4584だけでも出来る補助灯自動点灯制御回路なんですが電圧計も一緒に組み付けるのでそちらを考えていたところで低消費コンパレータを入手したのを思い出した。このコンパレータJRCのNJU7002Dを補助灯制御の5Vパルス→車両電源電圧変換に使うのを目的に仕入れた物です。信号の目減りもほぼ無いに等しく、しかも常時稼働でバッテリーの消費を気にする必要が無いレベルの消費電力がたまらない。
とりあえず今回のお題、電圧計の実回路と回路図を。
青い範囲は未着手で、今回は左下にある電圧計の回路図を考えていました。前回の方式だとACCとBATTのどちらを電源にするか切り替え式にしたのは良いけど、消し忘れが発生してリレーと電圧計合わせて30mAくらい消費していたので、仕様変更してACC電源OFFでも電圧計が消えるのを数秒間遅延する事でスターター使用時でも電圧計が見える様にしました。
そして搭載するデジタル電圧計は常時14mA弱消費しています。今回のコンパレータはレールtoレールのフルスイングで性能が良い割に、1回路あたり十数μAクラスの低消費ICなのと出力もそれに伴い最大10μA程度までとあったので、その半分の5μAくらいの出力で電圧計を使えなければなりません。直接電圧計に繋げば壊れるので7002を組む前に計算と実験をしました。
コンパレータの出力先に電流増幅用のトランジスタを接続するには電流を制限しないといけません。12Vで計算したら2.4MΩ、14Vなら2.8MΩ。なので設計中は自動車用バッテリーで12.5V前後で2.33M(1M + 1M + 330k)でブレッドボード上で組み付け、トランジスタ1つをつないで電流を測定したところ、予想の倍程度流れてます。そこで最初から予定されていた2段目のトランジスタを追加して計測したら2Mでも充分な5.1μAになりました。2SC1815だと1段では電圧計に必要な電流まで2桁足らず、しわ寄せがベース電流に発生していた訳です。
計測した結果はこちら。
環境温度 21度
電源電圧 12.41V
ACC電源OFF時 17.5μA
作動時全体消費電流 16mA以下
┣ 7002出力 5.1μA
┗ 電圧計への出力電圧 電源電圧 ー0.6V
これなら補助灯制御回路を含めても待機状態で1mA未満になりますね。非常に単純な回路なので電圧変動が静的なバッテリー単体での動作確認なのでこんな簡単な回路ですが、実際に組み立てる際は1MΩ抵抗を多用しているのでノイズに弱いと思われ、電源由来ノイズの対策が必要になると思います。それにはコンデンサだけでなくインダクタも勉強してみたいところ。それと電圧が0.6V降下していますが、これは現状で回路に手を加えるよりも電圧計に調整用VRがあるのでそちらで調整した方が良いかも。前回完成した電圧計回路でも確認していますがバッテリー電圧よりも車内配線から取り出す電源の方が0.2V程度電圧降下しているので+0.8Vで表示する様に調整が必要になります。しかしあまり大きくVRを振ると、電圧計の表示が00.0Vになってしまうので微妙に注意が必要で、場合によっては前回同様許容するかトランジスタと電圧計の間にメカニカルリレーを入れる必要があるかもしれませんね。(・v・;
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