後部座席には母がいます。
窓の外を眺めながら「ありがとう～ありがとう～♪良い天気ねえ」を連発しています。
アンメンやイワセなど山や隣村など見慣れた景色を見ては、
「変わっていないかねえ？竹田も～」
「道が広くなって、便利になったよ～」と私。
毎度の決まり文句です。
途中の公民館前で、プランターに水遣りをしている館長のＵさんを見つけ名前を呼んで挨拶を始めました。
どこまでも陽気な母なのです。
うれしさの表れなんだと、窓を開けて話が届くようにしてあげました。
３連休なので、いつもと違い客数も多く華やいだ駐車場でした。
車の数が多いほど母は「大変な車だこと～♪」と楽しそうにいいます。
本当に乗っているだけのことなのにこれだけうれしいんだなあと、私も満足。
黄色のエニシダの鉢を買って、母の足元においてあげました。
甘い香りがするので、玄関に置こうと思ったのです。
花が終わったら地植えにして大きく育てるつもり～
今日の目的は草花の種を買うことでした～
ヒャクニチソウの中輪がお墓参りには重宝します。
奈良での生活の毎週お墓参りをする習慣が私にもついていて、楽しくって生き甲斐のように今ではなっています。
春から秋にかけてのお参りの花は自分で育てようと思ったのです。
学校に車に乗せて３０年近く週２回、切花を運んでいました。
母の介護が始まって半月間の留守の間の水遣りが出来なくなって、園芸種も育てられなくなり、勝手に卒業だと決めて諦めていたのです。
一時は七百鉢ほど管理していましたからね～
趣味の違う家族には花に対する優しさも面倒で世話のかかる厄介者くらいの感覚なんだと思い知りました。
その点野草はたくましいです～！
阿蘇の豊富な野草の素晴らしさに目覚め虜になることで満足しはじめました。
ゆったりとした時間を持てる今の境遇をフルに活用して花物語の続きを綴れるようになりたいと夢見ています。
たくさん咲き始めたらボランティアにも持っていこう～
隣近所にも分けてあげたい～
限りなく夢はふくらみます。
転んでもただでは起きない打たれ強さは、この故郷が育んでくれたのだと思っています。
今日よりは明日に夢を繋ぎ努力できる人間になれたと喜べています。
毎日の頑張りの先に夢見ていた悠々自適・晴耕雨読の境地を両手いっぱいに抱え、実感できる生活を与えてもらえていることに深く感謝しています。
フキノトウを５０個くらい昨日の午後見つけました～
ツクシ採りに行こうと思っていた矢先のことでした～
楽しみは少しずつじっくり味わいたいから、今日はフキノトウの料理をしましょう
そして明日はツクシを～
春の味覚を食卓に
初物をいただくと７５日長生きできるってよ♪～と母に教えてあげましょう～
