◆ 人工産卵床で繁殖阻止 桂湖のブラックバス対策
生態系への被害が懸念されているブラックバスの繁殖を防ぐため、人工産卵床を使っ
て卵を駆除する試みが5日、南砺市上平地域のダム湖「桂湖」で行われた。県が初めて
試験導入し、委託を受けた上平村漁業協同組合が産卵期に合わせ20個を仕掛けた。1
週間後に引き上げて効果を確認する。
県内ではこれまで、さお釣りやはえ縄による成魚の捕獲が中心だった。人工産卵床は
園芸用の苗運搬トレー(縦約30センチ、横約50センチ)の底に砂利を敷き詰め、網
状のついたてで周囲三方を囲む。
産卵場所に岩陰などを好むバスの習性を利用して湖の浅瀬に設置、砂利に産み付けら
れた卵を取り除く。親魚は付近で卵を守る習性があり、卵と併せ捕獲することも期待さ
れている。
この日は同組合の外来魚駆除員5人が産卵床を組み立てた後、ボートで湖を移動しな
がら水深2-3メートルの場所に沈めた。同組合は「仕掛けによって成魚と卵の両方駆
除する『一石二鳥』の効果が出ればいい」と話す。
桂湖は庄川に通じる境川のダム湖。同湖に生息するコクチバスは水の流れや寒さへの
抵抗力が強く、県は下流域でのアユ漁への被害を未然に防ぎたい考え。
桂湖
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