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これまで、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬・睡眠薬については、blogや講演でもしつこいほど話をしてきた。しかし、どうもその問題が、一般の方だけではなく医療従事者にも浸透していないので、ここで誤解を恐れず述べてみたい。
いわゆる“安定剤”というのは、感覚的であるが、2通りの表現があると思う。
1つは、精神科病院に入院中の患者さん“など”に説明する場合、
もう一つは、精神科以外で、処方されたものを説明する場合。
もちろん、この分類は何の根拠もないが、往々にしてこのような使い方がなされているのではないかと思ったのでここに綴っているわけだが。
1つ目の説明から―
たとえば、精神科“など”に入院している患者さんから、看護師が向精神薬の説明を求められた場合、
「これは安定剤ですね」とか「心が落ち着く薬です。あとは先生に聞いてみてください。」
という風に説明することが少なからずある。
このように、色々な意味で患者さんに十分に薬の説明を出来る状況にない場合、
向精神薬全般を“安定剤”と表現する場合が1つ目。
つぎに、ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬について説明をする時に限定して、“安定剤”と説明する場合である。
肩凝りや、更年期の不安定にも日本では安易に処方される“傾向にある(いまだに)”のがベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬である。
精神科・心療内科だけではなく、それ以外でも安易に処方されていることも(医師が特に十分な知識もなく、その自覚もない)大きな問題である(この話は、3年半ほど前にblogで触れているので、必ず目を通していただきたい)。
ベンゾ系の薬は病状によっては、非常に重要で必要な薬である一方、
過去ログであるように、うまく使えないと副作用で新たな精神病様の症状が出てきたりして、分別が難しくなることも十分認識しておかなければならない。
1970~80年代に欧米では問題になり訴訟の嵐が起きたが、日本ではむしろ逆で、「安全な薬」ということだけが中心に広まった。それが、未だに十分に認知されておらず、すべての症状を薬で対処しようとする状況が続いている。
NPOの相談の中では、さきに話した肩凝りや更年期障害だけではなく、かるいうつ状態やなんとなく眠れない、それらを含む不定愁訴だけで、何年も処方され、結局、原疾患かベンゾ系の抗不安薬の副作用かわからない状況となり、苦しまれている現状があるということを認識してほしい。
厚生労働省もベンゾ系の抗不安薬・睡眠薬に関しては診療報酬上もようやく重い腰を上げた部分もあるが、この問題の解決はまだまだ先が見えないと実感しているのが現状である。
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