早いもので、今日でついに東日本大震災から3年目を迎えた。今から3年前の3月11日、これまで体験したことのない大地震と絶え間なく続く余震に衝撃を受けながら、家の中で後片付けに追われる。停電のため夜は寒さに震えながら、懐中電灯や蝋燭の光で部屋を移動する。被災地の住民は殆ど同じ体験をしていただろう。それまでは蝋燭の火にはどこかロマンチックなイメージがあったが、あの日以降、蝋燭は震災を連想させられるものになった。今日と同じく、あの日の地震が起きた14:46は晴天だった。
3年しか経っていないにも拘らず、震災の日はもう遠い過去のように私には感じてしまう。被災者ではないという個人的事情もあるが、既に暮しは震災前と変らず、何時でもガス・水道・電気が使える状態。一ヶ月後にガスが復旧した際は文明の恩恵を痛感させられたが、それが当たり前に使える日が続くと、その有難ささえ薄れていく。
地震や台風だけなら単なる天災だが、天災ガス・水道・電気のような生活設備が機能停止するのが震災ということ。俗に忘れた頃にやってくると言われる震災だが、東日本大震災以前にはマスコミで、誰も津波を警告する者はいなかった。
マスコミでは盛んに、「あの日を忘れない」のコピーを繰り返しているが、正直言ってあの日をあまり思い出したくない被災地の住民もいるのではないか?決して楽しい思い出ではないし、人間の記憶は当てにならない。身内や友人、家、土地、財産を失ったならば話は別だが、何時までも震災の日を克明に憶えているほうが少ないだろう。
「あの日を忘れない」をマスコミが強調するのも、ネタや利権目的があるのではないか…と勘ぐりたくなる。マスコミ自身、どれだけ震災のことを憶えている?
2月下旬の河北新報に、震災取材をした記者のコラムが載っていた。仮設住宅に住む被災者を取材した時、「家に帰りたいですか?」と 聞いたそうだが、被災者からこう一喝されたという。
「帰りたくても帰れないんだよ。バカなことを聞くな!」
翌日、件の被災者は新聞記者に感情的になったと謝罪したらしいが、このような質問をする記者は全く被災者への配慮に欠けている。記者も軽はずみだったと反省、今後は取材で肝に銘じておきたいと述べていたが、平気で無神経な質問をするくらいでなければ勤まらないのがブンヤ。 反省したフリをするのは朝飯前だろう。
この先も巨大地震が起きるのは確実だし、日本に住んでいる以上、地震からは逃れられない。しかし、それを嘆いても仕方がない。日本人は何度も震災を乗り越え、今日まで生きてきたのだし、これからも震災が起きても立ち直ることを私は信じている。
◆関連記事:「杜の都、超激震!」
「天災と天罰」
「震災を利用する者たち」
「続・震災を利用する者たち」
よろしかったら、クリックお願いします
最新の画像[もっと見る]
-
禁断の中国史 その一 2年前
-
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
-
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
-
フェルメールと17世紀オランダ絵画展 2年前
-
第二次世界大戦下のトルコ社会 2年前
-
動物農園 2年前
-
「覇権」で読み解けば世界史がわかる その一 2年前
-
ハレム―女官と宦官たちの世界 その一 2年前
-
図解 いちばんやさしい地政学の本 その一 2年前
-
特別展ポンペイ 2年前
これですべての暖が断たれたとなると…、察するに余りある状況です。
震災が3.11の14:46だったことは、せめてもの救いでした。これが阪神大震災と同じ1.17だったら、さらに寒さは厳しくなります。3.11でも午前2時46分ならば、犠牲者はさらに増えていたはず。もし名古屋でも、2.11の14:46に同じ規模の大地震が起きれば、大変なことになったでしょう。
最近は石油ファンヒーターが主流となっており、停電になるとお手上げです。1978年の宮城県沖地震の時はまだ石油ストーブでした。この地震が起きたのは6月だったので、今回は寒さが応えましたね。
前コメは時間からお分かりかと思いますが、職場の昼休みにスマホもどきから書いたものです。
今日は日曜でもあり、PCからですので、多少長めに書きます。
年末ご紹介した芋エネルギーの最新動画です↓
http://ex-iinkai.com/free/detail163.html
http://ex-iinkai.com/free/detail167.html
これ、年をまたいでアップされているんですよ。で、後篇を年明けにみたら、もうスゴイ次元にまで行ってしまっているのにビックリ。こういうわけで上記タイトルとなりました。
それにしても、なんちゃらサイボーがどーしたこーしたとやかましい割には、こういう喫緊の課題にすぐにでも役立ちそうなことにはまるでメディアは無頓着。地元のメディアはとりあげたようですが、トンキンの連中は30そこそこの「イモネーチャン」をあげたり叩き落としたりにご多忙のようで、こういう話にはまるで見向きもしない。
近大チームはお見事といっておきましょう。
なお、なんちゃらサイボーについては、ヤマ勘に過ぎませんが、私はまだまだ2、3回ドンデン返しがありそうに思っております。
三年前の大震災の際、私は幸い京都にいて、発生直後の大変さは経験しませんでした。しかし、私が住む浦安は、いまだに復旧していないところもあります。
また、何の因果か、三年後も地震を経験しました。今回も京都はあまり大きな被害は出ていませんが、伊予(愛媛)沖で地震がありましたね。
「地震は忘れた頃にやって来る」とは、私の田舎の、寺田寅彦の言葉ですが、南海大地震も予測されています。我が日本に住む以上は地震とは無縁でいられませんが、大きな被害がない事を祈るばかりです。
(関東地方も、関東大震災の再来が予測されていますね)
震災から既に3年経過していますから、被災者でもない限り、関心が薄れゆくのはやむを得ないと思います。前回はお昼休みを割いてまでのコメントを有難うございました。
昨年、芋エネルギーのことを教えて頂いた時、実は半信半疑だったのです。しかし、リンク先の動画は驚きました。サツマイモがスクーターを動かす??さらには放射能除去までやれる??サツマイモといえば、てんぷらや焼き芋、スイートポテト等しか浮かびませんが、食用以外にも使い道があった!まさにスゴ芋です。ただ、食べ物を燃料に使うのはもったいないと思う年配者もいるかもしれません。
本当になんちゃらサイボーがどうこう、マスコミはこればかり取り上げて喧しいですよね。アンネの日記破壊事件の犯人は逮捕されたのに、未だに顔や実名を公表していない!やはりホシは日本人ではないのやら。
スマホの方も、サムスン電子のギャラクシーにバックドアが仕掛けられていたとか。マスゴミはこちらも「報道しない自由」の方針。持っているスマホがサムスンなら、ヤバいですよね。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1790903.html
3年前の3.11の時、Marsさんは京都におられましたか。そして浦安では、未だに復旧していない処があるとは知りませんでした。こちらでは、どうしても東北中心の報道なので、関東の被災状況はよく分からないのです。
先日の伊予(愛媛)沖での地震は驚きました。何となく西日本は地震が少ないイメージがありますが、仰る通り日本は地震と無縁でいられません。たとえ南海大地震や再度の関東大震災が起きたとしても、被害は出来るだけ少なめなことを切に願います。
寺田寅彦が高知人でしたか。wikiで見たら生まれは東京ですが、幼少時に郷里に戻ったそうですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E7%94%B0%E5%AF%85%E5%BD%A6