その一の続き
何と“世界教師”とは、マイトレーヤを指していたのだ。マイトレーヤ、即ち弥勒菩薩だが、オウム真理教の元幹部・上祐史浩のホーリーネームでもあった。ちなみに上祐は現代、「ひかりの輪」というサークルの代表役員をしているという。チラシには“覚者”の用語も使われていたが、これも仏教からの安易なパクリに過ぎない。
産経新聞の2016年4月30日(関西版)からの転載文こそ、シェア・インターナショナル・ネットワークの正体がよく表れている。5月初めに配られたチラシ裏にも興味深いことが書かれており、再び引用したい。
「今日、世界中で起きている途方もない変化は、現在の政治、経済、社会の権力構造を根本から揺さぶっており、これまで上からの政治にただ従ってきた民族を目覚めさせ、より公平で安全な世界の創造へ向けて世界を変容させようとしています。原発再開、集団的自衛権、憲法改正、TPPと気の重くなるような方向への動きが顕著になる一方で、国民の目から長年隠されてきた事実も明るみに出てきました。
知識を得た国民の声と力がますます強まっていく中で、多くの人々が現状維持か、自由と正義に基づく文明再建の道か、どちらを選ぶべきか確信がなく、不安の中で自分や家族の安寧にのみ気を取られているのかもしれません。しかし、用意が出来ていようがいまいが、変化の波は怒涛の如く押し寄せています。
このような変容の背後に、再生の過程を速める新しい時代のエネルギーが作用しており、人類を破滅の崖っぷちから引き戻し正しい方向へ導くためには、世界教師と覚者方の一団が世界に出て来ておられるのです。世界教師は、今まさに世界の舞台に公に姿を現して、直接全人類に呼びかけようとしておられます…」
「原発再開、集団的自衛権、憲法改正、TPPと気の重くなるような方向への動き」の箇所だけで左翼臭が感じられ、完全に政治的団体や宗教団体にしか見えない。新興宗教団体と政治団体を兼ねているのかもしれないが、政治を含め社会活動をしない宗教団体は皆無にちかい。シェア・インターナショナル関連の「ベンジャミン・クレーム 8」という掲示板サイトには、彼らをコケにした書込みもあった。
963:神も仏も名無しさん:2015/06/10(水) 19:16:15.30 ID:cec0r9OV
ベンジャミン・クレームのマイトレーヤ運動に逃避した左翼崩れは、本当は自分の置かれているそのみじめな境遇の責任が自分自身の無能力と無努力の結果である、ということをわかっているのだ、しかしその厳然たる事実に直面したくない…
なぜか支那や朝鮮の暴挙の数々には目をつむり、安倍晋三をまるでヒトラーのごとくに「過大評価」し、独裁者と戦うレジスタンス気取りで革命ごっこにいそしむ、身体はすっかり中年~初老になってしまったにも関わらず、まるで中学生のような馬鹿丸出しの幼稚なメンタリティで悦に入る道化師ww
左翼崩れが宗教活動に転身するのは珍しくなく、これが中東諸国ならばイスラム主義に傾倒する。石川順子氏はシェア・インターナショナル指導者ベンジャミン・クレームに忠実に従っているというよりも、独自の解釈で独断専行しているのではないだろうか?英国人のクレームが集団的自衛権や憲法改正を巡る問題を理解しているとは思えず、UFOによる地球監視説まで利用しているとしか思えない。
宇宙人からのメッセージを地球人類に普及することを目的とした新興宗教に、「ラエリアン・ムーブメント」というものもある。この団体の創設者ラエルは、マイトレーヤ・ラエルと名乗ることもあるという。近頃の新興宗教開祖はマイトレーヤを名乗るのが流行のようだ。
だが、ラエリアン・ムーブメントは単なる宇宙人オタクの集団ではない。2009/04/09付といささか古いが、「イスラエル擁護のメディア、ブロガーもメディア戦争に参加」というサイトには、完全なイスラエルシンパであることが載っている。これではラエリアン・ムーブメントやシェア・インターナショナルが、イルミナティやフリーメイソンの陰謀論と結び付けられるのは当然だろう。
石川氏は今日から6日後の21日、東京の文京シビックホールで講演をするそうだ。さらに28日にはクレオ大阪中央、6月4日は名古屋と実に精力的に講演をこなす予定。いったい活動資金源は何処からきているのか、と言いたくなるが、信者の献金ばかりとは思えない。冷戦時代に反戦平和団体が旧ソ連から支援を受けていたのは知られているが、現代でも“赤い国”が背後にいるのかもしれない。
シェア・インターナショナルのチラシは、UFOを除けば共産主義の焼き直しと一神教的終末論が色濃い。まさに「日の下には新しいものはない」(伝道の書1:9)。入場無料に釣られ、講演会を聞きに行くのは自由だが、Yahoo知恵袋にあった一文、「得体の知れないものに興味本位で近づいてはNG」は同感だ。一昔前なら実際に講演会に行かなければよく分らなかっただろうが、現代はネット検索が出来るので有難い。
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