2月後半その他のニュースです(新着順)。
なお、2月後半3大ニュースはこちら↓
http://blog.goo.ne.jp/new_petty75/e/6015080d4535e61b14692aaeff4fff1f
★探査機ニュー・ホライズンズ、木星接近から1年
Memories of Jupiter
http://pluto.jhuapl.edu/news_center/news/022808.htm
Seeing Red
http://pluto.jhuapl.edu/gallery/sciencePhotos/image.php?gallery_id=2&image_id=84
NASAの冥王星・カイパーベルト天体探査機ニュー・ホライズンズが昨年2月28日に木星に接近してから1年が過ぎました。
新たに公開された画像は、多バンド可視光撮像カメラ(MVIC)で1年前に撮影された木星の衛星イオです。
MVICは冥王星など太陽から遠く離れた暗い場所での観測用に設計されており、イオのような明るい天体の撮影には不向きですが、青フィルタとメタンフィルタでは比較的よい画像が得られ、これら2色を合成したものがこの画像です。
トゥヴァーシュター火山の噴火と、その赤い堆積物が捉えられています。
★太陽系外縁部に未知の惑星?
http://www.org.kobe-u.ac.jp/cps/press080228_j.html
神戸大学の研究グループは惑星Xの存在を仮定した次のようなモデルでシミュレーションを行ったところ、現在の海王星以遠天体の分布をよく説明することができました。
①太陽系誕生時に惑星Xが誕生し、天王星と海王星に散乱されて太陽系外縁部に飛ばされる。
②5000万~1億年で海王星以遠天体の軌道が惑星Xの重力の影響を受けて楕円になっていく。
③その後主要惑星の軌道が外側へ移動するのとともに、惑星Xも海王星と一定の共鳴関係を保ちながら徐々に外側へと移動する。
④惑星Xの軌道は円形に近づくとともに黄道面から離れていく。
このモデルで予言される惑星Xの、現在の軌道は長半径100~150AU、近日点距離80AU以上、軌道傾斜角20~40°で、質量は地球の3~7割程ということです(図)。
海王星以遠天体の分布を説明する一つの仮説として注目されます。
★マーズ・エクスプレスもフェニックスの火星着陸をバックアップ
Mars Express one of three orbiters preparing for Phoenix landing
http://www.esa.int/esaCP/SEMWMUJ26DF_index_0.html
NASAの火星探査機フェニックスは、5月25日に火星に着陸する予定です。
13分間にわたるフェニックスの投入・降下・着陸(EDL)フェーズを、NASAの火星探査機マーズ・オデッセイとマーズ・リコネッサンス・オービターがモニターすることになっていますが、仮にこれら2つの周回機にトラブルが発生した場合はESAの火星探査機マーズ・エクスプレスもモニタリングに参加することになっています。
★超高速インターネット衛星「きずな」/H-IIAロケット14号機の打上げ結果について
http://www.jaxa.jp/press/2008/02/20080227_sac_kizuna_j.html
★赤外線で宇宙空間のナノダイヤモンドを検出できることが判明
Spitzer's Eyes Perfect for Spotting Diamonds in the Sky
http://www.jpl.nasa.gov/news/features.cfm?feature=1616
隕石に含まれる炭素のうち3%はナノメートルサイズのダイヤモンドであり、このことから隕石の原料と考えられる宇宙空間の塵及びガスには1gあたり約1京(1京は1億×1億)個のナノダイヤモンドを含んでいると考えられてきました。
研究チームは、星間雲の状態をコンピュータでシミュレーションし、高エネルギー紫外線がナノダイヤモンドに当たると特徴的な赤外線(3.4-3.5μm及び6-10μm)が発生することを突き止めました。
今後スピッツァー宇宙望遠鏡などによる観測で、そのようなナノダイヤモンドが低温低圧の宇宙空間でどのように形成されるのかといった謎が解明されるものと期待されています。
★ユリシーズ運用終了へ
Ulysses mission coming to a natural end
http://www.esa.int/esaSC/SEM6UE3CXCF_index_0.html
NASAとESAが共同で運用していた太陽系極域探査機ユリシーズが、3~4月に運用終了となる見通しとなりました。
1990年にNASAのスペースシャトルで打ち上げられ、当初予定されていた5年間の運用期間をはるかに超え、17年間以上太陽系極域の科学データを送り続けてきました。
最近発電量が低下してきており、節電のために1月にメイン衛星送信機の電源を一時的にオフにしたところ、再びスイッチを入れることができませんでした。
発電量の低下でこれ以上科学機器やヒーターを使い続けることもできなくなりました。
★謎の多い金星の大規模な気象現象
The light and dark of Venus
http://www.esa.int/esaCP/SEMIVTVHJCF_index_0.html
ESAの金星探査機ヴィーナス・エクスプレスが金星モニタリングカメラで撮影した紫外線画像です。
紫外線を反射する明るいもやの成分は硫酸で、より下層の大気に含まれる水蒸気と二酸化硫黄が高層大気で紫外線と反応して生成します。
この明るいもやが南極から赤道地域へ、そしてまた極地方へと、非常に短期間のうちに大規模な移動をしていることが分かりました。
★パルサーとマグネターの中間の天体
Kes 75: One Weird Star Starts Acting Like Another
http://chandra.harvard.edu/photo/2008/kes75/
上はチャンドラX線観測衛星が撮影した超新星残骸Kes 75で、低エネルギーX線が赤、高エネルギーX線が青で示されています。
超新星残骸の中央にはパルサーがあり、そこから放出される高エネルギー粒子/反粒子の風の速度は光速近くまで達し、周囲にパルサー風星雲を形成します(パルサーを包む青い部分)。
Kes 75のパルサーは一般的なパルサーよりも強い磁場をもっており、マグネターに似た爆発が起こることが分かっています。
チャンドラの観測でみられたX線の強度やスペクトルの変化などもマグネターによく似ていました。
★イータ・カリーナからの高エネルギーX線
Integral: Stellar winds colliding at our cosmic doorstep
http://www.esa.int/esaSC/SEMIQPVHJCF_index_0.html
イータ・カリーナ(りゅうこつ座η星)は2つの超巨星からなり、合わせた質量は太陽の100~150倍、明るさは400万倍にもなります。
2つの超巨星は互いにすぐ近くを回り合っており、ともに星間風と呼ばれる荷電粒子を1500~2000km/sという高速で放出しており、星間風同士が衝突して衝撃波面が形成されています。
この衝撃波面の温度は数百万Kにも達し、高エネルギーX線が発生していると考えられてきました。
ESAのX線観測衛星インテグラルによる観測で、イータ・カリーナが高エネルギーX線を発生させていることが確認されました。
★4つの小惑星に衛星発見
(160091) 2000 OL67、(162483) 2000 PJ5、(119067) 2001 KP76、2006 SF369の4つの小惑星に衛星が確認されました。
(160091) 2000 OL67と(119067) 2001 KP76の衛星はともにF. Marchis氏らが報告しています。
また、(162483) 2000 PJ5の衛星はD. Polishook氏らによる光度曲線の解析から、2006 SF369の衛星はK. S. Noll氏らによるハッブル宇宙望遠鏡を使った観測からそれぞれ発見されています。
さらにD. Polishook氏らは光度曲線から(85989) 1999 JD6、(86450) 2000 CK33、2003 NZ6にも衛星が存在する可能性を指摘しています。
まずは衛星の存在が確実視されている4つの小惑星及びその衛星のデータを示します。
(母天体のデータ) (160091) (162483) (119067) -
2000 OL67 2000 PJ5 2001 KP76 2006 SF369
族 Cubewano Aten 4:7 SDO
軌道長半径 45.1208131 AU 0.87266326 AU 43.8437722 AU 62.4343769 AU
離心率 0.1117574 0.3735943 0.1903397 0.3756677
軌道傾斜角 1.98001° 51.18240° 7.19457° 27.69075°
昇交点黄経 322.62330° 124.43582° 42.77166° 95.17852°
平均近点角 57.70346° 86.4478° 286.88198° 12.23784°
公転周期 303.09 y 0.8152 y 290.32 y 493.34 y
直径 210 km 0.55 km 210 km 140 km
自転周期 ? 2.642±0.001 h ? ?
絶対等級 6.6 18.41±0.05 6.6 6.7
アルベド 0.09 0.2±0.05 0.09 0.09
型 ? S? ? ?
(衛星のデータ)
軌道長半径 ? 1.05±0.1 km ? 3000 km
離心率 ? 0.08±0.03 ? ?
公転周期 ? 14.16±0.04 h ? ?
直径 ? 0.28 km ? 140 km
絶対等級(+母天体)? 1.5 ? ~0
下は衛星の存在が不確実な3つの小惑星(母天体)のデータです。
(85989) 1999 JD6 (86450) 2000 CK33 2003 NZ6
族 Aten Aten Aten
軌道長半径 0.883 0.968 0.793
離心率 0.633 0.415 0.493
★衛星から衛星へと運ばれる、謎の暗い物質
Cassini Finds Mingling Moons May Share a Dark Past
http://saturn.jpl.nasa.gov/news/press-release-details.cfm?newsID=816
NASAの土星探査機カッシーニの可視光・赤外撮像分光計による観測で、多くの土星の衛星の表面に見られる暗い物質は互いによく似ていることが分かりました。
この暗い物質はディオネ、フェーベ、イアペタス、ハイペリオン、エピメテウスなどの衛星の表面や、Eリングを構成する粒子などに共通して存在します。
観測によると、この物質は非常に細かい粒子であり、その成分は太陽系の他の天体では確認されていないもので、結合水やアンモニアを含むことが分かっています。
また、衛星の進行方向に多く堆積しているのも特徴的です。
エンセラダスは現在もなお氷や有機物、ケイ酸塩などの内部の物質を放出し続けていることが発見されており、放出された物質がEリングを形成していると考えられています。
また、ディオネにもメタンや水の氷からなる薄い雲が存在しており、地殻活動によってディオネから物質が放出されている可能性があります。
こうした衛星内部から放出された物質が他の衛星の表面に堆積しているのではないかと考えられます。
★ハッブル、67個の新たな重力レンズ銀河発見
Hubble Discovers 67 New Gravitationally Lensed Galaxies in the Distant Universe
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2008/09/
写真は、手前にある楕円銀河やレンズ状銀河の重力によって光が歪められた(重力レンズ効果)遠くの銀河を捉えたものです。
NASAのハッブル宇宙望遠鏡はこのような銀河を新たに67個発見し、宇宙全体ではおよそ50万個存在すると推定されます。
なお、2月後半3大ニュースはこちら↓
http://blog.goo.ne.jp/new_petty75/e/6015080d4535e61b14692aaeff4fff1f
★探査機ニュー・ホライズンズ、木星接近から1年
Memories of Jupiter
http://pluto.jhuapl.edu/news_center/news/022808.htm
Seeing Red
http://pluto.jhuapl.edu/gallery/sciencePhotos/image.php?gallery_id=2&image_id=84
NASAの冥王星・カイパーベルト天体探査機ニュー・ホライズンズが昨年2月28日に木星に接近してから1年が過ぎました。
新たに公開された画像は、多バンド可視光撮像カメラ(MVIC)で1年前に撮影された木星の衛星イオです。
MVICは冥王星など太陽から遠く離れた暗い場所での観測用に設計されており、イオのような明るい天体の撮影には不向きですが、青フィルタとメタンフィルタでは比較的よい画像が得られ、これら2色を合成したものがこの画像です。
トゥヴァーシュター火山の噴火と、その赤い堆積物が捉えられています。
★太陽系外縁部に未知の惑星?
http://www.org.kobe-u.ac.jp/cps/press080228_j.html
神戸大学の研究グループは惑星Xの存在を仮定した次のようなモデルでシミュレーションを行ったところ、現在の海王星以遠天体の分布をよく説明することができました。
①太陽系誕生時に惑星Xが誕生し、天王星と海王星に散乱されて太陽系外縁部に飛ばされる。
②5000万~1億年で海王星以遠天体の軌道が惑星Xの重力の影響を受けて楕円になっていく。
③その後主要惑星の軌道が外側へ移動するのとともに、惑星Xも海王星と一定の共鳴関係を保ちながら徐々に外側へと移動する。
④惑星Xの軌道は円形に近づくとともに黄道面から離れていく。
このモデルで予言される惑星Xの、現在の軌道は長半径100~150AU、近日点距離80AU以上、軌道傾斜角20~40°で、質量は地球の3~7割程ということです(図)。
海王星以遠天体の分布を説明する一つの仮説として注目されます。
★マーズ・エクスプレスもフェニックスの火星着陸をバックアップ
Mars Express one of three orbiters preparing for Phoenix landing
http://www.esa.int/esaCP/SEMWMUJ26DF_index_0.html
NASAの火星探査機フェニックスは、5月25日に火星に着陸する予定です。
13分間にわたるフェニックスの投入・降下・着陸(EDL)フェーズを、NASAの火星探査機マーズ・オデッセイとマーズ・リコネッサンス・オービターがモニターすることになっていますが、仮にこれら2つの周回機にトラブルが発生した場合はESAの火星探査機マーズ・エクスプレスもモニタリングに参加することになっています。
★超高速インターネット衛星「きずな」/H-IIAロケット14号機の打上げ結果について
http://www.jaxa.jp/press/2008/02/20080227_sac_kizuna_j.html
★赤外線で宇宙空間のナノダイヤモンドを検出できることが判明
Spitzer's Eyes Perfect for Spotting Diamonds in the Sky
http://www.jpl.nasa.gov/news/features.cfm?feature=1616
隕石に含まれる炭素のうち3%はナノメートルサイズのダイヤモンドであり、このことから隕石の原料と考えられる宇宙空間の塵及びガスには1gあたり約1京(1京は1億×1億)個のナノダイヤモンドを含んでいると考えられてきました。
研究チームは、星間雲の状態をコンピュータでシミュレーションし、高エネルギー紫外線がナノダイヤモンドに当たると特徴的な赤外線(3.4-3.5μm及び6-10μm)が発生することを突き止めました。
今後スピッツァー宇宙望遠鏡などによる観測で、そのようなナノダイヤモンドが低温低圧の宇宙空間でどのように形成されるのかといった謎が解明されるものと期待されています。
★ユリシーズ運用終了へ
Ulysses mission coming to a natural end
http://www.esa.int/esaSC/SEM6UE3CXCF_index_0.html
NASAとESAが共同で運用していた太陽系極域探査機ユリシーズが、3~4月に運用終了となる見通しとなりました。
1990年にNASAのスペースシャトルで打ち上げられ、当初予定されていた5年間の運用期間をはるかに超え、17年間以上太陽系極域の科学データを送り続けてきました。
最近発電量が低下してきており、節電のために1月にメイン衛星送信機の電源を一時的にオフにしたところ、再びスイッチを入れることができませんでした。
発電量の低下でこれ以上科学機器やヒーターを使い続けることもできなくなりました。
★謎の多い金星の大規模な気象現象
The light and dark of Venus
http://www.esa.int/esaCP/SEMIVTVHJCF_index_0.html
ESAの金星探査機ヴィーナス・エクスプレスが金星モニタリングカメラで撮影した紫外線画像です。
紫外線を反射する明るいもやの成分は硫酸で、より下層の大気に含まれる水蒸気と二酸化硫黄が高層大気で紫外線と反応して生成します。
この明るいもやが南極から赤道地域へ、そしてまた極地方へと、非常に短期間のうちに大規模な移動をしていることが分かりました。
★パルサーとマグネターの中間の天体
Kes 75: One Weird Star Starts Acting Like Another
http://chandra.harvard.edu/photo/2008/kes75/
上はチャンドラX線観測衛星が撮影した超新星残骸Kes 75で、低エネルギーX線が赤、高エネルギーX線が青で示されています。
超新星残骸の中央にはパルサーがあり、そこから放出される高エネルギー粒子/反粒子の風の速度は光速近くまで達し、周囲にパルサー風星雲を形成します(パルサーを包む青い部分)。
Kes 75のパルサーは一般的なパルサーよりも強い磁場をもっており、マグネターに似た爆発が起こることが分かっています。
チャンドラの観測でみられたX線の強度やスペクトルの変化などもマグネターによく似ていました。
★イータ・カリーナからの高エネルギーX線
Integral: Stellar winds colliding at our cosmic doorstep
http://www.esa.int/esaSC/SEMIQPVHJCF_index_0.html
イータ・カリーナ(りゅうこつ座η星)は2つの超巨星からなり、合わせた質量は太陽の100~150倍、明るさは400万倍にもなります。
2つの超巨星は互いにすぐ近くを回り合っており、ともに星間風と呼ばれる荷電粒子を1500~2000km/sという高速で放出しており、星間風同士が衝突して衝撃波面が形成されています。
この衝撃波面の温度は数百万Kにも達し、高エネルギーX線が発生していると考えられてきました。
ESAのX線観測衛星インテグラルによる観測で、イータ・カリーナが高エネルギーX線を発生させていることが確認されました。
★4つの小惑星に衛星発見
(160091) 2000 OL67、(162483) 2000 PJ5、(119067) 2001 KP76、2006 SF369の4つの小惑星に衛星が確認されました。
(160091) 2000 OL67と(119067) 2001 KP76の衛星はともにF. Marchis氏らが報告しています。
また、(162483) 2000 PJ5の衛星はD. Polishook氏らによる光度曲線の解析から、2006 SF369の衛星はK. S. Noll氏らによるハッブル宇宙望遠鏡を使った観測からそれぞれ発見されています。
さらにD. Polishook氏らは光度曲線から(85989) 1999 JD6、(86450) 2000 CK33、2003 NZ6にも衛星が存在する可能性を指摘しています。
まずは衛星の存在が確実視されている4つの小惑星及びその衛星のデータを示します。
(母天体のデータ) (160091) (162483) (119067) -
2000 OL67 2000 PJ5 2001 KP76 2006 SF369
族 Cubewano Aten 4:7 SDO
軌道長半径 45.1208131 AU 0.87266326 AU 43.8437722 AU 62.4343769 AU
離心率 0.1117574 0.3735943 0.1903397 0.3756677
軌道傾斜角 1.98001° 51.18240° 7.19457° 27.69075°
昇交点黄経 322.62330° 124.43582° 42.77166° 95.17852°
平均近点角 57.70346° 86.4478° 286.88198° 12.23784°
公転周期 303.09 y 0.8152 y 290.32 y 493.34 y
直径 210 km 0.55 km 210 km 140 km
自転周期 ? 2.642±0.001 h ? ?
絶対等級 6.6 18.41±0.05 6.6 6.7
アルベド 0.09 0.2±0.05 0.09 0.09
型 ? S? ? ?
(衛星のデータ)
軌道長半径 ? 1.05±0.1 km ? 3000 km
離心率 ? 0.08±0.03 ? ?
公転周期 ? 14.16±0.04 h ? ?
直径 ? 0.28 km ? 140 km
絶対等級(+母天体)? 1.5 ? ~0
下は衛星の存在が不確実な3つの小惑星(母天体)のデータです。
(85989) 1999 JD6 (86450) 2000 CK33 2003 NZ6
族 Aten Aten Aten
軌道長半径 0.883 0.968 0.793
離心率 0.633 0.415 0.493
★衛星から衛星へと運ばれる、謎の暗い物質
Cassini Finds Mingling Moons May Share a Dark Past
http://saturn.jpl.nasa.gov/news/press-release-details.cfm?newsID=816
NASAの土星探査機カッシーニの可視光・赤外撮像分光計による観測で、多くの土星の衛星の表面に見られる暗い物質は互いによく似ていることが分かりました。
この暗い物質はディオネ、フェーベ、イアペタス、ハイペリオン、エピメテウスなどの衛星の表面や、Eリングを構成する粒子などに共通して存在します。
観測によると、この物質は非常に細かい粒子であり、その成分は太陽系の他の天体では確認されていないもので、結合水やアンモニアを含むことが分かっています。
また、衛星の進行方向に多く堆積しているのも特徴的です。
エンセラダスは現在もなお氷や有機物、ケイ酸塩などの内部の物質を放出し続けていることが発見されており、放出された物質がEリングを形成していると考えられています。
また、ディオネにもメタンや水の氷からなる薄い雲が存在しており、地殻活動によってディオネから物質が放出されている可能性があります。
こうした衛星内部から放出された物質が他の衛星の表面に堆積しているのではないかと考えられます。
★ハッブル、67個の新たな重力レンズ銀河発見
Hubble Discovers 67 New Gravitationally Lensed Galaxies in the Distant Universe
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2008/09/
写真は、手前にある楕円銀河やレンズ状銀河の重力によって光が歪められた(重力レンズ効果)遠くの銀河を捉えたものです。
NASAのハッブル宇宙望遠鏡はこのような銀河を新たに67個発見し、宇宙全体ではおよそ50万個存在すると推定されます。
アラン・スターン博士は、地球の3倍以上の天体が居ると言ってますし。(外縁部が賑やかhttp://blog.goo.ne.jp/bbsawa/e/450ac6cc495fecc23b502d851ff6b73aを参照)
ブラウン博士も惑星Xに関係なく外縁部を観測します。予想では、台湾アメリカの掩蔽観測が先に見つけそうです。
土星の衛星系は、噴火してるからだけじゃなく、タイタンに質量の集中が起きる過程で、軌道の入れ替わりや衝突分裂などの歴史がありそうな気がします。
とにかく、カッシーニには、粘り強く探査して欲しい。
太陽系外縁部に地球サイズの惑星が存在するかもしれないという話は以前からあり、その可能性は十分あると私も思っています。
それが現在の観測技術で発見可能か否かとなると分かりませんが。
そしてこれは個人的な意見ですが、太陽系外縁部は太陽系誕生当時から変わらぬ姿をとどめているという話もありますが、実はダイナミックに変化している世界なんじゃないかと勝手に思っています。
内側の惑星の重力の影響を受けて軌道が変化し、星間空間に飛び去っていくものもあれば、逆に他の恒星系から飛来し、補足されたものもあるはずです。
また、太陽の重力の影響が小さいので、近くの恒星や侵入してきた浮遊惑星の重力によって簡単に軌道を変えられてしまいますし、個々の重力圏が広いので複雑な連星系を成すものもあるかもしれません。
近年散乱円盤天体(SDO)も数多く見つかってきていますし、それらの分光観測で組成を調べると、意外に変化に富んだ世界が見えてくるかも…とまぁ私の妄想は尽きないワケですが。