昔はビッグ・コミック・スピリッツが好きで欠かさず買っていた。
目的は勿論「めぞん一刻」である。
何であんなに熱中したのか分からないくらい漫画の中に入り込んでいた。
その当時のスピリッツは面白い作品が多かったように思う。
ホイチョイの気まぐれコンセプトはその当時から好きで今でも必ず立ち読みする。
しかし気まぐれコンセプトは単行本が出ていなかった。
実はごく初期には単行本は出ていたのだが、本屋で手にとって見て余り面白くなかった。
内容が時事的なものを扱っているだけに、すぐに古くなってしまう感じがあった。
そのせいか、それ以降、気まぐれ・・の単行本は20年以上出なかった。
しかし、この漫画の内容は、他のものには無いその当時の社会を詳しく描いている面があり、単行本になれば現代史の資料と言えば大げさだが、昭和の終わりから平成にかけての風俗文化史に十分なりうると思っていた。
単行本が出そうに無いので、スピリッツ本体を古本屋で集めていたぐらいだ。
今回単行本を買って読んでみて驚いたのは、初期の作品は、自分はほとんど全て覚えていた事。
スピリッツ本体を繰り返し読んでいたので覚えてしまったようだ。
かなり分厚い本なので、ホイチョイ自身が読むのに二晩かかると言ってるが、まだ87年の分までしか読めてない。
その当時を知る人には、「ああ、こんな事あったなあ!」と本当に懐かしく読める本である。
何回も読み返して、何日も昔の思い出に浸れそうである。