時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

懐かし旅 チリ2002/2003-10~高原のドライブウェイ ラウカ国立公園<1>

2012-01-10 08:07:48 | チリ
 アンデスの懐深くへとドライブしたチリ2002/2003の旅行記、先月半ばで一旦途切れた格好になりましたが、実はもう少し続きがありますので、よろしければご覧ください。

 スリレ塩湖を探訪した翌日は、プトレから東へ進み、ボリビア国境にエリアを広げるラウカ国立公園 "Parque Nacional Lauca" を訪れました。
 目指すはスリレ塩湖よりも更に300m程高所の、海抜4,500mを超えた所に位置する不凍湖です。

 広々とした視界の高原を貫いて走る、快適なドライブが続きます。


 <プトレ~ラウカ国立公園>
   (リンク先画面左の3Dボタンをクリックするとルートが3Dで進みます←Google Earth)
   (ルートの表示位置や縮尺等はディスプレイの解像度やお好みに合わせて適宜調節してください)
   A:プトレ
   B:ラウカ国立公園 国境検問所附近


 不凍湖が見えるまでをこの記事に収めようと考えていましたが、まさかのメインPCご臨終による後継機稼働まで約2週間程のブランクを繋ぐ為に記事を分割させていただき(その代わり、少々加筆しました)、今回は不凍湖の手前までとさせていただきました。
 どうか事情をお察しいただき、ご了承願います。
 不凍湖に達するまでは、上記ルートのリンクにてその様子をご覧ください。


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【謹告】
 この記事で紹介したプトレからラウカ国立公園にかけての地域は、標高が3,600m~4,500mを超える高地で非常に厳しい自然条件下にあり、特に高山病を発症する危険の高い地域です。
 この地域(当然ながら他の高地でも同様です)に関心をお持ちになってご旅行を決断された場合は、渡航前に高山病に対する理解を深めておかれますよう、強く警告します。

 高山病は最悪の場合死に至ることもあり、対応を誤ると危険な疾患です。

 せっかくのご旅行を台無しにしないためにも、くれぐれも軽くお考えにならずに高山病についての理解を得た上で、この地域の素晴らしさを存分に実際の肌でお感じになり、お楽しみになれますことを心から願っています。

 下記のリンクは、私が旅行前に参考にした日本旅行医学会のコラムです。
 読み易い文章で良く纏められていて、高山病の予防薬についての言及もあります。

 高山病で死なないために (日本旅行医学会)

 なお、この記事やこの謹告をお読みになって為された行為により生じたいかなる事象や結果について、弊ブログと管理人は一切の責を負いません。


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 海抜3,500mの村プトレ滞在3日目の朝。
 ホテルの窓から眺める岩山が、朝日を浴びて黄金色に輝きます。

 この日は、アリカからプトレまで来る時にも利用し、この山の山腹を走っている国際道路11号線(以下「11号線」といいます)を、ボリビア国境の近くまで東行します。



 プトレのホテルをチェックアウトして、太平洋岸の町アリカから走ってきた11号線に再び合流、ボリビアとの国境附近までの約63kmの道程を東へと進んでいきます。
 この63km程の距離の間に、海抜は更に約1,000m上昇します!

 前日に訪れたスリレ塩湖へ続く道との分岐を通過し、プトレから30分位走った頃でしょうか、尾根に挟まれた谷底を抜けると、遙か前方の峰の裾まで視界が開けました!
 既にラウカ国立公園 "Parque Nacional Lauca" のエリアには進入しています。
 前方に広がる平原(既に海抜4,300mに達していると思われるので、高原ですね)を11号線が路面を輝かせて斜めに貫いているのが分かります。
 11号線は前方に聳える峰の斜面まで達すると、斜面の袂を左の方へ迂回して回り込んでから大きな Z 字状にカーブを描き、ジグザグに斜面を緩やかに登っていきます。
 これからの道程が手に取るように見渡せて、気分もウキウキと昂ぶっていきました!

 それにしても11号線…港湾都市アリカ~ボリビアの幹線道路で大型のトラック等も多数通行するのに、薄い舗装ですね;
 所々舗装が剥がれたり陥没したり…と、少々路面もお疲れ気味です。
 11号線は、アリカからボリビア国境までの約180km程の間に約4,500mの高度差があるにもかかわらず、トンネルは1ヶ所もなく、ヘアピンカーブと切り通しで峠越え、無理な開削が災いして落石が放置された箇所も何ヶ所か通り過ぎました。
 コストとせめぎ合いながらの苦しい建設だったのでしょうね。。。



 気持ちの良い風が吹き抜ける、11号線が高原を貫いている区間に入ると、車窓には平らな大地の彼方に、真夏でも雪を被った秀峰が姿を見せ始めました!
 脇見運転になりそうだったので、何度も車を路肩に止め、気の済むまでその美しい姿を見つめていました(^^;

 手前となっている右の峰は、パリナコタ火山 "Volcán Parinacota" で、その左背後の峰は、ポメラペ火山 "Volcán Pomerape" です。
 パリナコタ火山は、標高が6,348m、ポメラペ火山は標高が6,222mあります。

 先程前方を見渡したとおりに、この後11号線は再び斜面に取り付いて高度を稼ぎます。
 目指す不凍湖へは、あと少しです!



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2012-01-10 22:25:13
パリナコタ火山もポメラペ火山も稜線がなだらかで美しいですね。
富士山もそうですが、火山の方が形は美しいですね。
それほど高そうには見えないけれど、写真を撮られた地点が既に標高2000メートルぐらいだとすれば、見えている部分だけで2000mぐらいあるということですよね。
写真の場所は平地だから良いけれど、この細そうで脇が崖だったら怖いでしょうね。
対向車とすれ違う時は要注意ですね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2012-01-11 15:36:39
長い裾野の稜線が美しいこうした火山を成層火山(コニーデ)というそうで、噴火時の溶岩等が層状に堆積して円錐形の火山を形成し、富士山もこうしてできた火山のようです。
仰るとおり、既に高所にいるので高さを錯覚してしまいますが、逆にこれ位に見える峰の部分だけでも2,000mの高さはあるということを思うと、この辺りの自然のスケールの大きさが実感できます^^
舗装のきちんとされている部分を走れば、ここは高原で走りやすくて、本当に助かりました!
同じアンデスでも、お隣ボリビアには↓のような道路もあるようで…;

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%81%93

…チリでもこんなだったら、谷底へ転げ落ちていたかもしれません…><
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