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ドル円等のトレンド分析(2023年7月29日)

 毎週土曜日に為替トレンド確認のために個人的に行っているトレンド分析の7月29日分(7月3日~7月28日)。


分析結果と各ペア動きのまとめ

 トレンド分析のサマリ部分(見方の説明は2020年2月3日の記事参照)。


 各通貨ペアの日足チャート

 出所:セントラル短資FX|為替チャート一覧


 ドル円は、7月3日に144.912円の7月高値を付けたが、同日のISM製造業景況指数が3年ぶりの低水準だっため、一時144円割れとなった。7月6日に公開された6月FOMC議事要旨で7月の利上げの可能性が高まったと見られて少しドル高に振れたが一時的だった。

 7月7日の雇用統計では雇用者数は予想を下回って労働市場に減速の兆しが出たほか、非農業部門雇用者数の伸びも予想を下回ったため、141円台まで大きく下げ、その後も続落した。

 7月12日の消費者物価指数は予想以上に減速、7月13日の生産者物価指数は前年比で約3年ぶりの低い伸びとなったため、7月14日に137.236円の7月安値を付けた。その後は反発して7月21日には141.9円台まで戻したが、各国の中銀会合を控えてニュースが乏しい中、下落基調で推移した。

 7月27日のFOMCでは予想通り0.25%利上げされた。その後のパウエル議長の記者会見で今後はデータ次第として追加利上げの可能性を残したが、利上げ期待が後退して少しドル安に振れた。

 7月28日の深夜2時に日経がスクープとして日銀政策に関するリーク記事を流した。金融決定政策会合でYCCの修正案を議論し、長期金利の上限0.5%超えを容認するという内容であった。このリーク記事で円が2円幅で急騰して139円割れとなった。その後正式に発表された内容はリーク記事通りで、織り込み済みだったために138円台から141円台に一気に戻したが、その後は138円割れ寸前まで下げるなど3円幅で乱高下した。その後は落ち着いた動きで141円台まで戻して終えた。


 ユーロドルは、7月6日に$1.08335の7月安値を付けた後、米国の利上げ終了の観測とECBの連続利上げの観測の中、7月18日に$1.12756の7月高値を付け、その後は反落した。7月27日にECBは0.25%利上げして一時$1.115手前まで戻したが、ラガルド総裁が記者会見でハト派的な見解を示したので$1.10割れまで下げた。7月28日には$1.094台まで続落したが、$1.102台に戻して終えた。

 ユーロ円は、157.3円台で始まったが158円には届かない動きを続けた。その後は下げ基調となって7月12日には153.2円台まで下げた。その後は反発して7月21日に158.049円の高値を付けた。7月27日、28日は各国の金融政策を受けて大きく乱高下する中、7月28日に151.372円の7月安値を付けた後、155.5円台に戻して終えた。


各国の動きとニュース

米国関連

7月3日 ISM製造業景況指数

7月6日 6月FOMC議事要旨

7月7日 雇用統計

7月12日 消費者物価指数

7月13日 生産者物価指数

7月27日 FOMCとパウエル議長記者会見


EU関連

7月27日 ECBとラガルド総裁の記者会見


日本関連

7月28日 am2 日経スクープ 

 このリーク記事で円が2円幅で急騰、ドル円は139円割れ、ユーロ円は153円割れ、さらに長期金利は5カ月ぶりに0.5%越えとなった。


7月28日 日銀の金融政策決定会合

 リーク記事で織り込み済みだったため、3円幅で乱高下しつつも141円台まで円が下落した。


7月28日 日銀の物価見通し

 この状況でもマイナス金利は維持という判断だ。物価上昇は持続しないという理由なのだが、凡人の私には理解不能だ。




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