![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/9b/840194f0c94040b5f67b647d90eac28c.jpg)
(写真は、田中屋の集合写真に収まる龍馬の妻おりょう)
今回は、京急神奈川駅で下車して、旧東海道を歩きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/38/6e/b7f1080d17e2b5192f1b0411dd266c61_s.jpg)
旧東海道は、すぐに上り坂となり、神奈川台に入ります。
この上り坂の左側に、本日の目的地である文久年間創業
(150余年)、横浜最古の料亭 「田中屋」があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/05/9e/a276188e2fb33f3233812794343820e0_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/ac/48fdb4e8cdefdac0f9de487f33076628.jpg)
東海道踏破の途中で、この田中屋の前を通った際に、後日必ず
ここに食事に来ようと思いました。
そして、その想いが、ようやく実現しました!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_happy_s.gif)
(この時の様子については、2011.9.16「東海道を歩く・
神奈川宿」を見てね。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/a7/48a935cb7de727f0e0345b4508a2499f.jpg)
安藤広重の「東海道五十三次 神奈川宿・台之景」の中に描か
れている「さくらや」が「田中家」の前身です。
写真の浮世絵では、坂の上から3軒目に、田中家の前身
「さくらや」の看板が見えます。
中央の大きな船がいる辺りが現在の横浜駅です。
田中家の玄関を入ると、直系の5代目女将が三味線で迎えて
くれます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_4.gif)
三味線の音につられて、気分がウキウキしてきます!
6代目若女将が二階のお座敷に、にこやかに案内してくれます。
猛暑の中、冷房の効いた和室で、ビールと冷酒を飲みながら、
会席料理を頂きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/ee/761ddbb76421e8d6fb89f7b9c4d89821.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/43/e3/98648b60cbdce6417f8a4f3ad074b03f_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/45/e5/efa3eb4f2d25e1dab382e41000698b79_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/6c/f4/9126d5a45d197066f2eabbec354c6f02_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/62/8b/8a93c282a9be81dc661ae9c913c10a30_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/4a/d6/bb061b062b91d8b576add796fdf37ed5_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1a/b7/62b4b98bb3bf62a4351253516df6458f_s.jpg)
そして、最後は、メロンと巨峰のデザートで締めです。
食後には、5代目女将が、田中家の歴史を、当家の地下から
発見されたという貴重な資料をスライドにして紹介してくれます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/c1/f9c2b4d1f5c2caeb48167e4824345a8f.jpg)
スライドでは、幕末の横浜駅周辺、更に戦前・戦後の田中家
周辺の貴重な写真がゾクゾクと出てきます!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_3.gif)
スライドによると、全盛時は、田中屋には600人の芸者が
おり、横浜踊りを踊ったとのこと。
スライドを解説してくれる女将の話し方にリアリティと迫力が
あり、幕末から明治・大正・昭和初期までの田中屋の情景が
目に浮かんで来ます。
特に、龍馬亡きあと、龍馬の妻・おりょうが、ここに住み込み
で働いていた頃のエピソードになると、女将の説明に熱が
こもります!
おりょうは、勝海舟の紹介で、田中家へ来ましたが、プライド
が高く、周りの使用人とはうまくいかなかったそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/77/9b541c2548e40150e0889492661071bb.jpg)
気の強かったおりょうは、下の田中家の集合写真を撮るとき
も、仲居の身分にもかかわらず、仲居の白い掛け襟スタイル
を拒否して、誰よりも前に納まったそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/06/fe913deb78035a967a768e31dc816187.jpg)
でも、長崎グラバー邸のグラバーから英語を教わり、ペラペラ
に喋れるまでに上達していたので、外国人の接待に重宝され、
ひいきの客も多かったそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
おりょうは、金持ちのお客に見染められて結婚しましたが、
それでも、龍馬の妻としてのプライドを持ち続けたと言われ
ています。
更に、龍馬がおりょう宛てに書いたという貴重なラブレターの
本物(※)も、階段の途中の赤丸印の所に無造作に?展示され
ています!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/cd/1732b058d26206a0fba75f761c1e2ed7.jpg)
※”すぐに長崎へ、象二郎と一緒に帰るので、その時は
必ずお龍さんのいる下関に少しでも寄りますね。
待っていておくれ。”
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart_pink.gif)
また、田中家を訪れた幕末の志士、著名人、外国からの要人を
もてなしたエピソード話しで、座は盛り上がります。
5代目女将が、田中屋を引き継いだときは、倒産寸前で、
200畳の大広間を利用する客はほとんど無く、近所からは
幽霊屋敷と呼ばれたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/87/15ed0d45afeeb2789a2783dbdbd04d84.jpg)
(上の写真が昔の田中屋の全景で、赤丸印が現在の縮小された田中屋)
マンションの地上げ屋にも負けず、江戸時代から続く田中家を
潰さない様にと、一生懸命支えてきた意気込を感じます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/0e/47ffadad4adfd8e88e85b814eca3a93c.jpg)
店内は、いたるところに歴史を感じる写真が飾られ、どれも
一見の価値あります。
二階へ上がる階段の途中には、龍馬のラブレターの他にも、
伊藤博文や高杉晋作、夏目漱石や川端康成など、田中家に
投宿した多数の著名人の写真が、所狭しと展示してあり
ます。
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(写真中央は川端康成)
帰りも、大女将が三味線の演奏でお見送りです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_happy_s.gif)
和食と横浜の幕末の歴史に触れた半日を堪能しました!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hand_goo.gif)
下の写真は、田中屋の横の階段の下から田中屋(赤丸印)を
撮ったものですが、この階段を下りて、真っ直ぐに5分位行く
と、当時は海の中だった横浜駅です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/35/13/165f19580138952c9b1abe2981bf82d5_s.jpg)
当時は、この階段は海沿いの崖だったので、田中屋の窓からは
千葉の海岸を眺望出来、欄干からは釣り糸を垂らしたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/2b/64d8cd65354ea4d4ad0ce0c00b89da56.jpg)
上の写真は、海側から見た昭和初期の旧東海道の全景で、
赤矢印の下が田中屋です。
[横濱倶楽部・おいしい横濱めぐり:各回定員40名]
6,300円(11:15~1:30)
神奈川宿のガイドマップ、横浜醤油などのお土産付き