トーキング・マイノリティ

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純血主義について

2009-12-13 20:28:14 | 世相(外国)
 かつては進歩的文化人が、昨今は“多文化共生”を声高に主張する著名人が非難することのひとつに、日本人の純血主義がある。彼らはこれを日本人特有の島国根性、排他主義、時代遅れの血統主義と糾弾、欧米の異民族、異人種との結婚や養子縁組の例を挙げ、叱責するパターンとなっている。だが、純血まではいかずとも血統主義なら、私の知る限り東、東南、南、中東問わずアジア諸国が強烈であり(※アフリカに関しては不明)、欧州もそれには暗い強迫観念があるのだ。

 ネットでも欧米の諸々を挙げ、日本をこき下ろす類の意見を見かけるが、たとえ病的な白人コンプレックスの持ち主でも欧米社会が度し難い階級社会であることを否定できない。階級社会もまた血統、排他主義の延長にあるのだが、下僕精神もあるのか欧米心酔主義者はそのような負の面は絶対触れない。
 欧州の純血主義といえば、真っ先にイメージするのはアーリア人至上主義に凝り固まったナチス・ドイツだろう。しかし、これはドイツの特異な時代だけの現象だろうか?戦後の欧州は表面的には純血、血統主義を口にしなくなったようだが、潜在意識として続いていると私は見ている。聖書にも「また彼ら(異民族)と婚姻してはならない。あなたの娘を彼の息子に与えてはならない。彼の娘をあなたの息子に娶ってはならない…」(申命記7-3)の文句があり、これは古代ユダヤ人のみならず欧州人キリスト教徒にもかなり影響を与えたはずだ。

 ナチス・ドイツではゾロアスター教の研究が盛んに行われた。ザラスシュトラヒトラーを重ね合わせ、「古代アーリア民族の英雄」「純血種のインド・ゲルマン系指導者」というのが前者への解釈だった。ゾロアスター教徒にとってはいい皮の面であり、戦後は似非科学の典型として、これらの学術研究は抹殺されたはずだった。

ゾロアスター教史』(青木健著、刀水歴史全書79)には、今なお原始アーリア民族への強い拘りをもつ欧米人研究者のことが紹介されている。06年、ロンドン大学で開かれたゾロアスター教研究会の席上、ある研究者によって出された発想は興味深い。彼は次のように述べたという。
-ゾロアスター教神官はイラン高原に移住した原始アーリア民族の末裔であり、先祖代々、最近親婚を繰り返している種族である。従って原始アーリア民族のDNAを最も純粋に保存している可能性が高い。そこで、彼らのDNAを採取して平均値を出せば、それこそ現段階で望みうる最高の原始アーリア民族像の復元方法である…

 件の研究者はその研究を着々と完成させつつあるそうだ。青木氏はその発想の柔軟さに驚くと同時に、そこまで“原始アーリア民族”に拘る姿勢に驚嘆したと述べていた。教養のあるはずの欧米人研究者が最新の科学をフル活用し、自らのルーツ究明に尽力するのは、執念に近いものを感じる。これが日本なら、DNA採取など言い出せば差別に繋がるとして、認められない可能性もあるだろう。ひょっとしてDNAを発見した欧米人インテリの目的は、科学的という名の下での血統書を作り出すためだったのか?

 様々な民族が興亡を繰り返した中東で、紀元前から民族の独自性と存続を保ったのはユダヤ人とイラン人くらいである。どちらも純血主義を掲げ、同民族や近親との結婚を繰り返したという共通点がある。もちろん教義上は純血主義でも異民族と混血することもあるし、国家を喪失したり異民族に支配されたりなどして、実際は相当な混血を重ねているが、それでも異民族に溶解しなかったのだ。
 世界的ベストセラー『ハリー・ポッター』で、何度も「穢れた血」という表現が見られるのも面白い。マグル出身の魔法使いや混血に対しこの蔑称が使われ、魔法界にも血統による差別や偏見があるという設定になっている。そのような差別主義者は敵役だが、ファンタジー小説は現実社会を映すものでもあるから、欧州さえ未だに純血主義への共感があると言えるだろう。

 昨年、拙ブログに「血統主義」とのタイトルでのコメントがあり、その見方にハッとさせられた。
日本の家(名)は法人と捉えるとすっきりすると思ってます。血統については、天皇家という総本家が守っていますし、歴史上では千年以上ほぼ純血といってもよく、縄文からの連続性も間違いないので、必要以上に拘る必要はないのでしょう。
 近隣諸国は一族の父系血統は重要視しますが、民族としては夷狄に散々侵略されたのでとてもとても純血という感じではありません。なので血統主義はコンプレックスの裏返しかとも思います。ドイツもそうかもしれませんね。ヨーロッパの中ではローマ帝国周辺の蛮族ですから、古代アーリアに出自を求めたくなったのかも。


 現代日本人の中にも純血を尊ぶ者はいるだろう。だが、そのような考えは日本独特ではなく他文化圏でも見られることであり、島国根性とは関係ない。日本の血統主義を非難、多文化共生を訴える者ほど、他文化への認識が足りないのはいかなる理由なのか?

◆関連記事:「国や土地に縛られない生き方
 「中東の笛-イスラム世界の縁故主義

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ap)
2009-12-14 10:52:32
お久しぶりです。

「純血」という言葉の響きが強すぎるんでしょうか?
白人と一くくりにしますが、白人どうしでも、米国内では映画やテレビのなかでも、あいつはイタリア系、ドイツ系、ギリシャ系、フランス系だなんだと、悪口や陰口を言い合っているようです。現実もそうなのかと推測します。
アイリッシュ系で、かつてボストンにいて、今バーモント州に住んでいる人が、「ボストン界隈でアイリッシュというと馬鹿にされるがバーモントはアイリッシュ系が優勢なので居心地が良い」といってました。
人種のサラダとよく聞きますが、民族のサラダといっても良いようで、多民族国家米国は、あんまり混じりあっていないようです。
混血していても、コスモポリタンより、何々系という血筋と文化を重んじるようです。昨今のはやりなのかもしれません。
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血統 (室長)
2009-12-14 17:17:29
血統にこだわることは、意外にどこの文化の中にも存在する古風な風習という気がする。
 中華文化の系列の韓国では、本貫というか、宗族というか、金という姓一つとっても、先祖がどこの町の金だったかで、同じ本貫の金同士は、今でも結婚できない法律だという。
中国本国でも、同様に、宗族という広い意味での父系を同じくする同姓の間では結婚が難しいはず。この故に、中華文化圏では、夫婦別姓で、双方が同族結婚していないと言うことを普段から証明するという。

 他方で、部族社会であるアラブ圏のエジプトの場合は、いとこ同士、或いはまたいとこ間の結婚が普通で、同族以外から婚姻相手を求めることは少ないと、曽野綾子氏が書いていた。

 アイリッシュ系というと、オとかマクという用語が姓に含まれる場合、例えばオケネディーだと、ケネディー家の子孫という意味となる。オサリバン、マッカーサー、マクドナルドなどは、アイリッシュか、或いは、ケルト系のゲール族として近親の間柄のスコッツないしはスコティッシュ・アイリッシュ(北アイルランドに移民したスコッツ達)系です。同じケルトでも言語系統が違うウェルシュの場合は、フィッツというのが同じ子孫の意味で、フィッツジェラルドなどという姓がある。
 アメリカ映画を見ていてややこしいのは、黒人の中にもアイリッシュ系の姓を名乗る人々がいること。彼らの場合アイリッシュの血が入ったと言うよりは、カトリックに入信して、その際に、アイリッシュ系神父からアイリッシュ風の姓をもらったのではないか?と想像するのですが、よく分からない。
 パラオで不思議だったのは、カトーサンという姓があること。パラオでは、日本人の血液が入らない場合でも、尊敬する日本人の姓を自分の姓としている場合がいくつもある由で、サンという敬語まで含めて姓としてしまったらしい。日本語をよく知らないから、そういう間違いをしたのではなく(委任統治期、日本語教育を受けていたから、日本語には詳しかったので)、敬語をそのまま残したかったからそうなったらしい。
 ともかく、戦乱が多かった歴史の国々では、同族が団結して身を守ることが、唯一の安全保障策だったのだから、血統主義があって当然とも言える。更には、血統が貴族として、或いは王族として、支配階級である権威を証明する手段でもあったのだから、昔は血統にこだわって当然とも言える。

 ところで、小生は米国に詳しくないけど、何となくボストンも、アイリッシュの多い地方という感覚があったので、apさんの「バカにされる」という情報には少し驚きです。NY市警がアイリッシュ系警官により牛耳られているという話は有名ですよね。イタリア系マフィアを取り締まるアイリッシュ系の警察組織という構図でしょうか。

 米国の場合、世界中からの移民があるので、逆に各国、各民族別の親睦組織が存在し、この中で、伝統文化を維持するという傾向が強いらしい。例えば、アイリッシュ傾斜会では、伝統的なアイリッシュ・ダンスとか、アイリッシュ民謡とか、西部開拓時代のアイリッシュ系のウェスタン・ソングとか。実は、ダブリンの有名な酒場で、そういうウェスタン・ソングを専門にする楽団がいました。移民文化を逆輸入しているというか。
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質問 (スポンジ頭)
2009-12-14 20:08:03
トルコはスルタンがコーカソイド系の奴隷を側室にしていたせいで結構欧州人と見分けの付かない人が多いと思っていたのですが、人種が混じり合っている割には少ない方なのでしょうか?それとも父方が分かれば混血に比較的寛大なのでしょうか?

全然関係ありませんが、以前NHKの番組でDNAの番組があり、解説する教授の遺伝子を解析したら、欧州人の遺伝子が入っていました。その人は欧州人の先祖がいないので、有史以前にそのような遺伝子を持った人間が日本にやって来たのかと思いました。
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apさんへ (mugi)
2009-12-14 21:48:17
 紹介されたアメリカでのお話、とても興味深いですね。このようなケースはやはり現地在住者でなければ分かりません。日本のメディアだけ見ていれば、異民族間の垣根が低く、血統主義が極めて薄いような印象を受けますが、実際は違っている。事実をありのままに伝えない日本のマスコミや親米派は本当にどうしようもない。

「純血」が琴線に訴えるのは、どの人種も実は混血が進んでいるからではないでしょうか?「純血」は数が少ない貴種でもあるから、一面持てはやされるのかも。“純血の日本人”さえ、どのような人を指すのでしょう。コスモポリタンを気取る日本人も、実は日本系と見られており、彼らがアメリカでどう振舞っているか、見物です。 
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Re:血統 (mugi)
2009-12-14 21:49:16
>室長さん、

 血筋に拘るのは文化圏問わず世界の何処でも見られる風習にも係らず、それを叱責する我国の一部文化人がいるので、この記事を書きました。儒教圏では同じ性でも祖先の出身地が異なれば、結婚は可能だそうで、韓国では男女の出会いの際に性を確認すると聞いたことがあります。従兄妹婚はトンでもないことだそうですが、かなり前に見た香港映画で従弟に思いを寄せる女が出てきました。

 アラブ社会では従兄妹婚が正式な結婚とされているそうです。あのサダム・フセインの第一夫人も従姉妹。同根のアーリア系にも係らず、インドは従兄妹婚はダメ、イランは問題なしとされているのも面白い。

 アイリッシュ系のお話も興味深いですね。アメリカ白人でオとかマクなどの用語がつく姓は、アイリッシュやスコティッシュ・アイリッシュの移民の子孫が大半でしょうか。アイリッシュ系の姓の黒人は、もしかすると奴隷の子孫もいる?「風と共に去りぬ」のヒロインはアイリッシュだし、館には黒人奴隷が何人もいました。南北戦争後でも主人に忠実な奴隷もいた。
 パラオにカトーサンという姓があったのも、笑えました。そういえば、ベドウィンにロレンスという名をもつ者もいるそうです。キリスト教徒ではなくムスリムですが、あの“アラビアのロレンス”にちなんでだとか。

 世界中から移民の集まるアメリカだからこそ、ルーツの文化を大切にする傾向が強いのでしょうか?U2のボノがアメリカに行った時、アイリュシュではない現地人から色々アイルランド音楽について聞かれ、反って自分達の方があまり知らなかったので、ショックを受けたことが音楽雑誌に載っていました。
 さて、日系人はどうでしょうね。どうも日系は現地に早々と溶解しやすいように思えます。
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Re:質問 (mugi)
2009-12-14 21:50:51
>スポンジ頭さん、

 オスマン朝時代のトルコはまだ混血に寛容であり、アラブやイランとは対照的でした。しかし、トルコ共和国成立後、国民国家の誕生で民族主義教育がなされたため、非トルコ民族に対し、以前のような寛大さはなくなったそうです。ただ、少し前に見たトルコ映画「イラク-狼の谷」で、善人のやもめのアラブ人に、主人公のトルコ人がトルコ娘との再婚話を勧めるシーンがあり、これは意外でした。

 件のNHK番組は未見ですが、欧州人の祖先がいないはずの教授に欧州人の遺伝子が入っていたとは面白いですね。アフリカから欧州大陸を渡り、流れ流れて日本にたどり着いた??私は二重まぶたに湿った耳かす、体毛が濃いのですが、これは欧州人よりもアイヌ系遺伝子?
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トルコ他 (スポンジ頭)
2009-12-15 20:57:11
>>国民国家の誕生で民族主義教育がなされたため、非トルコ民族に対し、以前のような寛大さはなくなったそうです。

以前の方がトルコ在住異民族にとっては居心地がよかったと言うことですね。周辺のナショナリズム勃興で独立運動が盛んになったので、トルコも同様になったのでしょうが、多民族社会が当たり前の状況だと国民国家がよいとはいえないですね。たしか以前クルド人も存在しない事になってませんでしたっけ。

>>「イラク-狼の谷」
IMDBを見たら評価が低いのですが(5.7点)、単につまらないからか、アメリカやユダヤ人が悪役で不快感がつのるから評価が低いのか、どちらなのでしょう。

>>アイヌ系遺伝子?
沖縄の人も同じ傾向がありますね。あれは古モンゴロイドの特徴だそうですが。私の勤務先にも黒々とした豊富な髪の毛に大きな目と二重まぶたを持った人がいるのですが、この人は東南アジアで日本人からその国の人に間違えられてました(笑)。
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トルコ他 (mugi)
2009-12-15 21:46:40
>スポンジ頭さん

 オスマン朝末期、ナショナリズム勃興はトルコ人にも影響を与え、アラブで独立運動が起きれば、トルコも反アラブ感情が芽生えるようになりました。トルコ共和国は単一民族主義を取り、長くクルド人の存在を否定、“山岳トルコ人”と呼んでいました。EU加盟を目指し、ようやくその存在を認めることになりましたが、クルド側もかなりテロを起しているため、緊張関係にあります。

 トルコや中東に関心がない限り、「イラク-狼の谷」はアクションもストーリーも単調でつまらない駄作になるでしょうね。キリスト教徒が悪役なので、この映画は欧米では受けが悪いはず。

 私も髪の量が多く、古モンゴロイドの血を引いているのでしょうか(笑)。ただ、東北人のためか、肌の色から東南アジアの現地人と区別がつくと思います。
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日系人と貴種 (室長)
2009-12-15 23:30:45
>mugiさん、
 ハワイでは、日系人の多くが、古い日本における習慣(親孝行、盆ダンス、墓石、など)を維持している場合も多く、また食生活面でも、日本食を子供の頃から食べているし、ズイキ(サトイモの茎、干したものも)を市場で売っていたり(こんなものもまだ食べるの?と驚いた)、正月前には、お餅、鏡餅なども売られている。日本の週刊誌、漫画本なども、日本語の本屋で予約して購読できた。
 とはいえ、2世は日本語ができても、3世になるとほとんど英語となり、日本語をしゃべれなかったりする。もちろん、きちんと日本語教育を受け、日本語をキープする人もいるけど、3世以降は、だいたいは英語で、文化・風習・食生活などで日本風をキープしている程度。
 本土の大学に進学した子弟は、白人女性と結婚し、ほとんど日本文化から遠くなる、とおじいさん達は嘆いていた。

 さて、血液ですが、確か司馬遼太郎の義経に関する記述で、昔の奥州人達は、都の貴族の血液(源氏も天皇家からの血統だから)を欲しがって、義経の寝所には毎晩別の娘達が送り込まれ、義経はまるで種付け馬のような役割もやっていた、というような箇所があった記憶がある。当時の奥州人の血液が、縄文系とかアイヌ系が強かったにしても、上方から来る人の血液を求めて、結婚はしなくとも、娘達が関係を持って、弥生系関西人の血液が、東北にも注入されたと言うことでしょう。
 昔は、日本海沿いで京の都との交流がより多かったから、平泉とか、仙台よりも、秋田、山形、新潟あたりに関西人の血液が混じる比率が高く、それで秋田美人とか、新潟美人といわれる「混血美女」が増えたのかも。

 最近沖縄出身の芸能人が多く、しかもエチゾチック系美人から、和風美女まで、沖縄発芸能人が多いことも、日本本土人との混血とか、米軍人との混血とか、そういう混血が多いからと思う。

 トルコのイスタンブール、アンカラなどは、バルカン半島出身の白人美女の血液が入っているから、白人系血液が濃いトルコ人が多い、故に美人だ、という説を、美女を奪われたと称するブルガリアとか、バルカン半島の人々は主張していた。トルコ人が、バルカンから白人美人を多く略奪して、奴隷の側室としたのかどうか?小生には眉唾ですが、しかし、もちろん、バルカンに駐在していた軍人などが、現地の美人を側室にして、勤務終了後にイスタンブールとか、他の小アジアの町に、連れ帰ったということは多かったと思う。トルコ人女性のかなり多くが、白人的容貌だから。それに小アジア半島西部には、1920年代のトルコとギリシャの住民交換までは、多くのギリシャ人住民が居住し続けていたし、東部には、アルメニア系、クルド系などのアーリア人系人種も多かったはず。 イスラム教は、富裕なら、4人の妻をめとれるから、混血も進みやすいと思う。アラビア半島のアラブで、色の黒いのが結構多いのは、アフリカからの黒人奴隷の女をめとって、混血したから。
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Re:日系人と貴種 (mugi)
2009-12-16 21:36:44
>室長さん、

 ご紹介されたハワイの日系人たちのお話、とても面白いですね。やはり1世なら古い日本の伝統を守っても、3世以降は現地化していくよくようで。何かで海外移住した1世の日本人は、本土人以上に日本人らしくなると聞いたことがあります。おそらく日本人なら、移民して百年もしないうちに現地に溶解すると思われますから、何代経ても独自性を保つ華僑やユダヤ人、パールシー等と好対照で、少し寂しい。

 仰るとおり、昔の東北は日本海側の方が都との交流があり、太平洋側より発展していたのです。仙台は水戸、名古屋と並んで日本三大ブス(失礼)の産地ですが、全て太平洋側という共通点があります。
 沖縄ですが、混血が多いはずなのに、本土以上に血統に拘ると聞いたことがあります。混血が進むと逆に純血が尊ばれるようになるのかもしれません。だから混血沖縄人は本土に来て、芸能人を目指すようになるとか。今でも沖縄人は本土の日本人をヤマトンチューと呼んでいるそうですね。

 オスマン朝時代にバルカンだけでなく、地中海を荒らしまわったイスラム海賊が西欧の港町から女を略奪していたのは確かでした。さらにコーカサス方面からも美女が献上されている。元からコーカサス地方は美人が多いことで知られ、この地方に赴任したトルコ高官が、帰りに“土産”として美少女を連れてくることが多かったとか。
 イスラムは4人妻で有名ですが、妾は法度ではないし、その数は制限していないので、金持ちならそれプラスとなります。ムハンマドも妻の数は完全に“定員”オーバーでした。その分、庶民の男は割を食い、現代でも結婚は婚資金が確保できる中年となって…というケースも珍しくないとか。
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