懐かしいシャープのMZ-80に関する記事があった。
シャープは他社と違ってクリーン設計で、ROMに処理系を持っているのではなく、起動時にカセットテープから処理系を読み込む方式だった。起動には時間がかかったが、処理言語選択等の自由度が大きかった。
大学の研究室にあったのはMZ-80B、自分で買ったのは後継のMZ-2000だった。1982年だったかな。シャープにいた知人経由で社員割引価格で買ったのだが、拡張用のグラフィックボード込みで20万円以上した。大学院時代の奨学金を何ヵ月分もつぎ込んだ。
MZ-2000のCPUはザイログ社のZ80A(セカンドソースだったらしい)だった。当時のパソコンではメジャーなCPUだった。大学の生協でハードカバーのZ80の解説書を見つけ、購入して読んだ覚えがある。自分の専門とは直接的な関係なく、あくまで興味本位だったが。 もちろん内容はすっかり忘れた。
当時はパソコンの黎明期であり、主要メーカ毎の雑誌があり、それを買ってゲーム等をモニタプログラムで16進で根気よく入力したりした。自分でプログラムを作るときはBASICだったが、実行時にプログラムを翻訳しながら実行するインタプリタなので遅かった。元々CPUの性能は今よりも桁違いの桁違いぐらいに遅かったし、メインメモリも64KBだった。
大学の授業で習った言語はFORTRANだった。研究で数値シミュレーションを行った際は、FORTRANで書いたプログラムを穿孔機を使って1行分ずつパンチカードにして、その束を計算機センターに持っていて計算してもらっていた。計算はすぐだったが、条件を変えて色々やってみたりする際はパンチカード作成からになるし、出力された数値データを手書きでグラフにするのは面倒だった。
それで、計算にはかなり時間がかかったが、パソコンを使ってグラフィクス機能でグラフを書かせるところまでやることにした。始めはBASICを使っていたが、途中からPASCALに変えた。詳細は分かってなかったが、PASCALは実行時は一旦中間言語に落とすとかで少し速かった。
もう40年近く前の思い出話だ。