【大人の遠足】初めての青春18切符で関東日帰り旅〜佐倉・佐原

【本日長文です】

このお盆休みはいろいろ慌ただしかったですね。

地震や台風で自身も心配したし、高齢の両母の心配もありました。

先日の7号では母には我が家に来てもらい2晩過ごしました。

アイカタさんと第二次世界大戦に関する番組をずっと見ていたのですが、昔の記憶がどんどん出てきて、アッツ島玉砕の歌とか〇〇少佐の殉死を称える歌とか、幼い日に意味もわからず覚え歌った歌を聞かせて（聞かされて？）くれました。

さて。

青春18切符旅です。

これまで『わたくしには関係ないッスー』と横目で見ているばかりでしたが、思い立って購入してみました。

¥12,050-で5日分/5回分の乗車券。

JRの普通または快速電車であれば、日本中どこまでも！！

学生時代のボーイフレンドが、お友達と関東から山口県まで乗り継いで行った話を聞いて、野宿しながら旅する様子に

『男の子ってすごいなぁ！』

と感心したことを思い出します。

わたくしは初体験でもあるし、オババでもある。無理せず日帰りで、アイカタさんにもつき合ってもらってチャレンジしてみることにしました。

台風一過の青空。

早朝に実家に帰る母を送りながら

『今日、初チャレンジしてみようかな』

と決めました。

目的地は千葉県の佐原です。

お仕事では行ったことがありますが、電車移動にやたらと時間がかかることがわかって、東京駅から高速バスにしたくらいでした。

わたくしの最寄り駅から佐原までは、JRを使って最短でおよそ3時間。

しかし今回は時間を気にせず　”電車に乗る”ために移動するのだ！

気が向いたら途中下車も出来ちゃうのが青春18切符の良いところ❤

わりとゆっくり自宅を出発し、JR千葉駅に着いたのが午前9時。

佐原方面に向かう成田線は30分後に出発です。千葉駅構内で朝ごはんにお蕎麦でも食べようかな？と予定していましたが…。

急に思い立って、途中の佐倉駅に寄り道してみることにしました。

佐倉駅に向かう総武本線は10分後の出発。

広くて人が多い千葉駅構内を急いで移動し、8番線に停車中の車両に乗り込みます。

お蕎麦は食べられなかったので、代わりに購入したお握りを車内でいただきました🍙❤

1両目はボックスシートでしたが満席。横並びのシートでお握りを食べるのは、ちょっと恥ずかしかったけれど、旅の恥は掻き捨てだ！

お行儀よくいただきます！

佐倉駅までは18分。

9時半には着いちゃう城下町です。

千葉県下総方面は貝塚や古墳なども点在していて、古来から人々の営みが活発な地域でした。

鎌倉時代には千葉氏が力を持っていましたが、戦国時代から江戸時代になると、北条や徳川家臣が治める土地となりました。

下総方面は産業も盛んで、お醤油やお酒などが利根川を経て江戸の街に運ばれていきます。

佐倉は佐倉城があり、武家屋敷跡など時代の名残が残されているのです。

↑このことは、小学校や中学校時代に教えていただいた記憶が少しだけあります。

でも茫洋とした表情でただそこに居ただけのわたくしは、まぁ、右から左でございました。

(;´д｀)ﾄﾎﾎ…

駅前の地図で目的地の位置を確かめます。

アイカタさんは歩いていけるんじゃない？と軽いノリで言いますが、アナタ正気ですか？

台風一過で超気温が高いのよ！！

熱中症で倒れちゃうに決まってるでしょう？！

駅直結の観光案内所でレンタサイクルをお借りします。アシストつきも初体験！

アシストつきは1日1,300円だったかしら？普通のママチャリは600円。

台風の影響で水位が上がっていると思われる小さな川沿いをスイスイ走る。

午前中から早くも気温は高いけれど、風が気持ちいいです〜

ここが目的地です。

自転車で10分程度走ったでしょうか？

（歩くって言ったよね？無理だよね？）

佐倉城跡近くに武家屋敷跡があり、その一部が『ひよどり坂』。

別名、サムライの古径（こみち）と言うそうな。

江戸時代とほとんど変わらない様子で残されているとのことで、到着したときはその風情に感動しました。

京都嵯峨野の様な規模感はないのですが、竹の緑の濃淡と陰の黒と光。

シンプルで静寂なタイムスリップ空間。

暑いんだけど心の中に涼風が通るようなひとときを味わえました。

ただ此処に来ることを目的にしてもいいくらいだね、とアイカタさんと言い合い歩きます。

ひよどり坂を登り切ると武家屋敷が残る区画です。

どういうわけか写真を撮らなかったのですが、生け垣が整然とお手入れされていて素晴らしかったです。

現在3つの武家屋敷が公開されています。

家主の地位にもよると思いますが、意外に倹しく、裏庭で作物など育てて生活を支えていたことが伺えました。

もう少し足を延ばして、佐倉城址にも行ってみたい！

アシストつき自転車でスイスイ。

お米がたわわに実っています。この辺は早く新米がとれるのですね。

城址まで来たけれど、自動車で中を走る事はできません。

そうなるとちょっと難しいね…ということで、城址を散策することは諦めました。

急な思いつきで途中下車した佐倉でしたが、まだまだ時間をかけて過ごしてみたい！と思える良き町でした。

もう少し時間をかけて武家屋敷を楽しみたいし、佐倉城址も散策したいし、国立歴史民俗博物館は1日いても良さそう！！

世界の名画が多く展示されている川村記念美術館にも再訪したいものです。

後で知りましたが、佐倉は日本遺産に認定されていたのでした❤

気づけば12時を過ぎています。

良き町、佐倉ではありましたが、わたくし達の目的地は佐原駅なのだ！！

ここで時間を取ってはいられません。

大急ぎで佐倉駅に戻り（viva！アシスト）自転車を返却したら、いざゆかん！佐原！！

12:16成田線成田空港行きに乗り込み、成田駅で乗り換えます。

10分ほどの待ち時間があり、12:40成田駅発銚子行きに乗り込んで40分の乗車時間です。

もともとは佐倉ではなく、成田駅で途中下車して成田山新勝寺にお参りしたり、参道をブラブラしようと思っていました。

なごみの米屋という和菓子屋さんの栗蒸し羊羹が大好き❤

もっちりして上品な甘さの羊羹に栗がたくさん！！虎屋さんとはまた違った美味しさの名品です。

又の機会にして、今回は我慢我慢です。

さぁ！やっと佐原駅に到着しました。

時間は13:21分です。

佐倉が武家の町なら、佐原は商業の町です。

佐原には各地にあるNIPPONIAのホテルがあるので、この宿を基点に銚子に行ったり香取神宮まで行ってみたりしてもいいのかな？

（兵庫県福崎町のNIPPONIAはなかなか面白かったですよ）

「お江戸みたけりゃ佐原へござれ、佐原本町江戸優り」

という歌があるくらいに江戸の街との交流が深く、経済的にも豊かで、高い文化があったことがしのばれる町です。

しかし！

もうお腹がペコペコです。

今回、佐原の江戸風情が残る町を歩きたいという目的がありましたが、それと同じくらいの大きな目的に鰻を食べることがありました✨✨

成田も鰻が有名だけど、佐原は鰻のお店がたくさんあって美味しいと評判なのです。

たくさんたくさんある鰻屋さん。

わたくし達が行ったのは

小野川沿い、佐原の町並みの端の方にあるやま川さん。
風に吹かれた暖簾が涼やかですなぁ。


引き戸を開けるとカウンター席にテーブル席3席。2階にお座敷があるのかな？という感じです。

席に着くなり、座るか座らぬのうちに頼んだ生ビール！！

ヒャーーー

キンキンに冷えていて美味しいー！！！

添えられていたあられも嬉しい❤

きれいにお手入れされたポットが卓上に置かれて、熱々のお湯が入っています。

上質な緑茶がお急須ごと供されるのに感激しました。

こんなふうに暑い日は、こうして熱いお茶を飲むことも大切です！ビールばかりじゃ駄目だよね。

ふぃーーーー。

さて、鰻を頼まねば！

メニューは潔く3種のみ！

重！

丼！

焼き！！

内心、肝焼きとかう巻きとか無いのかな…と一瞬おもったわたくしですが、かえってその潔さが好ましく感じましたわ、ええ。

うな重を頼み、わたくしはご飯少なめでお願いしました。

気づくと、店内に謹製かまぼこ（山口産）の張り紙がありました。
これだけはオツマミとして出してくれるみたい。

かまぼこ好きのアイカタさんがウキウキ頼みます。生わさびがたっぷり添えられてやって来ました。

歯切れよくプリッとしたかまぼこ。

ぐじがたっぷり使われているのかな？旨味も濃厚です❤

勝手に日本酒をオーダーするアイカタさんさ。

もちろん異論はありません。

佐原のお酒、佐原ばやしの生酒です。

おっととーーー❤❤

ブルーの瓶が涼やかですなぁ。

飲み口スッキリですが、麹の香りもしっかり感じて旨味が残ります。

お待ちかねのうな重がやって来ました！

端が芳ばしく焼けていて美味しそう！

チーバくん県は関東風の鰻ですので、焼いて蒸しての工程ですが、比較的弾力強めのカリッとした感じもあります。

よく漬かったぬか漬けと、プリプリ肝吸いつき。

正しいうな重のお姿。

一口目はタレの上品な甘さをしっかり感じたので、ここは甘いタレが特徴なのかな？と感じました。

しかし、食べ進めるうちにその甘さは意外にキレが良くてスッキリ残らないことに気づきます。

そういえば、佐原の味醂（白味醂）はとても質がよく、江戸時代では重用されていたことを思い出しました。

確か、江戸小説の澪つくし料理帖でも、みおちゃんが佐原の白味醂やその工程で取れる酒粕を使っていたなぁ？？

大変美味しいうな重でした❤満足。

店内から眺める暖簾の裏側。

鰻の絵がいいねぇ！！

さぁさぁ。

お腹も満たされて大満足。

いよいよ佐原の町をそぞろ歩きましょう。

初めて歩いてみた小野川沿いの町並みは、本当に江戸時代にタイムスリップしたかと思わせる風情でした。

（この日2度目のタイムスリップ）

小江戸とうたう町並みは各所にあり、それぞれ特徴と良さがあります。

佐原は商売っ気がなくて、本当にスッキリしているのです。

この暑さだから人も少なめだったせいもあるかもしれません。

お店もあるのですが、ゴチャゴチャしてないのです。

看板をあまり出していなくて、町の美観にこだわっているのかな？と感じました。

京都、倉敷美観地区、川越、城之崎…

何処も好きですが、人の多さと看板の多さとチカチカした感じが無くて心地よかったです。

想像していたより町並みが長く、存分に散策も楽しめます。

暑くなかったら最高ですー！

さて、佐原と言ったら忘れてはいけないのが

伊能忠敬です。

佐原の商家の婿養子となって商いを隆盛させ、一方で高い知的好奇心から天文学や地理学を極めていった人。

日本で初めて実測の日本地図を作った人です。

忠敬の旧宅。

ひと休み中

昔の家は窓が大きく開いていて、よく風が吹き抜けます。

機能的ですね。

旧家から川を隔てて向かいに伊能忠敬記念館があります。

こちらも見ごたえのある展示でした。

うーん。

佐原の町も短時間で急ぎ足で見て回るのはもったいないですね。

このころ時間は15:00。

本当は香取神宮にまで脚を伸ばせるかな？なんて思っていましたが、いやいや無理でしたね。

（アイカタさんは歩いていけるんじゃ？とまたもや言ってました😅）

佐原駅からバスも出ているのですが、本数が少なくて、よほど計画的に動かないと難しい感じです。

ここもいずれの宿題にしたいです。

駅に戻るまでの途中で観光案内所があり、ちょっとしたお土産など購入できます。

鰻屋さんで思い出した佐原の白味醂。

こちらを2本買い求めました。

1本は母にお土産です。

よく見たら、醸造元は馬場本店さん。

こちらは鰻屋さんで飲んだ日本酒の蔵元さんでもありました。

15:56佐原駅初の成田線千葉行きに乗車して帰ります。

千葉駅着は17:14。

千葉駅構内には美味しそうなお店がいくつも並んでいました。

讃岐うどん一福（高松で食べに行った）

つけ麺ラーメン富田（松戸の名店行列）

ほか、お蕎麦屋さんやお茶漬け屋さんなどなど

ここで軽くお食事をして、快速のグリーン車で東京や横浜まで帰るのもありですね❤　

（青春18切符は各駅電車と快速電車のみ利用可能ですが、快速のグリーン車にも乗れます✨もちろん別にグリーン券を買う必要があるけど）

初めての青春18切符。

ゆっくり出て早めに帰る行程でした。

それでもなかなか忙しかったです。

あと1、2回遠足出来るかな？

長文、お読みいただきありがとうございます❤