その一の続き
『Darkness』2013年2月2日付けの記事で私が一番驚いたのは、日本人女性が外国人と結婚する割合は21世紀でも僅か1%という事実である。つまり、99%の日本女性は日本人男性と結婚しているということ。メディアであれほど国際結婚が取り上げられる報道とは対照的な実態は何を意味しているのか?「99%の日本人女性は、まったくグローバル化していない。日本人女性は相変わらず日本人男性と結婚している」と書く管理人の見解は正しい。
これで私の周囲には国際結婚をした日本女性は全くいないことが理解できた。1960年代生まれ、地方在住者という背景もあり、首都圏では違うと思っていたし、確かに大都市での国際結婚は地方よりも多いのだろう。同時に偽装結婚は確実に増えていると思われるが、統計データを見る限り、この先国際結婚の劇的な増加があるとは考えにくい。
国際結婚に関し、次女が英国人と結婚している『ブルガリア研究室』さんから興味深いコメントを頂いた。ちなみに海外生活の長い室長さんの娘さんは日本人学校ではなく現地の学校に通っていたので、むしろ少数派のケースだろう。
―そういえば、これまでの小生の記憶では、英国などの先進国ではなく、バルカン半島とか、辺境地帯の国にいる日本人妻のかなり多くの割合が、宗教がらみでした。統一教会とか、○○学会とか、外国進出への意欲の高い宗教が、現地人との結婚を奨励しているからです。案外、これらの日本人妻も、それなりに現地では活躍している例もあるけど、やはりビジネスとしてみると、初めからビジネスとして外国進出している人々に比べ、単に現地で生きているだけという、そういう物足りない感じが多かったけど。
そういえば、国際化の必要とか、グローバル主義などと、対外的な積極性を訴える声は、日本だけのような気もする。ビジネスで輸出とか、外国投資とかを重視する国はあっても、国際化そのものを国家目標とする国は少ないのではないか。どの国も、独自の文化、独自の伝統での発展をこそ、国民は志向するし、外国人との結婚なども、移民、移住、などから結果として増えるけど、そのことを喜ぶ国も少ない。
上記のコメントから、国際結婚を奨励していたのが宗教がらみだったというのも納得させられる。メディアがこのような日本人妻を取り上げるはずもなく、外国人との結婚を肯定的に垂れ流すのも今の日本のマスコミ報道姿勢からは当然なのだ。再び『Darkness』から日本人の結婚を表したグラフを借用する。下がそれで、青線が日本人の結婚の総数、赤線が夫婦の一方が外国人だったものの数。
グラフを見れば一目瞭然だが、国際結婚はほとんど増えていない。最近では低収入もあり、若者の結婚そのものが減少している背景もあるだろうし、これを以って以前の結婚制度が崩れてきていると見る者もいると思われる。
ただ、男は必ずしも結婚に憧れないかもしれないが、それに憧れるのが女なのだ。事実婚が流行るのは欧米諸国くらいで、その他の地域は日本を含め正式な結婚という形態を重んじている。結婚という究極の「国際化」が進まないのは何を意味するのだろう?
高校時代の昼休み、国際結婚について話が出たことがある。外国人との結婚も悪くない…と言った私に対し、「え~外国人?イヤだぁ」と言う声が多かったのを憶えている。30年近くも昔の話だし、当時は外国人が珍しい時代でもあったが、現代の女子高生はどう考えているだろう。マスコミが煽る国際結婚もさほど増えず、ワーキングウーマンを持ち上げても、専業主婦に憧れる若い女性が少なくないのは意味深だ。記事をこう締めくくった『Darkness』管理人の言葉は考えさせられる。
―日本人は口では「グローバル化が重要だ」とは言いながら、本当はグローバル化しようとはまったく考えていないのかもしれない。「世の中がどんなにグローバルだ国際化だと騒いでも、自分には関係ない」というのが、実は本音なのだろう。善し悪しは別にして、これが日本人の姿でもある。
よろしかったら、クリックお願いします
最新の画像[もっと見る]
-
禁断の中国史 その一 2年前
-
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
-
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
-
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
-
第二次世界大戦下のトルコ社会 2年前
-
動物農園 2年前
-
「覇権」で読み解けば世界史がわかる その一 2年前
-
ハレム―女官と宦官たちの世界 その一 2年前
-
図解 いちばんやさしい地政学の本 その一 2年前
-
特別展ポンペイ 2年前
小生のコメントを扱っていただき、恐縮です。グローバル化を煽っているのは、米国のように元来が欧州各国出身の色々な人種の混じる国の、しかも、多国籍企業として儲けようという人々が権力を牛耳っている場合のように思う。
日本の場合、ある意味世界一同じ民族系統が強く、言語も同じという「単一民族」の国家が、なぜ今停滞し、不況かと言うと、生産系の技術が少し技術革新の足踏み状態となっていて、労賃の安いアジア南部に進出しないと日本企業ですら、生き残れない時代となったからです。
そういう経済の事情で、少しはグローバル化がもてはやされるのは、ユニクロ社長などの意識としては、そうでしょうが、国民の大部分は、できればこれまでどおりがよい、ということ。
キリスト教が人口の1%というのと同じで、国際結婚も1%程度で、それ以上は進まない…日本社会は安定している!!ということでしょう。
わが二女の場合、父親に連れ歩かれて、日本語から英語、英語から日本語。日本で小学生として、英語を忘れていたのに、また外国滞在で英語を覚えねばならなかったストレスが強く、もう日本語の世界に戻るのは嫌と言う感覚が強かったようです。その意味では特殊な存在。
他方、娘の英国での「日本妻仲間」のより多くは、留学の時とか、英国人に求婚されての結婚が多いようで、これもかなりうまくいっている例が多い。英国というのは、小生の感じでは、家も小さい、狭いで、日本と似たり寄ったりだけど、英国人男性はイクメンが多く、家事にも協力的です。数が多いと、「日本妻の子育てクラブ」などを週に1回催して、情報交換もできるし、気が晴れるというもの。
でも、世界の辺境で頑張るなどの生活は、大変と思う。これからもそうは増えないと思う。
ともかく、小生も、長女が日本人と結婚して近くに住んでいるのがうれしいし、これからも、1%以上には増えないかもしれないけど、外国生活の長かった小生の知り合いの場合、本当に子供のうち、女性の場合、外国人との結婚事例は多いです。海外生活経験のある女性なら、かえって日本人男性にはこだわらないのでしょう。外国語への距離感も無いから、とくに「国際結婚」と構える気持ちも低いのでしょう。
小生の長女も、本当は英語圏に住みたかったようですが、日本の大学に進学して、いい男性と巡り合えたので日本にいるだけ。だから、2年も日本国内にいるとイラついてくるようです!英国のビールを飲み、チーズを食べたくなるしで・・・8月には英国旅行の予定です!!
私の方こそ、大変興味深いコメントを頂いて有難いです。やはり国際結婚の裏は宗教がらみがあり、カルトに騙された日本女性が辺境世界に売り飛ばされたのですね。北朝鮮の拉致は取り上げても、統一教会のことを日本のマスコミは決して取り上げない。
戦後間もなくの「戦争花嫁」と違い、安定した生活を送れるご時世、習慣や生活水準も異なる国際結婚を敬遠するのは当然ではないでしょうか?私も海外生活体験があれば見方は変わったと思いますが、何も知らなかった女子高時代と違い、やはり国際結婚には魅力を感じられません。もちろん同国人同士でも別れる時は別れるし、幸福ならば外国人との結婚は結構だと思います。
それにしても、子供時代を海外で過ごした日本女性は外国人との結婚事例が多いというのは興味深いですね。これがインド・中東系英国人ならば、生まれた時から英国で暮らしても、男でも英国人とあまり結婚しない。まして女性ならば家族に英国人との結婚は猛反対され、下手すると「名誉の殺人」となります。日本人ほどではなくとも、中韓の女たちも割と欧米人と結婚するのでは?
田嶋陽子やマークス寿子のように英国に住んだ後、日本で「国際化」を訴える女たちもいますね。英国男に結婚して貰えなかった前者と違い、後者は暫くは貴族夫人になりました。このようなタイプは日本人妻の中でも特異でしょうし、貴方の知っている日本妻は逞しく現地で適応しているようですね。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1762639.html
この70番レスにバカ受けしてしまいました。
ウケた理由がわかっているだけに、ホントにやったら仙台の恥以外の何物でもないですがw 南三陸町が真っ赤になって怒ることでしょう。
今回4月の英国旅行中に、観光地、ロンドン市内、などで見たカップルの中には、中国(香港、台湾、シンガポールかも)、韓国、東南アジアの女性らしいのと、英国男性のカップルも結構見ました。
それぞれ、きちんと愛情で結ばれた、良いカップル、という感じで、ほほえましかったです。
中国、韓国などのように、祖国が男系中心の嫌らしい儒教社会だから、英国人と結婚すれば、より自由な社会に生きられるということではないでしょうか。
日本人の場合、日本人男性と英国人女性という組み合わせは、ちっとも目につかなかった。中、韓も同じで、英国人男性とアジア系女性、という組み合わせばかり。そこのところが、少し気になります。もちろん、小生の知人などで、外国人女性と結婚している日本人男性はいるのだけど、比率としては少ないと思う。
小生自身、外国女性との結婚を考えたことがなかったのは、やはり日本食を食べたい、との欲求が強すぎたから。外国に住んでいると、むしろ日本にいる時よりも、日本食が恋しいものです。日本人男性の多くも、そうではないかと思う。結局、日本食が食べたい。ところが、英国人男性とか、アイルランド人男性などは、結構日本食で平気という。もっとも、日本にいても、パンとかチーズ、ハンバーガーがないわけではないけど、味的には不満も残ると思うのだが、やはり相対的に見れば、日本食がおいしいからか!?
そういえば、現代社会、欧米の男子の多くが、あまり宗教には熱心でないので、宗教の違いは、さほど問題とならない。
なお、上記で、小生は、辺境の外国人と結婚させられた統一教会女性などの例を挙げたけど、パラオで見た例などから言うと、女性たちもさほど不満もなく、平凡、無能そうな白人の夫との間に子供をもうけ、平平凡凡と暮らしていて、さほど不幸にも見えなかった。同じ統一教会の日本人妻が3名ほどそろっているので、毎日のように一緒に暮らしているという感じで、寂しくもないのでしょう。
マケドニア人と結婚した統一教会系日本人女性たちも、案外楽しそうに暮らしていた。夫との仲もよく、友達の日本人妻もいるし、日本人女性は、こういう宗教の信徒となっていても、割合外国で普通に、のんびりと暮らしています。悲壮感もないし、使命感とか、向上心とかも、たいして見られなかった。今は、航空賃も相対的に安いから、日本に時折帰れないわけでもない。だから皆、結構自然体で、外国暮らしもできるところがある。
確かに異文化交流は国際結婚への道でもありますね。「異文化交流」を看板に怪しげな宗教団体や平和運動が蔓延る訳です。紹介されたサイトの↓レスに、思わず肯いてしまいました。
246 :名無しさん@13周年:2013/05/25(土) 22:50:02.98 ID:OtXovNJq0
これなら盗まれる可能性は薄そうだ
実は宮城県山元町の寺院から、観音像が盗まれた事件があったのです。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130526/crm13052621120006-n1.htm
これは追悼記念式典を欠席した例の国の者?と勘ぐるのは私だけでないはず。
貴方が挙げられた中韓東南アジア女性と英国男性のカップルの例は面白いですね。いつの時代も洋の東西問わず女性の結婚は夫次第なので、たとえ同郷の同国人でもアル中や暴力亭主では不幸です。特にアジア圏は家父長制が強く(東南アジアは違うかもしれませんが)、夫は良くても家族や血族の締め付けが強い。より自由な社会に生きられるので、伴侶に欧米人男性を望むのは当たり前かもしれませんね。
日本人に限らず、儒教圏含め他のアジア諸国の男性と英国人女性という組み合わせが少ないのも、同じ理由だと思います。一般に欧米人には第三世界は男尊女卑というイメージが根付いており、経済状態も治安も悪い国の男性との結婚を敬遠するのは同性としても理解できます。イクメンなど考えられないし、根強い伝統もある。より自由な社会で生きたいと思うのは、人間としても当たり前です。
拙ブログにも湧いて出ましたが、途上国の人間を讃えている者ほど、世間知らずの馬鹿な閑人だった。彼ら自身も内心は途上国では生きられないのを自覚している。
以前、アジア人女性との結婚を望む英国男性をТV特集で見たことがあります。東洋女性=従順と思い込んでおり正直言って不愉快でしたが、やはりホンネでは男は従順な妻を望むのでしょうね。でも時代劇『鬼平犯科帳』には、こんな主人公の台詞がありました。
「何事も女が大人しいのははじめのうちだけじゃ。女は盗賊よりも恐ろしい生き物じゃぞ」
ただ、日本でも同じことは起きています。特に東北の農村の嫁不足は深刻であり、外国人花嫁を求めるケースも珍しくない。それで夫婦仲がよく幸福ならば結構ですが、そうでないとトラブルは同国人の比ではありません。これも農家自身が娘を農家に嫁がせないことに原因がある。ならばどうして町の女性が農家に嫁ぎたがるでしょうか?欧米の農村でも嫁不足は深刻で、アフリカやラテンアメリカから花嫁を迎えることもあると聞いています。