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は・な・う・た・ま・じ・り

欠けゆく月への思い

十五夜を過ぎると月の出がおよそ30分ほど遅くなってきます。昔、名月の名残を惜しむように人々は次の日もまた次の日も月を眺めました。十五夜の次は十六夜、十七夜の月は、立待月、立って待っているうちにでてくるから。十八日の月は居待月、座って待ちます。十九日は寝待月、もう遅いので寝ながら待ちます。そして二十日は更待月、夜も更けて出てきます。満月までの異称はほとんどないのに欠けゆく月に対する思いは昔から格別だったようです。

人生においても衰えゆく寂しさを味わわないわけにはいきません。

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