新・南大東島・沖縄の旅情・離島での生活・絶海の孤島では 2023年

2023年、11年振りに南大東島を再訪しました。その間、島の社会・生活がどのように変わっていったかを観察しました。

入手が容易になった地図

2023-09-12 19:33:11 | 旅行

 前回の旅行で困ったのは、島内の地図の入手できなかったことであった。初めて訪れる場所は予め地図で地形を確認しておくのが望ましい。見学する場所の選定や移動する距離の計算ができるからである。前回は観光協会に依頼して観光地図を郵送してもらったが、これがマンガのような地図であまり役に立たなかった。主要な道路しか掲載しておらず、大雑把なものであった。観光客用にデザインされていて、観光地や飲食店を紹介するためのものであるから致し方ないことである。国土地理院が作成した2万5千分の1の精密な地図はあったが、大判の一枚もので使い難い。本州のどこでも入手できる道路地図や市街図に相当する地図は入手できなかった。このため、前回の旅行では幹線道路に接続した脇道に迷い、同じ場所をグルグルと廻ることもあった。
 今回の旅行前に気がついたのは、ネット上で南大東島の地図が入手できることであった。Google MapやYahoo 地図には南大東島が掲載されていた。いずれも航空写真は国土地理院から供給されたものではないかと推測され、同じような精度であった。ただ、Yahoo 地図では住宅の一戸一戸の輪郭が表示され、その住宅の番地まで記入されていた。住宅地図とほぼ変わりのないデザインの地図であった。
 このため、拡大したYahoo 地図を印刷して持参し、歩いた道路に赤線で目印を記入していった。どこに何があったか、をメモすることもでき、現地の調査には役立った。これらのネット上での地図のサービスが何時から始まったのかは不明である。Google Mapにおけるストリートビューの撮影が2014年1月となっていることから、この頃から提供されるようになったのではなかろうか。
 なお、住宅地図専門の地図会社ゼンリンでは、南大東村の住宅地図を販売している。5年置きに改訂版が発行されている。しかし、人口1千数百人の小さな島の住宅地図を誰が買うのだろうか。通常、住宅地図を購入するのは、営業で各戸を廻らなければならない販売会社、個別に荷物を配達する宅配業者などである。島の人達は顔なじみであり、誰が何処に住んでいるのは皆把握している。すると、住宅地図を購入するのは官公庁などで、販売部数は数十部程度と推測される。多分、ゼンリンは出版する度に赤字になっているのではなかろうか。売れそうもない南大東村の住宅地図を制作するのは、全国全てを網羅する、というゼンリンの意地であろう。

 

 



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