島には戦前の1919年に大東寺という浄土宗の寺院が建立された。それよりも以前の明治時代末には少数の天理教の信者もいたらしいが、大東寺の開基により島の住人のほとんどが浄土宗を信仰するようになった。葬儀や法事を執り行う本堂が島内にあり、住職が常駐していれば何かと便利なためであろう。大東寺は1945年に戦災で焼失してからは再建されなかったが、現在でも島民には浄土宗の信者が多いらしい。
ただ、世界救世教(MOAインターナショナル)だけは在所集落に布教所を構えている。住所をたよりに布教所を尋ねてみると、そこは平凡な民家であった。無人であるが、家屋や庭は手入れされていて、空家ではなかった。沖縄本島のMOAインターナショナル沖縄に問い合わせてみると、この家は世界救世教の所有物であり、民家ではないとのことであった。月一回は本島からこの布教所に布教師(この表現が正しいかは後述する)が訪問し、信者を集めて感謝祭を開催しているとのこと。世界救世教は、健康療法や自然農法を伝授するために創設されたのであるが、その後は教団内で分裂が多くなった経緯がある。MOAインターナショナル沖縄は宗教法人ではなく、「一般社団法人」として登記されている。このことから、世界救世教では信者を指導をする人を布教師と呼ぶか、伝道師とか呼ぶのかは不明である。島の信者数を尋ねたが、回答してくれなかった。それほど多くの人数ではないようである。なお、沖縄県には南大東島と石垣島にだけは布教所が設置されているが、他の島には設置されていない。
村誌によれば、戦後になって浄土宗以外の宗教活動が盛んになり、創価学会は1959年から布教が始まって信者が増えた、とある。前回の旅行の際に公明党のポスターを見かけたので、ある程度の信者は存在するようである。また、戦後の米軍の統治下によりキリスト教も布教を始め、1962年にパブテスト教会が設置された。しかし、各種の資料、電話帳を調べても現在はこの教会は見当たらない。
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