新・南大東島・沖縄の旅情・離島での生活・絶海の孤島では 2023年

2023年、11年振りに南大東島を再訪しました。その間、島の社会・生活がどのように変わっていったかを観察しました。

島のギャンブル

2023-08-28 12:42:16 | 旅行

 島にはギャンブルとしてのスロット店があります。前回の旅行のとき、建物には「ソロ」という喫茶店と「パシフィック」というスロット店の看板が掲げられていましたが、現在どちらの看板も無くなっていました。喫茶店は前回の時には既に閉店していましたが、スロット店は相変わらず営業を続けていました。1970年の地図を見ると、この場所にはパチンコ店があったようで、当時の経営者が経営を続けているのかもしれません。
 店内には30台くらいのスロット機が据え付けられていて、2人のお客さんが遊んでいました。私はスロット機については詳しくないのですが、ドラム式の一世代前の機種ではないかと思われました。店主は、「ゲームセンター感覚で遊んで下さい」と申されました。スロット機の当たりの設定を多くすると店側が赤字になり、設定を絞って当たりの回数を減らすと遊戯客が来店しなくなります。島のギャンブル人口は少ないため、スロット店としては遊戯客が細く長く来店して欲しいのです。このため、顧客には大当たりもせず、大損もしないようにスロット機を微妙に調整しているのではないかと推定されます。人口の少ない島でスロット店を運営するのも大変なことです。
 遊戯客がスロット機で当たりを引いて儲けた場合、メタルを景品に交換するのですが、この店の景品台には少しばかりの煙草が置いてあるだけでした。煙草はお飾りのようなもので、メダルは現金と交換するのでしょう。しかし、風俗営業法により、店内ではメダルを現金に交換できません。このため、店内でメダルを一旦景品に交換し、店外の交換業者に景品を買い取ってもらうことになります。いわゆる、三点方式と呼ばれる景品の流通方法で、この方法は全国のパチンコ店、スロット店で共通するものです。前回の旅行では、どこで景品を交換できるか不明でしたが、今回はその交換所を見つけました。スロット店の建物の奥に小屋が設置されており、スロット店と小屋とは渡り廊下でつながっていました。小屋に入ると、壁には景品を投入する引き出しがあります。ここに景品を入れると、壁の向こうでは現金を引き出しに入れて交換してくれます。壁にあるボタンを押すと、隣の建物から店主が渡り廊下を伝って小屋まで来てくれます。スロット店の店主が景品を現金に交換するので、法律で定める三点方式とは少し違うような気がするのですが。これでも、風俗営業法の許可を取得しているのですから問題はなさそうです。

 



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