その一、その二の続き
菜食主義の他にも断食を訴える秀和氏。断食にも文字通り水を除いて食物を一切断つものから、今流行りのプチ断食までやり方は異なっており、多くの宗教でも修行として取り入れられている。マスコミに取り上げられるや、すぐに飛びつくのが日本人の習性だが、やり方を間違えるとデメリットも少なくないのだ。秀和氏は拙ブログでも断食を強調するあまり、尊大無礼な意見を吐いているが、これぞこの菜食主義者の本性が伺える。
―日本の男は特にあらゆる能力が死んでいて中韓人の祖国愛も理解できないのだろう。末期だと理解して断食とランニングを課せというのが私の本気の見解です…(2012-09-01 23:49)
さらに己のブログでも自己陶酔たっぷりに、断食を語っている。
―悟りが開けると聞く断食は「そうだったのか」と人間や世界史の理解を増してくれる事もあります。(但し脳に響くのは日数を積む物に限る)/2012-09-28 02:38
「数日の断食においても、意識がすっきりして来たり、五感が敏感になったりするなどの覚醒効果があるとされる。空腹による幻覚の効果と考えられている…」(wiki)そうで、要するに真っ当な精神状態ではないということだ。
暇人や時間に拘束されない自由業者なら話は別だが、一般の勤め人に断食は無茶そのものである。腹が減っては戦が出来ぬし、すきっ腹では仕事の能率がガタ落ちになるのは書くまでもない。何とも世間離れしたことを書いている秀和氏だが、これでは勤め人の体験があるか疑問も感じる。「私は'80年代生まれとまだ若い」と自称する彼だが、最年少の89年生まれでも今年23歳になるはず。まだ学生かもしれないが、青臭く世間知らずな若造の見解。
イスラム世界にラマダーンという断食習慣があり、日の出から日没まで断食が行われる。この間飲食物はとれず、敬虔な信者には唾をのみ込まない人までいるという。しかし日没以降は大いに食溜め飲み溜めが出来る。さらにラマダーン明けには家族親戚友人などが集まり、盛大にご馳走し合うので、返って断食前より太る人が多いそうだ。健康面ではなく伝統を重視する宗教行事なので、それも神の思し召しとなる。
いかに夜に食溜めするにせよ、日中に全く飲食できない苦行は異教徒には想像を絶する。しかもラマダーン期間は太陰暦により定められているため、毎年10日ほど日付がずれてくる。そのため開始日が酷暑の夏になったり、厳寒の冬になったりするのだ。イスラム圏ではラマダーン中に交通事故が増え、工場でも欠陥品製造が多発するという。ラマダーンもゆったりとした近代以前なら問題なかったし、その間には異教徒に労働させていればよかった。それが西欧キリスト教世界に水をあけられる原因にもなったはず。
私はアンチキリストを自称しているし、白人キリスト教徒の振舞いにむかっ腹を立てている日本人も多い。その私から見ても秀和氏のアンチぶりは激しさを感じたし、「ウジ虫聖書国」「神経のとんだ西洋Christianレベルの人間」等と口汚い罵倒を浴びせていた。「当方キリストアレルギーの為」、彼はクリスチャンブロガーにも敵意むき出しのコメントをしていたのを見たことがある。他のブログでのキリスト教徒への批評に、氏の悟りや人間の理解レベルが伺えよう。
―キリスト教徒の男には闘争心、覇気、向上心等がない気がします。(2012-08-23(木)23:29)
―私は最後の礼拝は前半だけで抜け出して来ました。準備期間としてあの退屈な場所に数ヶ月居続けねばならないとしたら拷問でした。 (2012-09-26(水)22:35)
―男は確かにマザコン、女はイカレポンチになる傾向を感じますね。(2012-10-10(水)21:47)
―私が初めて見た教会では、信徒が「神様万歳」と飛び跳ねていました。「新約27書が選定される背後では神の手が動いていた」など大変な甘えの発想ですが、神様におんぶにだっこの乳臭い宗教だと後で分かりましたよ。(ユダヤ教、イスラム教もこんな退廃的な礼拝はしていない) 2012-10-19(金)21:28
その四に続く
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