Steiner (right) with his young brother
わたしの部屋の窓から見える大きな樫の木のてっぺんに、マグパイが巣を作っているのを、ずっと観察しています。みていると、結構長い枝をくちばしでくわえてきて、編みこんでいるようです。2ヶ月間もにわたる、雨と風で、隣の古く、つたが絡みつき、枯れていた木がかしがって、その木を切りにきた作業員の人たちがいるあいだは姿を消していました。もしかしたら、マグパイは複数の巣を平行して作りながら、万全を期しているのかなあ、などと想像しながら、眺めています。
日本では、大雪だったそうですが、どうお過ごしでしょうか。
先日母が80歳の誕生日をむかえ、電話をすると、「こんな寒い、大雪の中で、生まれたんだねえ。」と母はつぶやき、昔は陸の孤島と呼ばれていた松之山で、二メートルもの雪の中を、取り上げばあさんが、歩いてきたんだねえ、と80年も昔の冬の風景に思いをはせていました。
ルドルフシュタイナーも2月27日に153年目の誕生日です。オートバイオグラフィーを読むと、オーストリアとハンガリーの国境で生まれ育った彼も、冬は、雪道を歩いて学校に通い、「雪だるまになって帰宅した」と書いています。同じような年頃のこどもたちと遊んだことがないのでは、と感じるほど、一人で自然を観察したり、大人が議論を交し合うのを観察したりの日々で、さまざまな疑問を抱いては、一人でじっと考えていたようです。
young Steiner 18 years old
自然を観察することと、スピリチュアルワールドを理解することは密接につながっていて、わたしの場合は、アートセラピーで、眼に見えない気を絵の上で表現することで、患者さんたちも感じることができ、元気になっていくのだと思ってやっています。
いまのニューロリハビリテーションの病院に勤務して4年半がたち、何人かの患者さんたちは、色をぬっては乾くのを待ち、その上に次のベールをぬっては、また待ちという、「ベールペインティング」という、メディテーションのような作画法で、光が輝いているような絵を仕上げてきました。
何かがみえてきたり、わかってきたりするのには、長い年月が必要なのだなあ、と感じる今日この頃です。
間美栄子 2014年2月25日http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef