特定非営利活動法人精神医療サポートセンター

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デパケンR(バルプロ酸Na)や、リーマスの血中濃度と誤解

2011年11月03日 | 看護論的経営論




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今日は、スタビライザーの誤解について話してみたい。



デパケン(バルプロ酸Na)やリーマス(炭酸リチウム)という薬をご存知の方も多いと思う。



デパケンは、これまで抗てんかん薬として使用されてきた。
そして、一昔前から躁状態やうつ状態(抗うつ薬の補強など多彩に活用できる)に使用されるようになってきた。つまり、スタビライザー(気分安定薬)としての位置づけだ。


リーマスにおいては、もともと日本では躁状態の薬(抗躁薬)として使用されてきたが、海外ではスタビライザーとして早くから使用されてきた。



そして
これらの薬は、血中濃度を測定することがある。




何のために測定するのか。


リーマスは、中毒閾値が低いのでリチウム中毒の予防に。

デパケンは、抗てんかん薬として使用するなら、血中濃度の測定は必要だろう。



だが、スタビライザーとしての効果を見るなら血中濃度が低いから効かないとか、高いから減らさなければならないのかというとそこは根拠に乏しい(リーマスにおいては、血中濃度が高すぎる場合、リチウム中毒を起こすので注意が必要であることには変わりないが。)。

そのほかの用途としては、必ずしも血中濃度内に合わせる必要はないと思う。
つまり、デパケンで有効血中濃度以下でも効果が実感されればそのままでも構わない。


特に、リーマスなどを発達障害の人に利用する場合はごく少量という発想もありだと思う。それを有効血中濃度にまで上げると思わぬ副作用が出る可能性がある。


血中濃度にこだわりすぎて、有効血中濃度まで上げなければならないという発想はNG。



脳の受容体や神経伝達物質などは1+1=2というわけにはいかない。
柔軟に対処してもらいたいものである。





PS:くどくど話をして、そして、孫文でも読みながら焼酎を飲む。






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