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■「ナツメ」は便秘を予防し、体を温めて筋肉の緊張を緩和する【時間栄養学と旬の食材】
ナツメは、古くから中国で桃、李、杏、栗とともに「五果」として大切にされてきた果実のひとつです。ナツメの果実が実る季節には生で食べることもできます。まるでリンゴのような食感や甘酸っぱい酸味が特徴的ですが、ドライフルーツとして売られていることがほとんどではないでしょうか。
夜露に当て日にさらし干したものを紅棗(こうそう)、紅棗を蒸してシワシワと黒くなったものを大棗(黒棗)としています。日本では漢方や食用として幅広く使われており、砂糖と醤油で甘露煮にしたおかずが飛騨地方の郷土料理にあります。中国や韓国などでは縁起の良い食べ物として珍重されています。韓国の薬膳料理、参鶏湯(サムゲタン)の材料にも加えられていますし、砂糖・蜂蜜と煮たものをテチュ茶と呼び飲む習慣もあります。
また、インドで古くから語り継がれている東洋医学のひとつです。「予防医学」の考え方を重視し、世界保健機関(WHO)が正式に奨励しているといわれるアーユルヴェーダでも、ナツメの果実が治療に使われているとか。欧米には19世紀に導入され、当初のど飴の材料として使われるようになっていて、世界的に普及しているのがわかります。
そんなナツメですが、「1日に3個食べれば年をとらない」といわれるほど高い栄養価を持つことも特徴のひとつです。さまざまな研究成果が報告されていて、慢性便秘患者37人を対象にした研究では、ナツメから抽出したエキスを12週間取ると、排便までの期間が短縮し、便秘予防効果が得られる他、生薬として体を温め筋肉や神経の緊張を緩和させる働きがあることがわかっています。
マウスの実験でも、ナツメを摂取させることでうつ症状に改善が見られることも報告されているのです!
また、抗酸化力の強いプロアントシアニジンB2やエピカテキン、ケルセチン、ケンフェロールが含まれていますし、豊富なカリウムは体内の塩分を排出する働きがあるので、高血圧やむくみの予防ができる可能性があります。さらには、鉄と協力して赤血球を形成する働きを持つ葉酸も豊富に含まれているため、貧血の予防にも役立つことがわかっているのです!
(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)
【元記事】
https://news.y ahoo.co .jp/art icles/d edc061b 5a75ebf 74ba93d 95e198e 947be5d 8a90
●「平和のための1分間瞑想」
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●無限堂出版
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