人間賛歌・もっちゃん4649

喜びの重なる日は ('09年3月25日の自分史)


クウの散歩を終えると すぐに母の面会に出かけました

点滴の外れた母を 早く見たいと思ったからです


気分が良いのか窓の外を眺めながら 歌を口ずさんでいました


「こんにちは~♪ごきげんさん!^^」

と声をかけると 嬉しい笑顔を返してくれながら なおも歌っていました


戦友ではないのですが 私の知らない好きな歌のようです


入り口の左側のベッドに 新入患者さんがお仲間入りでした


眠りから目覚めて 「としちゃ~ん、早く来て~」と呼び始めました


ショートの白髪ですから 母と同じくらいのお年にみえます


寂しいから家族の名前を呼んでいるのね~と思っていました


しばらくすると 「お姉さん、起してください!」と 私に頼んでいるように聞こえます


どうしたものか~?

無視するのもかわいそうだなあと 気になり始めました


看護師さんが食堂に連れて行く準備をするために 入室なさったので

「新しい方が入院なさったのですね~

としちゃんって名前を何度も呼んでいましたよ。」というと

「ご家族を呼んでいるのでしょうねえ。

起すことができない骨折の方ですからねえ。」というお話でした


4人部屋ですが すべて高齢の認知症の方ばかりなので

自分の世界をもっているから まったく気にならないようです


母の主治医の先生がお見えになり 今日の採血の結果を話してくださいました


「先週にはなかった肝臓の数値が 高く新しく出ているので、お腹を押さえて

痛くないかと本人に訊ねましたが、痛くないというのですよ。」ということでした


「母は痛みや苦しみに鈍くなっているから、正確にお話できないと思います。

また、ゆっくりと経過を見てやってください。」とお願いしておきました


若いけど真面目な優しい主治医で 暗い沈んだ顔をなさっていましたが

家族に話ができてほっとなさったようでした


母と大相撲を楽しんでいると ”としちゃん”らしき50代の女性が

左側のベッドに見えました


「おばあちゃん、分かりますか?

フサコですよ~」と顔を近づけて 私と同じようなことをなさっています


「どこのフサコさん~?」

「娘のフサコです♪」

「そりゃあ、たいへん!」ですって


おかしくなって思わず声をかけました

「お母様ですか?

さっきはトシ子さ~ん、助けてって呼んでいましたけどね~」と言うと


「もう亡くなっているけど妹の名前なんです。

お騒がせしていたのですね~」と恐縮なさっていました


「いえいえ、母も92歳で認知症だから、私が分かりますか?ときくと、

さっきはナオコでしょ!と2番目の名前をいっていましたからね~^^」


そこから介護をする同じ立場の 素晴しいお話を聞くことができました


96歳の母に男二人と女二人の子どもがいて 3人は東京で

ご自分は60キロ離れた別府に家庭を持っているそうです


私たち夫婦が一番近くにいるので 普段はショートに預けて たまに実家に

連れて帰ってお世話をなさっていらっしゃるそうです


ショートに預けている時に骨折したので 入院を3階の整形でしていたけど

内臓疾患が出てきて4階に移動してきたと言う話でした


「まだ現役で勤めているから、毎日は面会にこれないのです~」


「素晴しいお話をありがとうございます

よくお世話なさいますこと」


定年退職できているから 私はゆっくりと楽しみながら 世話ができているけれど

彼女のような優しさあふれる言葉かけのしぐさ一つを見ただけで

いかに本物の親孝行をなさっているかが推察できました


実に素晴しいと感動しながら 食事介護をしたのでした


お喋りに夢中になっていたので 日馬富士の嬉しい優勝の場面を見ることができませんでした

昨日は息詰まる決勝戦を観戦できたし 感動の連続だったのです


こんな大きな嬉し涙が滲むような 喜びの重なる日はめったにありません


素晴しい日をありがとう!と嬉しい余韻に浸っている朝です


今日も良い日に仕上げたいです♪

PS

『現在、コメントを受け取らない設定にしています。』

楽しいお喋りサロンとして、既存の(画像)掲示板を活用したいと思っています。

入口は置手紙の下方にあります。

皆様のお越しを楽しみにお待ちしています(*^_^*)



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