競馬ブック誌をペラペラめくっていると、アラン・ポーターの血統コラムの連載が始まっていたのでさっそく読んでみました
週刊競馬通信に連載されていた「名馬の血統パターン」はもちろん全部読みましたが、氏の考えは笠さんが言う「3/4同血クロス」「組み合わせのクロス」「ニアリークロス」に近いものがあって、ようするに似たような組成の血同士が出会ったときの遺伝的インパクトを重視してそこを事細かに探っていく、という手法ですね
今回はRachel Alexandraの血統を取り上げていましたが、当然のことながらLady Capulet≒Cure the Blues3×3(Turn-to,Tom Fool,Imperatriceなどが共通)に注目しています
http://www.pedigreequery.com/rachel+alexandra
私はこういう組成が似ている血を見つけるとすぐニアリークロスで表記してしまいますが、血統表のどの祖先の血が増幅されているのかを把握しようとするのが配合分析の第一ですから、ニヤリークロス的なとらえ方は有効だしわかりやすいと思いますよ
Rachel Alexandraの場合は、Lady Capulet≒Cure the Blues3×3で、しかもSadler's Wells≒Wild Applause3×3(Northern Dancer,Hail to Reason,Bimelech=Big Hurry,ハイインローが共通)でもあるので、ようするにEl Pradoの良血をまんべんなく増幅した配合だなあというのがまずあって、また母Lotta Kimはフォーティナイナー系で強力な相似配合でPocahontasのクロスもあるからこれは突進型のスピードがありそうだなあと、まあそれぐらいのイメージで拾っておいて、あとは実馬を見てそのイメージと摺り合わせるって感じですかね~
イコピコはカッティングエッジ(クイーンC)の曾孫にあたるマイラー牝系で2400mは少し長いように思えたのですが、上がり11.3-11.5-11.7とスタミナを要さない流れが良かったのでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006104713/
ベストは1800~2000mでしょうから、菊花賞となるとやはり距離延長が気になりますが、それよりも母父がG1タイプではないというのが引っかかりますね~(ちなみに母父ジェイドロバリーにはメイショウトウコン、アドマイヤキッス、トーセンブライト、サンダルフォンなどがいます)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003102837/
アドマイヤキッスがG1になると詰めが甘かったのは、サンデー×ミスプロ×Lyphardというどっちつかず配合だったことと、母父がジェイドロバリーだったこと、血統的にはこの二つが考えられます
斬れだけで勝てるような軽いレースでは強い…という点でも、アドキッスとイコピコは似たキャラではないかと思いますね~
ついでに馬券総合倶楽部の予想を再録しておきます
阪神10R 神戸新聞杯
◎13.リーチザクラウン
○8.アントニオバローズ
▲5.アンライバルド
△2.アプレザンレーヴ
×1.トモロポケット
ネオユニ産駒は(芝良なら)外回りで消して内回りで買い、というキャンペーンを春からずっと張ってきたが、土曜も新潟外回りでネオユニ産駒が2頭人気でズッコけた後、中山8Rでアカリが穴をあけてきた。▲はヴィクトリーやリンカーンの叔父で、皐月やスプリングで見せた捲りは圧巻だが、ローズSでミクロコスモスが捲って止まってしまったのを思い起こしても、同じ手はなかなか通用しないと思う。◎はシアトルスルーの主要血脈を増幅した配合で、いかにもナスキロ的な柔らかで大きなストライドで走る。きさらぎ賞やダービーを見ての通り広いコースで伸び伸び先行すれば強い馬だ。3000mとなると父ほどスタミナ十分とは言い切れない部分もあるだけに、本番よりもここで◎でいってみようかという気持ちもある。
中山11R オールカマー
◎2.シンゲン
○15.マツリダゴッホ
▲9.ドリームジャーニー
△1.マイネルチャールズ
×6.マンハッタンスカイ
注11.ダンスアジョイ
4枠2頭の先導なら緩ペースだろう。▲は59を背負ってバラけない馬群の外々を回らされる可能性があるし、○は追い切りの動きに鋭さを増してきたが、絶好調時はもっと唸るほどの動きを見せていたように思う。ここは◎の充実を信用する手だろう。アサクサキングスと同じ配合だが、こちらはエラマナムーのスタミナやリーラークのパワーをより増幅した配合で、アサキンに比べると柔らかさやしなやかさでは譲るが粘り強さや力強さでは上回る。そんなにズバッと斬れるほうではないし、脚質的にはむしろ東京よりも中山向きではないかと思われるほどだ。サンデー×リファール×スタミナの配合形でもあるから、この枠なら好位からイン抜け出しで粘り強さが活きるはず。