師ということもあり、たまたまスムーズ(といっても、丸一日を要したが)にいったが、普通であればどうすればいいかわからず、途方に暮れていたに違いない。ましてや、今はまだ精神科という領域に抵抗を感じている人は少なくなく、今、この瞬間にでも救急車を呼びたいけれど呼べない、そのような家族もいるはずである。
精神科にも夜間気軽に受診できる救急外来を設置する必要がある。これは、早急に推し進めなければならない事案である。各精神科病院もそこに携わる医療従事者も、何か起こってから受診するのが医療ではないのは、わかっているはず。起こる前に、重症化する前に対応するという、他科では当たり前のことを精神科にも導入するだけのことである。他科に比べても精神科疾患の発病率は決して低くない。
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この程度のシステムの構築はむつかしくないはずであるが、それを後回しにするくだらない“何か”がそこにはあるのだろう。今でも、精神科疾患に苦しみ夜の孤独の中で路頭に迷っている人がいるはずであるのに。
幸い、友人の叔父は、搬送先で薬物治療が奏功してか元の叔父に戻りつつあるとの事。すこしでも、医療システムの被害者を増やさない為に、出来るだけ早くのシステム構築に着手する必要がある。
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↑こんな考え方なのでしょうかね(苦)
当院は、当院外来受診暦のある患者さんなら、電話相談の上、受診が必要であれば、夜間の外来受診をしてますね。
大阪府同様、精神科の救急輪番制を導入してます。
その輪番は、精神科救急外来の輪番で初療を担当します。もし入院加療が必要な状態で空床が無い場合は、精神科医療センターが後方で入院当番をするっていうシステムになってますね。
↑コレって、地域によって多少システムが違うんでしょうかね。。。
それにしても、初療を輪番制にしているもんだから、場合によっては、えらい遠くの病院まで連れて行かれることもあるし、いいシステムというには、程遠い感じですね。。。
救急外来で働いていたナースです(精神科は無いです)
地域の救急隊との会議でもこの問題がでます。
と、いうか、私から投げかける話ですが。。。。
実は、夜間精神科の症状で受診される方や救急搬送の方も少なくありません。
救急隊も精神疾患とわかりつつ、受け入れる病院が少ないので『食欲不振』とかの症状で搬送してこられます。
たしかに、救急隊側も受け入れできる病院が少ないので困っているそうです。
是非、越智先生のお力で精神科医療システムの充実する日を祈っています
HANAと申します♪
yahoo検索から遊びに来ました~
とても個性的なサイトでステキですね~☆
そして看護師国家試験予備校の講師さんだなんてっ!
また、訪問させて頂きますね♪
さて、夜間の外来の話ですが
>当院は、当院外来受診暦のある患者さんなら、電話相談の上、受診が必要であれば、夜間の外来受診をしてますね。
↑この件、本当に助かりますよね。しかし、出来れば、初診の方こそが受診で切るべきではあるのですが、さらに、初診以外は夜間の外来を受け付けている事を明示しているか否かも論点の一つになりますよね。
大阪府にいたっては、そのどちらも明示されていない。完全に精神科救急は他科に比べて遅れています。
輪番制の話ですが、大阪府は東京の救急のセンター「ひまわり」?っていうんでした?のシステムのまねをしているだけです。それをどこかの院長が自分の手柄のようにしているらしいですが、その院長は無能なので置いておくとして(笑)
中等度(種別・判断は別として)の精神・神経疾患で夜間にこまっても気軽に受診できるシステムを構築していくように頑張っていきましょう。
はじめまして。この問題は、他科と精神科の概念が全く二つに分かれて考えられているところから問題があるように思います。
地域の救急隊からもその様な問題が出ているにもかかわらず、その意見はそちらの問題として処理され、医療全般の問題として話あわれない。
聞けば東京の救急は、救急車から端末であらゆる情報が瞬時にわかるということらしいですが、大阪の、特に精神科は同じ医療の問題とは考えられないくらい全く別物のようです。
私は、先生と呼ばれるような大それた人間ではありませんが、少しでもその様な問題に対して変化がおきてくれるよう、日々努力してまいります。
コメントありがとうございます。予備校の講師といっても、まだ始まったばかりですよ^^
色々いたらないところはありますし、引き受けた以上は、自分なりに責任を果たそうかと考えてはいますが、一様にはいきませんね(汗
入院前提の受診なんですねー。
病院探しだけでも苦労しそうですね。
体験して初めてわかった今回のシステムの欠陥。
今後改善されるといいのですが…
そうですね。特に、疾患での苦しみなどは、罹患した家族や周囲の人間など追い込まれた人たちでないとわかりにくかったりするものですから、今日明日にかわるというものでもありませんよね。
私どもの活動が少しでも実を結べばよいのですが、このような形のものは、経営者側からすれば煙たがられる傾向にありますし、一様にはいきません。大変です。ほんと。
お久しぶりです。
納得いく御話ですか^^
やはり、患者・当事者にある程度納得していただける環境をづくりをしていきたいものですよね。出来るだけ早く、少しでも何かが変わればよいのですが。
救急搬送に関して、受け入れ口が非常に少ない現状は一般科においても同様です。「病院のたらい回し」「救急車で何時間・・・」といった話も幾度と無くメディアに叩かれる現状。精神科疾患については更に輪をかけた状態であることも大きな問題ですね。
しかし根本的な要因として
1 診れる医者がいない。
2 入院対応の不可(1を含む、病院システム問題)
この2点につきると私は思います。
本文の救急とは少し離れるかも知れませんが質問があります。
「精神科疾患患者様に手術が必要である」
このような状況でどのような問題が生じ、どのような対策があるのか。
精神科病院で手術、術後経過が看れることが理想ではありますが、対応できる病院はいくつあるのか。
緊急事態に備えて一般病院と連携できている精神科病院はどのくらい存在するのか。
精神科救急を取り上げておられたので、ついでとは言葉が悪いですが、このような状況においての先のビジョンをご助力が欲しい思いレスさせて頂きました。
宜しくお願いいたします
はじめまして^^コメントありがとうございます。
精神科の救急搬送は、他科にくらべて更に輪をかけた状態であることはおっしゃるとおりです。他科は、まだメディアに取り合えげられるだけ(死亡事故だからでしょうが)市民の目にとまり易いのかもしれませんね。そして、以下
1 診れる医者がいない。
2 入院対応の不可(1を含む、病院システム問題)
この問題、特に1について、そして、更にその次の質問にもしっかりとお答えしたいと思いますので、本日夜、出来ればお返事したいと思います。それでは^^
それでは、私の見解を述べさせていただきます。
1 診れる医者がいない。
2 入院対応の不可(1を含む、病院システム問題)
この2点の問題ですが、精神科についての意見であると解釈しますと、1は該当しませんし、2に関しましては、積極的に取り組めば不可能なものではないと思います。といいましても、結局は、おっしゃるように現状、システム上の問題があり、改善しなければならない事実は否めません。ただ、システム上不可能というのではなく、システムを変えれば可能な問題であり、比較的容易であると私は考えます。また、
「精神科疾患患者様に手術が必要である」
という問題に対してどのような現状なのかと申しますと、拙著「精神科看護師、謀反」にもありますように、搬送のタイミングが遅れたり、急変などの変化にいち早く気付けば充分助かっているケースは山ほどあります。
緊急事態にそなえて、他科と連携が取れている病院がどれだけあるのかというご質問ですが、これは、実質の数字は把握できていないのが現状です。
付属の病院ならともかく、単科の精神科ですと、日頃の提携病院への搬送が一般的で全く連携がないところはまずありません。術後経過がみれる精神科の病院ということですが、これも手術の種類やケースによるのでしょうが、ほとど細かなケアができるところはないのではないでしょうか。
精神科は他科と完全に別物として考えられているうちは、なかなか発展は見られないように思います。
この程度の意見しか出来ませんが、いかがでしょうか。
1>精神科についての意見であると解釈します
2>精神科は他科と完全に別物として考えられている
まず、上記1>について。
表現が下手で申し訳ありません(__)
私は精神科においてではなく、一般科においてでもそうであると言いたかったのです。搬送の際、救急隊からの依頼(患者情報)で専門科でないと予想される症例に対しては受け入れないのが現状です。ですから精神科疾患患者が爪弾きにされるのです。
2>について
医療従事者自体がそのような偏見を持っていることが要因ですよね~。
恥ずかしい話ですが私の勤務病院でも精神科疾患患者に対して失礼極まりない態度で接する看護師はごまんと居ます。精神科疾患は列記とした疾病であり、羅患されたされた人々も好きでなったわけでもない。一般科と称される疾患と何ら変わりないものだという事をせめて医療従事者には理解して欲しいですね。
豪そうにダラダラと書き込んでしまいすいません。
最後に
3>システムを変えれば可能な問題であり、比較的容易であると私は考えます。
救いがたい今の日本医療の精神科領域にどのようなシステム化を図るのか教えて欲しい!!
そうですね。たしかに、専門分野から外れると見れないのは事実だと思います。一部では、各専門分野を分科化してしまった、医療を批判する人もいますが、現実問題人間の能力上から考えても、全てを見ることが出来る事を望むのはかなり困難な話だと思いますよね。おまけに、日進月歩進む医療の全体を完全に把握する事など不可能ですし、それぞれの専門医通しがどのように連携をとるかが鍵になるんでしょうね。
精神科患者への理解ですが、確かにそう思います。医療従事者だけでも、その様に理解して欲しいものですが、残念ながら現実は思うようにいきませんね。ですから、我々の立ち上げた特定非営利活動法人が少しでもその布石になればと思ってはいるのですが。
システムの話ですが、ここでの論点は方法論だとは思いません。システムを複雑にしたり、スムーズに行かなくしているのは、そのしがらみや権利などの問題が複雑に絡んでいるのではないかと思います。ですから、精神科なら精神科の、他科なら他科の垣根を退けて、話し合う機会をつくる事が出来ればそれこそ問題解決は簡単だと思いませんか。難しいのは、その部分だと私は考えています。具体的問題を抽出して動く事が出来れば、教える教えないという困難なレベルの問題ではないと思います。そのためには、我々のような第三者機関がある程度協力できるような状況をつくっていく事が出来ればと、そう考えています。
PS:大阪府内の3次救急といえば、数箇所しかないように思いますが・・・。どこでしょう^^