この投資信託は、メイン口座で保有している投資信託(投資信託の運用状況)の中では、一番新しく2018年3月下旬に10,629円/万口で50万円分購入していた(償還乗換優遇で申込手数料はなし)。
今週、10,181円/万口(信託財産留保額0.3%適用後)で全部解約した。売却額は47.9万円弱で、2.1万円強の損失、損失率は4.2%、年利換算で-1.9%となった。
スパークス・新・国際優良アジア株ファンドの3年チャート
(出所:Yahooファイナンス)
この投資信託は、強固なビジネスモデルから長期的、安定的にキャッシュフローを生み出し、今後、世界的に評価される可能性の高いアジア企業に投資するということで、スパークスの目利き能力に期待した。個人的には中国や韓国には投資する気にはなれなかったが、厳選した銘柄に投資して収益を上げてくれるならいいかと思った。
スパークス投資顧問(現スパークス・グループ)の創業者で現社長でもある阿部修平さんが2009年に出版した『市場は間違える、だからチャンスがある』という投資本を読んだことがあった。細かな記憶は残ってないが、本箱保管にしてあるので良い方の本だったのだと思う。だから余計に期待していた。
しかし、購入後は買値を上回った時期も少ない状態だった。米中貿易摩擦の影響を受けて基準価格が2018年1月の高値から1,000円ほど下がっていたところで買ってみたが、影響は長引いた。昨年末には買値を上回っていて今年1月は高値圏にあったが、新型コロナウイルスのパンデミックによって暴落し、現在はだいぶ戻りつつある。
この投資信託の現在の運用環境を考えると、米中貿易摩擦というよりも米中覇権戦争と言った方が適切な状況の長期化、香港の一国二制度の崩壊懸念等さらに悪化している。そのため、今回、損切りとなっても売却した方がよい判断した。
普段は月次レポートまでチェックしていないが、今回、直近の月次レポートを見てみた。国別では、中国23.9%、香港13.0%で合計36.9%だ。組み入れ上位10社の内、1社が香港(1位で11.9%)、3社が中国(3, 5, 9位で計21.6%)、2社が韓国(8, 10位で計10.0%)となっていた。それを見て、もっと早く解約すべきだったかなと思った。
この投資信託の3年チャートをTOPIXと比較してみたら、下のグラフのようになった。長期にわたり、TOPIXとの成績差がない(相関している)ことに驚いた。信託報酬を年1.925%も払って厳選したアジア株に投資したはずなのにこの程度の成績なのか。あるいは、投資環境が悪かったにこの程度に収まったと思うべきだろうか。今回の損失は年利換算-1.9%と書いたが、結局、ちょうど信託報酬分くらいの損失を出した(運用会社等に貢いだ)ことになる。
新・国際優良アジア株ファンド(青)とTOPIX(ピンク)の比較チャート
(出所:Yahooファイナンス)
結果的に、今回の投資でも投資信託の運用能力は低いということを確認することになってしまった。また、3年チャートを見ていると、投資信託でも長期保有するのではなく、ある程度上げたら利食った方がいいのではないかとも思った。
【2020.7.1追記】
香港国家安全法が成立して、7月1日から施行された。中国自身が転換点だと言っているが、別な意味でも転換点なのは確かだろう。6月29日には米国商務省が、香港に認めている米国輸出管理法令上の特別待遇を取り消すと発表したし。元々、米中覇権戦争が続いてきたので、今後も色々続いていくのは間違いないだろう。
中国企業はインドでもダメになっている。アプリのセキュリティ上の理由もあるだろうけど、カシミール地方での軍事衝突もあったし、中国企業には逆風が強い。
このような状況の中、日本だけ、特に経済界は中国寄りの姿勢のままみたいだ。例えば、トヨタ自動車は中国大手自動車など5社と燃料電池を開発する合弁会社を設立すると発表していた。日本企業は気を付けないと、中国と一緒になって逆風を受けてしまう。中国は元々何かあれば簡単に手の平を返すので、日本企業には中国に深入りしてほしくないところだ。
こういう状況でも中国は尖閣周辺への侵入を続けて記録更新中だ。日本としてもどこかで抜本的な姿勢転換が必要になってくるのではないかな。
【2020.7.9追記】
売却後、少し強含みになっているが、中国政府が国民に株を買うように号令をかけ、中国株が上昇しているからだろう。ただ、業績の裏付けがないと、上昇はそんなに続かないだろうと思う。
一方、中国株ファンドからの資金の海外流出は過去最高になっている。とても買える状況にないと思うのはみんな一緒だった。このことは株価の下押し圧力に確実に効いてくるだろうと思う。