人間賛歌・もっちゃん4649

ものの見方で

二日続いた木枯らしも今朝は収まり、山もどっしりと微動だにしていません。
スズメのかわいい囀りが聞こえます。
話し合える仲間がいていいわねって優しい心になって聞いています

朝の片付けの後に上の山からの落ち葉掃きをしてきました。
家の側溝にドングリやクリなどの広葉樹が吹き溜まりのように溜まっています。
掃き集めてザルに掬い上げ、水切りをしてゴミ袋に入れ、裏山に捨てにいきましょう。

ふと、忘れていたものを久しぶりに見つけました。
落ち葉の中に松葉が混じっています。

母が認知症になる前に冬季実家に帰ると、「珍しいものを見せてあげるね~」と言って、折り紙の箱の角から松葉を出してきて見せてくれました。
3本の針のような葉がくっついています。
どの組み合わせを見ても3本あるのです。

”末は松葉の二人連れ~♪”と歌の文句にあるのに、この上の山の松は変わっているんだよ~と説明してくれます。
たしかにそうでした。
三角関係の男女を見る思いでした。

「ほんとだ~
いや~ねえ~」と私は答えて見ていました。

足が弱り外に出ることもなくなっていたので、ここ5年くらいは松葉のことは母も気にせず過ごしていたと思います。

思いがけない落ち葉の中の松葉を見て、母に拾って帰って見せてあげようと思いつきました。

針の葉が2本、枯れて落ちても離れずに松葉はくっついているのが普通です。
突然変異ではなく、どの落ち葉も3本ずつのセットになっているのは、この木の特徴なんでしょう~

母に手渡すと、まじまじと見て、「こんな松の葉は初めてみるわねえ~」と驚いていました。
5分前の出来事も忘れる人ですから無理もありません。
初めて見たと不思議そうに見ています。

「3本なんていやだよねえ~
枯れて落ちても二人連れ~と言う歌に松葉がたとえられているんでしょ?」と私は男女の三角関係の苦しさを想像しながら母に話しかけました。

すると母は、「子どもができて3人になったのよ~」と新しい解釈を施してくれたのです。

二人の中に割って入った憎らしい奴だと苦々しい思いしか想像できていなかったけど、頭が柔らかくなった母は愛し子が増えたと見たようです。

なるほど~~
喜べるか腹を立てるか、ものの見方で気持ちが変わると思い知らされた朝でした

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