
久しぶりに荒唐無稽な邦画を見た。原作は筒井康隆で、題名どおりこれは「日本沈没」のパロディ。2011年、原因不明の天変地異のためアメリカ大陸が一週間で海に沈む。一週間後は中国大陸、続いてユーラシア大陸全て、アフリカ大陸、オーストラリア…つまり、日本以外の全ての陸地が沈んでしまう設定なのだ。
沈み行く世界中の大陸から、命からがら逃れられた難民が日本列島に押し寄せてくる。アメリカ大統領はエアフォースワンで日本亡命となり、ハリウッドの大物スターも日本にやって来る。中国、韓国、ロシアの元首、国連総長(黒人だった)一行も同じく日本亡命する。この映画は世界の大陸が沈んでから、3年後の物語。
日本の首相の名前が安泉(やすいずみ)順二郎と紹介されたところで、映画館の観客から笑いが起こる。かつては日本に居丈高だったアメリカ、中国、韓国、ロシアの元首たちは安泉首相の顔色を伺う存在となっている。彼らの締めるネクタイがそのまま国旗柄となっているのも面白い。アメリカは祖国の沈没にあたり沖縄基地を武器もそっくり付けたまま無条件返還、日本の神社(神社名は出ない)にお参りして来て、心が洗われた、とヨイショする中国、韓国の元首領。元国連事務総長は中韓の態度に「歴史問題を忘れたのか」と聞くが、祖国が沈没した際、水に流した、と答える中韓のシーンには私も苦笑した。
元大統領たちがこの体たらくなのだから、他の外国人難民はもっと悲惨な状態に置かれる。特権階級と化し、増長した日本人は外国人を低賃金でこき使うようになる。主人の日本人に卑屈に仕える外国人。当初は日本のTV界に華々しく受け入れられたハリウッド・スターもすぐに飽きられ、はした金で雇おうとする日本人プロデューサー。外国人娼婦は料金十円で、生活に窮した元ハリウッド大女優も、体を売る羽目になる。
日本人視聴者はせめてTVを見るときくらい、外国人が出ない番組を望んでいた。日本人に受けたTV特撮ヒーローものは怪獣が外国人を踏み潰し回り、ヒーローもまた、いかに敵を倒すためにせよ、結構外国人を踏んでしまう内容だった。
世界から押し寄せた難民で日本の人口は5倍となり、食料不足、物価高騰、外国人犯罪も驚異的に増加する。業を煮やした政府は超法規的措置として、GAT(外国人アタックチーム)を組織し、不良外国人を次々逮捕、国外追放となる。また、来日して3年経ても日本に馴染めない外国人もまた国外追放対象。日本人と結婚した外国人妻にも外国人妻証明書の携帯が義務付けられる。
GATは公演の外国人ホームレスのダンボール住居を容赦なく火炎放射器で焼き払い、外国人にも炎を向ける。TVでは外人予報なる番組が流され、外国人犯罪地帯を示す日本地図を映し、外国人にご用心、と呼びかける。
GATは人権侵害だ、国際社会は非難する、と責める外国の元首たち。これに対し安泉首相は、国際社会などもうないではないか、国連などいらない、批判するならあなたたちも国外追放だ、と公然と言い返す。在日外国人たちの怒りが爆発寸前な頃、テロが計画されていたが、テロリストはもちろんイスラム過激派ではなく北の国だった…
たとえ映画といえ、荒唐無稽、奇想天外なストーリーは笑えた。インディアン、オーストラリアのアボリジニ、ニュージーランドのマオリ族、現代進行のウイグル・チベットがいい例だが、外国人移住者が非常に多数ならば、必ず原住民を殺害、駆逐して国を奪うものであり、この映画のように大人しく現地人に仕えるはずはない。世界大陸が短期間で沈むというのもありえないし、沈没シーンの特撮はかなりチャチだった。
「64億420万人(日本以外)の全ての外国人に捧げる」がこの映画のコピー。ただ、この作品を楽しめるのは1億2千万の日本人(在日は別)くらいである。映画は時代の空気を反映するものだ。この映画を見に来ていた観客たちからはしきりに笑いが漏れていた。この種の映画が作られるのは、増加する外国人に苛立ちを覚える日本人の心理があるのは明らかだ。いくら文化人が「多文化共生」を謳ったところで、民衆は不信の目で見ているのは、本音が出るネットからも知れる。キケロやマキアヴェッリも言ったとおり、「民衆は無知ではあるけれども、真実を見抜く能力は持っている」。文化人は日本人の排外思想を批判するが、社会が不安定化すると多民族国家でも排外思想が容易に台頭するのは世界史が示している。
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沈み行く世界中の大陸から、命からがら逃れられた難民が日本列島に押し寄せてくる。アメリカ大統領はエアフォースワンで日本亡命となり、ハリウッドの大物スターも日本にやって来る。中国、韓国、ロシアの元首、国連総長(黒人だった)一行も同じく日本亡命する。この映画は世界の大陸が沈んでから、3年後の物語。
日本の首相の名前が安泉(やすいずみ)順二郎と紹介されたところで、映画館の観客から笑いが起こる。かつては日本に居丈高だったアメリカ、中国、韓国、ロシアの元首たちは安泉首相の顔色を伺う存在となっている。彼らの締めるネクタイがそのまま国旗柄となっているのも面白い。アメリカは祖国の沈没にあたり沖縄基地を武器もそっくり付けたまま無条件返還、日本の神社(神社名は出ない)にお参りして来て、心が洗われた、とヨイショする中国、韓国の元首領。元国連事務総長は中韓の態度に「歴史問題を忘れたのか」と聞くが、祖国が沈没した際、水に流した、と答える中韓のシーンには私も苦笑した。
元大統領たちがこの体たらくなのだから、他の外国人難民はもっと悲惨な状態に置かれる。特権階級と化し、増長した日本人は外国人を低賃金でこき使うようになる。主人の日本人に卑屈に仕える外国人。当初は日本のTV界に華々しく受け入れられたハリウッド・スターもすぐに飽きられ、はした金で雇おうとする日本人プロデューサー。外国人娼婦は料金十円で、生活に窮した元ハリウッド大女優も、体を売る羽目になる。
日本人視聴者はせめてTVを見るときくらい、外国人が出ない番組を望んでいた。日本人に受けたTV特撮ヒーローものは怪獣が外国人を踏み潰し回り、ヒーローもまた、いかに敵を倒すためにせよ、結構外国人を踏んでしまう内容だった。
世界から押し寄せた難民で日本の人口は5倍となり、食料不足、物価高騰、外国人犯罪も驚異的に増加する。業を煮やした政府は超法規的措置として、GAT(外国人アタックチーム)を組織し、不良外国人を次々逮捕、国外追放となる。また、来日して3年経ても日本に馴染めない外国人もまた国外追放対象。日本人と結婚した外国人妻にも外国人妻証明書の携帯が義務付けられる。
GATは公演の外国人ホームレスのダンボール住居を容赦なく火炎放射器で焼き払い、外国人にも炎を向ける。TVでは外人予報なる番組が流され、外国人犯罪地帯を示す日本地図を映し、外国人にご用心、と呼びかける。
GATは人権侵害だ、国際社会は非難する、と責める外国の元首たち。これに対し安泉首相は、国際社会などもうないではないか、国連などいらない、批判するならあなたたちも国外追放だ、と公然と言い返す。在日外国人たちの怒りが爆発寸前な頃、テロが計画されていたが、テロリストはもちろんイスラム過激派ではなく北の国だった…
たとえ映画といえ、荒唐無稽、奇想天外なストーリーは笑えた。インディアン、オーストラリアのアボリジニ、ニュージーランドのマオリ族、現代進行のウイグル・チベットがいい例だが、外国人移住者が非常に多数ならば、必ず原住民を殺害、駆逐して国を奪うものであり、この映画のように大人しく現地人に仕えるはずはない。世界大陸が短期間で沈むというのもありえないし、沈没シーンの特撮はかなりチャチだった。
「64億420万人(日本以外)の全ての外国人に捧げる」がこの映画のコピー。ただ、この作品を楽しめるのは1億2千万の日本人(在日は別)くらいである。映画は時代の空気を反映するものだ。この映画を見に来ていた観客たちからはしきりに笑いが漏れていた。この種の映画が作られるのは、増加する外国人に苛立ちを覚える日本人の心理があるのは明らかだ。いくら文化人が「多文化共生」を謳ったところで、民衆は不信の目で見ているのは、本音が出るネットからも知れる。キケロやマキアヴェッリも言ったとおり、「民衆は無知ではあるけれども、真実を見抜く能力は持っている」。文化人は日本人の排外思想を批判するが、社会が不安定化すると多民族国家でも排外思想が容易に台頭するのは世界史が示している。
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早速のお○カなコメントで申し訳ないです。が、筒井と井筒では540°位、見方が違うのですね。また、本作の内容とは別ですが、お○カな連中が、○カの一つ覚えのように、外国人差別や日本人の右傾化と呼んでいないか、変な興味を持ってしまいました(汗)。
(また、私は原作も未読なので、断定はできませんが、この映画を元に、日本人の島国根性とか、吐いた主義とか、曲解して批判する、自称良心的イ○テリの輩がいないか、悪趣味な興味を持ってしまいます。)
私もmugiさんも仰るように、兆が一、この映画のような事が事実として起こったとしても、自称兄という○国人や、自らこそアジアの覇者という○国人、白人優越主義な○○人、神の元に正義をかたる○○人など、そう簡単には変わらないように思えます。また、そんな反日○国人を支援する、反日日本人も、我が物顔で人権や差別をのたまうように思えてなりません。
まぁ、ジョークはジョークですので、一定のお約束というか、人間としての敬意や尊厳を損なわなければ面白いと思います。病気や不幸、人間を人間として扱わない者が何故、人権を唱えられるのか。もし、自分の身内が揶揄された場合どう思うか。それすらも考えられない人間には、ジョークはやらない方が身の為だと思います。
>この作品を楽しめるのは1億2千万の日本人(在日は別)くらいである。
上述しましたが、果たして、日本人でありながら、○国人の為、自分の為に楽しめない日本人がどの位いるのか。実数を知りたくなりました。
>早速のお○カなコメントで申し訳ないです。
そんな謙遜は不要ですよ(笑)。私もお○カ映画記事を書いているのだから。
私も原作本は未読ですが、かなり前、筒井氏のエッセイ「地獄の沙汰も金次第」を読んで、毒舌に笑いました。
井筒サンは救いようないですね。540°より5百光年位かも。彼のレベルの映画が賞を取ること自体、我国の芸能界がおかしいのか分かります。
上記の映画はマスコミからかなり無視されてます。人権屋を刺激しないためでしょうが、彼らの寸劇の方がもっとひどい。この映画のレビューやブログコメントにも、「韓国、中国に失礼ではないか」との意見もありますが、アメリカに失礼だと書いた人を私は見たことがありません。アメリカ人が一番コケにされてましたのに。
愛国という名の反日民族侮辱低俗映画をバンバン作っている国には、その種の配慮は無用です。
疑問に思っているのですが、日本は「表現の自由」があるのなら、人権団体をこっぴどく揶揄、嘲笑する劇をつくれないものでしょうか?
騒ぐものなら、「言論弾圧」「差別主義」で訴えるとか、またはファシスト、レイシスト指定したり。
「日本人でありながら、○国人の為、自分の為に楽しめない」者はもはや日本人ではない。元日本人というべきであり、同胞としてみない方がいいと思います。