復興支援ソング

2011-05-08 09:49:45 | ZARD
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20110507-OHT1T00106.htm

[芸能班本音トーク檄]ラジオから復興支援、「復興支援ソング」10曲ピックアップ [2011/5/7-12:00 スポーツ報知]

 3月11日の東日本大震災を受けて、日本中で流れる音楽が様変わりした。ラジオでは「上を向いて歩こう」など前向きなメッセージソングのオンエア回数が急増。また、Mr.Childrenら大物アーティストや、桑田佳祐らによる特別ユニットがチャリティー曲を制作した。今回、仙台のFM局でのオンエア回数が多い楽曲をもとに「復興支援ソング」10曲をピックアップし、それぞれの楽曲の魅力を探った。

 震災から約2か月。宮城県を放送地域とするFM局「エフエム仙台」(Date fm)では、現在オンエアされている楽曲の半数近くがメッセージソングだという。同局放送部制作チームの名護ひと美さん(27)は「オンエア回数の統計はとっていないのですが」と前置きした上で「震災後は、メッセージ性があり前向きになるような曲をかけていました。特に多かったのは『上を向いて歩こう』(坂本九)、『みんな空の下』(絢香)、『Hey和』(ゆず)や『Jupiter』(平原綾香)ですね」。

 震災直後は安否確認や生活情報が最優先されたため約2週間、音楽を流すことはなかった。その後も、4月中旬までリスナーからのリクエストはほとんどなく、局でオンエア曲を選んだ。リクエストでは「元気になるような曲を届けたい」との声が多い。特に増えたのはアニメソング。「子供も楽しめる曲をかけてほしい、と。夕方にアニメのコーナーを設け、毎回3~4曲かけています」(名護さん)。

 仙台ならではのリクエストも多い。気仙沼市在住・熊谷育美の「雲の遥か」、秋田出身・高橋優の「福笑い」、仙台出身・ハウンドドッグの「ff(フォルティシモ)」など。海外アーティストの楽曲では「パワー・トゥ・ザ・ピープル」(ジョン・レノン)、「手をとりあって」(クイーン)などが多い。

 また、全国FM局のキー局である「TOKYO FM」編成制作局は「リクエストでは『自分たちには何もできないので、音楽を届けたい』との声が届く。通常、同じ曲はあまりかけないのですが、安心していただくため何度も流していました」と話す。

 現在、「エフエム仙台」では最新曲のオンエアも増えつつある。「仙台中心部は復興しつつありますが、沿岸部ではライフラインが整っていない地域もあり、選曲には気を使います」(名護さん)と配慮している。

 ◆上を向いて歩こう(坂本九、1961年)米ビルボード1位を獲得した日本の代表的楽曲。シンプルなメロディーと歌詞に「心が温まる」と全世代を通じ人気。サントリーのCMでは著名人がリレー形式で歌う。反原発ソングで脚光を浴びる忌野清志郎さんもカバー。

 ◆愛は勝つ(KAN、1990年)今回、堀内孝雄ら129人で歌うチャリティーソングとしても発売。一貫してノリがよく、サビで訴えかけるような「信じることさ 必ず最後に愛は勝つ」のフレーズが印象的。「みんなで歌いたい」の声も多い。

 ◆Hey和(ゆず、2011年)震災前の1月に発売されたが、ハモりながら「君のために何ができるのだろう」などと歌う詞が、現在の状況にピタリ当てはまる。「被災された方に届けたい」の声のほか、宮城県からも「一番の応援ソングです」とコメント。

 ◆アンパンマンのマーチ(ドリーミング、1988年)日テレ系アニメ番組のテーマ曲。原作の漫画家・やなせたかし氏が作詞した「何のために生まれて何をして生きるのか」に大人も「深くしみる」と共感。「You Tube」の総再生回数1300万回。

 ◆負けないで(ZARD、1993年)07年に急死した坂井泉水さんを代表するヒット曲。テンポ感のあるメロディーに乗せて「負けないで」と歌う応援ソングの代表格。4月放送のミュージックステーション(テレ朝系)「あなたが選ぶ元気ソング」で1位。

 ◆三百六十五歩のマーチ(水前寺清子、1968年)「マーチ」のリズムで体が自然と前へ進み、チータの明るい歌声に元気をもらえる楽曲。流行した高度経済成長の時代背景が、現在の状況にも重なる。「ワンツーワンツー」と3世代で口ずさめる数少ない楽曲。

 ◆Jupiter(平原綾香、2003年)ホルストの原曲に日本語詞をつけたデビュー曲。聴きなじみのあるメロディーに乗せて「1人じゃない 深い胸の奥でつながってる」。04年の新潟県中越地震でもリクエスト多数。「この曲で励ましたい」との声が多い。

 ◆雲の遥か(熊谷育美、2011年)気仙沼市在住のシンガー・ソングライターによる楽曲。震災前に制作されたが「もしも弱音を吐いたなら、昔のように叱ってほしい」など、被災者の視点で描かれたような歌詞。「みなさんの支えになれば」と熊谷。

 ◆みんな空の下(絢香、2009年)魂を込めたボーカルで「何も怖くない ひとりじゃないよ みんな空の下」と歌う休養前のラストシングル。「涙がとまらない」「明日に向かって生きる力がわく」の声多数。震災後、被災地の卒業式でも歌われた。

 ◆それが大事(大事MANブラザーズバンド、1991年)何度も「負けない事 投げ出さない事~」と繰り返す応援ソング。震災後に「You Tube」の再生回数が急増。バンドは解散し、現在は大事MANブラザーズオーケストラとして活動中。

 ◆ミスチル、桑田ら支援ソング制作 震災後から現在にかけ、「Mr.Children」や「Superfly」など多くの大物アーティストがチャリティーソングを新たに制作している(別表)。桑田佳祐が参加した「チーム・アミューズ!!」など、所属事務所でユニットを組む新たな動きも見られる。音楽配信による収益を、被災地支援のための義援金として寄付する場合が多い。