視点や発想のユニークさで知られた人気ブログ『心に青雲』が、閉鎖されていたことを知った。そればかりか、ブログ主が今年8月12日に亡くなったこともその時分った。『心に青雲』常連コメンターの1人だった女性ブロガー「神戸だいすき」氏が8月21日付の記事で訃報を載せており、さらに同日には追悼文記事もある。そして後者では『青雲』氏の生い立ちも描かれていた。
『青雲』氏の本名は都築 詠一(つづき えいいち)、享年69歳だったという。特別贔屓にしていた訳ではなかったが、私も時々『青雲』氏の記事を読んでおり、何度か拙記事で引用したこともある。
いかに視点は鋭くとも、やたらユダヤ陰謀論を振りかざし、何かと事件の背景をユダヤ人の策謀に結び付けるのが『青雲』氏の悪癖だった。私も親中反日傾向の強いユダヤ人は大嫌いだが、『青雲』氏の論調にはついていけないことも少なくなく、ここ暫くは見てなかった。
氏は反米反ユダヤのみならず反中韓も鮮明にしていたが、同時に昭和天皇を厳しく非難、何度もヒロヒト呼ばわりし、単なる右翼ブロガーとは言い切れない面もあった。教科書に載っている歴史を「官製史観」と断言、日本の歴史学も批判している。時事問題への言及も興味深かったし、ブログが閉鎖され記事を読めないのは残念だ。
実は『青雲』氏は gooブログを使っていたこともあり、その頃の2010年9月9日付の記事の一部を保存している。魚拓は取っていなかったが、彼の国家論には共感させられる処があり、追悼の意を込めてその記事を紹介したい。
「学城」創刊号(2004年10月)に加納哲邦氏が「学的国家論への序章」を書いている。……イラクはなぜこんな惨状になってしまったのか。それは戦争に負けて国家の体をなさなくなったからに他ならない。いかなる理由があろうと国家が戦争に負けることは、社会の秩序を決定的に揺るがし、場合によっては大規模に破壊する、あまりに大きな出来事なのである。
国家の体をなしているからこそ、その社会は他国に対して自立してモノが言え、秩序ある生活を送っていけるし、プライドも持てるのである。今回の敗戦で、イラク国民のプライドは大きく損なわれたと言えるだろう。今のイラク国民の状況は、感情レベルで例えていえば、赤の他人がいきなり土足で自分の家に上がりこんで来て勝手なことをしているようなものだからである。
一方日本は国家であるので、不法に侵入しようとした者を国外に追放したり場合によっては撃退すらでき、しっかり社会を守っていけるのである。このように国家というものは、他の国家に対して、時として厳しい関係の中で、社会が自主的・独立的に生活をしてゆけるように、いわば社会を覆って固めているようなものと考えてもいいのかもしれない。社会は国家に覆われて初めて秩序を保たれて、国民はしっかり生活できると考えてよいのではないだろうか。
卑近な例で言うと、いわば国家は缶詰の缶のようなものであり、中身が社会と考えると分かりやすいかもしれない。むろんこれは例えであるから、国家が物質的に社会の周りにあるというわけではない。意味するところは、国家が社会を、他国家との関係において、その厳しい荒波の中でしっかりと覆っているようなものであるという例えである。
戦争に負けること、それはこの例えでは、他国によって缶を破られるということである。仮に他国に併合されるということでもあれば、缶が破られて、中身が他国の缶の中に包まれるということである。中身のままでいることはできない。自分たちで缶をつくる(国家をつくる)か、他国の缶の中に入るかしないと、他国に侵略されてしまうからである。
(中略)
終戦直後は、第三国人が暴れ回っても警察は何も手が出せなかったのだ。第三国人たちは、俺たちは戦勝国なんだ、だから敗戦国のニッポンジンには何をしてもいいのだと放言して、集団で婦女子を襲った。やむなく日本のトップ政治家が山口組などに頼んで、第三国人の乱暴狼藉をおさえてもらったのだ。
だから在日に地方参政権をさしあげちゃうというのは、あの終戦直後の第三国人の恐怖を知らない者の戯言でしかない……
国家は缶詰の缶のようなもの、という例は実にユニークだし、イラクの惨状を取り上げていたため私的には面白く感じた。但し、イラク(豊かなる過去を持つ国の意)という国名から、紀元前から何度も敗戦を体験しており、異民族に支配された過去が長かった国でもある。敗戦には慣れており、日本と違って桁外れに強かなのだ。
先にリンクしした追悼文記事には、『青雲』氏が大学紛争に巻き込まれ、バリケードの中の青春を送ったことが書かれている。そんな氏による国家観は意味深いものがあるはず。
ブロガーには老人もいるため、この先も突然閉鎖されるブログが続々と出てくるだろう。いずれにせよ、記事を興味深く読ませて頂いたり、愛読していたブログが閉鎖されるのは寂しい。
◆関連記事:「豊かなる過去を持つ国の受難」
「イラク―テロと略奪の国」
ここに、あなたのコメントも、転記しています。
そこに、ここのurlがあったので、訪問させていただきました。
青雲さんへの感想やご批判は、おっしゃる通りだと思います。
でも、彼には彼の役割があって、それを果たし終えたと思います。
それにしても、こういう力作を長きにわたり書き続けていらっしゃることに敬意を表します。
コメントを有難うございました。貴女の追悼記事がなければ、未だに青雲さんの死を知らなかったでしょう。貴女の記事に感謝です。
私が青雲さんのブログを知ったのは、名古屋人のコメンターさんの紹介によってでした。独特の視点が鋭く、興味深く拝見しておりましたが、もう彼の記事は読めないと思うと残念でなりません。リンク先を見たら、私のコメントは7年前のものだったのですね。
鋭い視点と口調のため、青雲さんはアラシを受けることもしばしばでした。先の記事にも「啓蒙者」なる者が噛みついていましたが、アラシへの冷静な対応には感心させられました。改めて故人の冥福をお祈りいたします。
もちろん、「三年目の浮気」の冒頭フレーズであるが、これがストンとハマるのは、ブログ主やのらくろなどの、中年から高年に移りつつあり、間もなく老年へさしかかろうとしている世代になろう。今は20代はもちろん、30代にも通じないのではなかろうか。
ともあれ、生前に一度カラオケに同席し、「心に青雲」氏のコブシを聞いてみたかった、合掌。
「三年目の浮気」、懐かしいですね。職場の飲み会や忘年会での人気カラオケソングですが、今の30代の人はまず歌わないでしょうね。不倫に厳しいご時世、「三年目の浮気ぐらい大目に見ろよ」とは言えない時代になりました。
サヨクが牛耳るメディアは安部=ヒトラーなどと喧伝していますが、これぞ♪バカ言ってんじゃないよ~ 中露指導者などヒトラーを超える独裁者なのに、それには完全にスルー。「朝日新聞関係者のツイートも超限戦であることに気付くべき」という記事もあります。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2015/08/20150804T1604120900.html
青雲氏はカラオケ好きだったのかは不明ですが、歌を歌えば結構うまかったように思えます。
彼と「カラオケ」を結びつけるなんて!
麻雀さえ、糾弾しまくって嫌いまくったひとですよ。
玄和会の師範に人生を捧げた旧制高校の学生ですから[気分は)
彼が歌ったのは軍歌と、「あざみの歌」と、玄和会歌のみです。
もちろん、生身の彼は、ああいう、ものいいをするユーモアをもつひとでしたが。
声はね、身長162センチの人の声は、その小さな共鳴体で振動するので「少し高い」
大柄の人の声がコントラバスであるのに比べて、小柄の人の声はバイオリンですね。
彼が果たし終えなかったのは、家族との和解だったと思う。最後の瞬間に心が通っていたら・・・いいいのですが。
茫洋と器が大きい人ではないから、すぐ怒るし、決まりきったものしか受け入れない。
その彼独特の癖が、ある時期、世間を驚かせたと思います。
申し訳ありませんが、青雲さんのブログ全てを見てはいなかったし、麻雀を糾弾していた記事は知りませんでした。玄和会とのことはネットで色々噂されていますが、部外者にはまるで分かりません。
青雲さんが、どのように見られていたかを垣間見れて、みなさんの会話は興味深いです。
そういえば、空手の先生でしたね・・・私のイメージでは、空手の先生はこぶしの関節をつぶしまくっていると、思っていましたが、
そういう豪快な流派ではないらしく、玄和会空手は、面をつけ防具をつけるみたい。生身の激突はないのかも。
ブログにいろいろ書いていても、みんなが全部を読んでくださるとは限らないので、イメージは「実像」とは、異なるものなのですね。
いえ、その誤解のままおいておきたいと思います。
こちらこそ、失礼の数々おゆるしください。
これまで私は青雲さんの「ユダヤ陰謀説」を誇張され過ぎでは?と思っていました。しかし、必ずしもそうではなかったようで、暫く前に見かけたブログ『無敵の太陽』には、いかに欧米社会はユダヤ系に蚕食されているかが資料文献付きで載っています。青雲さんに見てもらいたかったですね。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/
なんか、日本の芸能界のスターは、一人残らず半島系だと言うリストを見せられた時と同じ気持ちになりました。
青雲さんは虚勢をはっていたと、私は思うんです。ものすごいコンプレックスの強い人でしたから。だから、逆に、ああいう風にでたのでしょうね。
結果、玄和会という己の空手団体からも白い目で見られ、2ちゃんに悪口を書きまくられ、あげく伊藤三刀斉と名乗る人物から、東北の被災者を冒とくしたと言われ、果たし状を届けられ、
それがもとで、ブログを書くことに対して家族の大反対を受け・・・
あれを、書くことで、いいことなんか何もなかったんですよ。ただ、私も含めて、読者との出会いがありました。
最後の1年間彼を支えてくれた人が、何人もいました。
なぜ、2チャンエルでまで書き立てられなければならなかったのか、なぜ、多くの誹謗中傷にさらされたのか、
私は、やっぱり、彼がユダヤを糾弾したからだと思うのです。
私は実は、戦後勃興した新興宗教、日本的な武道、華道や茶道など、芸能はもちろん、日本国内ではユダヤの代理として半島人が乗っ取りをかけたとみています。
だから、オウム事件ごろに起こった玄和会という空手は、半島系ではないかと、疑い。だから、師範はユダヤを禁じた。
そして、青雲さんは付け狙われ、つぶされようとしたと考えているんです。
でも、彼自身は師範を信じきっていました。
ただ、「日本の芸能界のスターは、一人残らず半島系だと言うリスト」というのは如何なものでしょう。芸能界スター全て半島系というのこそ、半島系のねつ造デマではないでしょうか?芸能界には半島系が多いし、芸能界を支配しているのは確かですけど。
空手には全く無知なので、玄和会という団体も青雲さんとの関連で知りました。著名人への罵詈雑言であふれる2ちゃんねる(今は5ちゃんねる)では、人気ブログも攻撃されています。あの掲示板は所謂「ネット工作員」が常駐しているはずだし、青雲さんのようなブロガーは格好の標的になりました。
私も時々ユダヤ批判記事を書きますが、青雲さんとは比べるのもおこがましいこの弱小ブログも「歴史系ネトウヨ」扱いされており、特亜系アラシが来たことがあります。
半島系はユダヤの代理と言われますが、中共や華人も背後にいるはず。ユダヤ系には親中派が多いのです。ユダヤ系は華人も代理にするし、その逆もあるでしょう。