「天網恢恢疎にして漏らさず」(老子)
善光寺のびんずるさん(びんずる尊者像)が盗難に遭いましたが、犯人はスピード逮捕。無事お戻りになります!
まだどんな動機かはわかりませんが、「なで仏様」としてみんなの心の拠り所が元の本堂に戻られるようになり安心しました。
だけど、いつも鎮座している台座に姿がなかったら、お坊さんたちも慌てられたと思いますよ。
しかし、お寺の木像を盗むとはどんな神経しとんじゃい。
ふとそのニュースを聞いて思い出しました。中国の古い思想書で淮南子(えなんじ)に下記のようなことが書かれています。
「耳をおおいて、鐘を盗む」
淮南子
中国の春秋時代、ある農民が寺の大鐘を盗もうとして、その大きさに困って、砕いて持ち去ろうとした。
ところが、鐘の音はゴーンゴーンと四方に響き渡り、慌てて男は耳に蓋をして、音から逃れようとしたという故事
「悪いことだとわかっていながら、それに目をつむって悪事を働くこと」
転じて「誰も知らないだろうと思っていても、みんなにバレてます」という意味も含まれています。