その一の続き
3月3日付の河北新報文化面に、「震災10年 表現者の言葉」というコラムがあった。フォークソンググループ影法師の作詞担当の青木文雄氏(67)へのインタビューで、『花は咲く』に違和感を抱いた氏は、この歌へのアンダーソングとして『花は咲けども』を作ったそうだ。影法師というグループや青木氏の名も初耳だが、以下はコラムに載った『花は咲けども』の歌詞。
♪花は咲けども 花は咲けども 春をよろこぶ人はなし 毒を吐き出す 土の上 うらめし、くやしと花は散る♪
♪異郷に追われた 人のことなど 知ったことかと 浮かれる東京 己の電気が 招いた悲惨に 痛める胸さえ 持ち合わせぬか♪
青木氏はインタビューでこう語っている。聞き手は生活文化部の相原研也記者。
「生活の手だてを根こそぎ奪われ呻吟する被災者に向け、遠く離れたところから『花は咲く、花は咲く』と謳っているように聞こえ、そこには、当時盛んに言われていた『がんばろう!ニッポン』や『絆』などと同じ偽善の臭いを感じた」
「(『花は咲く』)の歌詞に罪はない。罪があるとすれば、不都合な震災や原発事故の惨状を忘れさせようとするこの国の中枢と、喉元過ぎれば熱さを忘れようとする国民性。歌が流れるたび、震災の記憶に忘却のベールがかけられていくような気がした」
「あの大震災から10年。その間、原発回帰。復興途上。政治不信…。安らぐどころか不安は募るばかり。こんなところで、歌をやめるわけにはいかない」
青木氏は創作の原動力を、「怒りとやるせない思いだった」と述べている。コラムに見る氏の経歴はこうあった。
「1953年(山形県)長井市生まれ。長井高卒。東京の弱電メーカーに就職後、Uターンして地元の医薬品会社に再就職して約40年間、事務系職員。78年に影法師入り。独学のベースと作詞を担当。これまで、100以上の歌を作詞。同市在住」
私も『花は咲く』には違和感を抱いたが、青木氏の『花は咲けども』こそ偽善むき出しで強い嫌悪感を覚える。趣味でアマチュアフォークソンググループで作詞するのは自由だが、本当のところ、震災をダシにして私的な怒りとやるせなさを吐き出しているように感じた。経歴から望み通りの人生を送ったとは思えず、岩井俊二氏の様な成功者ではない。このような詞なら、芽の出ないアマチュアフォークソンググループ止まりで当然だ。
原発事故で異郷に追われた人に思いを馳せるのは結構でも、遠く離れたところからプロテストソングを歌っている青木氏も同じ穴のムジナである。山形県の震災被害など、死者3名、負傷者29名、建物の全壊が37棟、半壊が80棟だから、犠牲者数では東京より少ない。
そして東京は浮かれていただけではなく、ボランティアも大勢来ていた。被災地に来たのがきっかけで、東北に住み着いた人もいる。青木氏を含め影法師メンバーがボランティアに来たかは不明だが、少なくとも『花は咲けども』の歌より支援活動の方が遥かに役立つ。原発事故は「反骨の歌」に格好のテーマを提供したかたちとなったようだ。
「反骨の歌」作詞者を称える河北新報だが、この地方紙が反骨を示すのは日本政府のみである。昨日は震災特集を組み、第二朝刊まで発行していた。第二朝刊といえ大半は広告だったが、第7面での「多様な支援 国内外から」の記事は興味深い。
宮城県に来た各国救援隊チームが国ごとに何処で活動をしたのか、分かり易く地図に国旗と矢印入りで描かれている。だが、台湾の国旗が何と白旗で枠内に“台湾”と描かれていたのだ!
実は震災翌年の2012年元日でも、各国の支援状況を詳しく紹介した特別記事を載せている。東北に来た救援隊チームが国ごとに何処で活動をしたのか、地図に国旗と矢印入りで描かれていた。しかしこの時も台湾の国旗が何と“白旗”状態になっていたのだ。これだけで河北新報が、世界無比の非人道国家・中共にいかに忖度しているか知れる。
2012-03-11付の拙ブログで、台湾国旗白旗について取り上げたが、翌日に以下のコメントがあった。
Unknown (うさちゃん)
2012-03-12 13:14:23
広告は集まった金額で決めてないと政府は言ってました、なるべくお金を使わない方法を模索した結果としておかしくないでしょう。白旗に不満があるとしても台湾自身が立場を明瞭にしてないんだから、しょうがない。平常時に国交の有無を気にする必要がなくても、重大時だからこそ、外交関係によって変わる事があるでしょう。
“うさちゃん”が工作員なのか、タダの暇人なのかは確認不能だが、稚拙な文章と奇矯な意見からほぼ特亜ウヨと見ている。いずれにせよ、独裁国家には反骨精神の欠片もない新聞に載っている表現者は信用できない。
◆関連記事:「震災とデマ」
「震災を利用する者たち」
「文科系のNGOやボランティアを被災地へ入れるな!」
ttp://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-8204.html
ttp://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-8206.html
https://news.livedoor.com/article/detail/9062938/
一応日本人の田原がこれでは辺真一のような在日は平気で虚報するのは当然でしょう。とにかく韓国の不都合な事実は隠蔽する。尤も今やネット時代、連中の拙劣な工作も暴かれているのは喜ばしい。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/2006852.html
山本太郎が特に注目を集めたのは震災後でしたね。ただ、この三文役者上がりの煽動家は単独ではなく、背後に反日組織がついていると思います。
自分に対しても怒っていまいした。山本本人か政党のどっちかに投票してしまったものですから。
その前にも民主党にも投票してました。自分は何バカやってるんだろう…
先日の書込みは全く失礼とは思っていませんので、お気になさらずに。
投票では私も失敗したことがあります。1990年、地元紙・河北新報が持ち上げた岡崎トミ子に投票したことがあったのです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E5%B4%8E%E3%83%88%E3%83%9F%E5%AD%90
当時ネットはもちろんPCさえ一般的でなかったし、岡崎の正体を全く知らなかった。昔は自民党ではなく社会党(現:社民党)に投票していました。
ネットで候補者の言動をチェックするようになったのは、この失敗があります。そのため民主党や山本本人又はその政党には投票しませんでした。
天変地異と有事のダブルパンチを考えると恐ろしくなります。
16日の地震は23時半過ぎだったし、18日に起きた岩手の震度5強の地震も23時25分ごろでした。しかもこの二つの地震の関係は不明とか。
昨年2月13日にも宮城県沖でマグニチュード7.3の地震があり、この時津波はありませんでしたが、立てつづけに大地震が起きるのは不安です。東日本大震災の後、ある地震学者が十年を過ぎても大きな地震が起きることがあると話していましたが、実際に起きるのは辛い。これだけ大地震があれば、伊達政宗像が傾くのは無理もありません。
幸いわが家ではこけしが倒れた程度でほとんど被害はなかったし、電気、ガス、水道全て大丈夫でした。それでも未だに断水している箇所があり、関東でも停電になった地域があったそうですね。
天変地異と有事の他、コロナ禍は治まりそうにありません。天変地異、有事にコロナのトリプルパンチは恐ろしい。