本日(3月13日)行われた釧路市議会総務文教常任委員会では、「自衛隊釧路駐屯地での中学生の職場体験」というテーマで、教育長総括を行いました。
釧路市でも今年度75人の中学生が、自衛隊で授業の一環として、職場体験活動を行いました。🪖
質問の要旨は以下の通りです。
質問と答弁の全文は、正式な議事録ができてからこのブログでご紹介します。
陸上自衛隊釧路駐屯地での中学生の職場体験活動
Q1 教育長の認識
今年度、市内の中学生75人が、陸上自衛隊釧路駐屯地で、職場体験活動を行ったことが、明らかになりました。どうして自衛隊だけ問題視したかといいますと、平成27年に安保法制が成立し、集団的自衛権が認められ、更に敵基地攻撃能力について閣議決定されました。これによって日本も戦争に巻き込まれる恐れが現実的になり、以前の自衛隊とは様相を異にしているからです。
このような中学生の職場体験の受け入れは全国的に行われ、それを自衛隊も積極的にSNSなどでPRしており、中学生が迷彩服を着たり、自衛隊式の敬礼の訓練をしたり、なかには機関銃を備えた装甲車の前で記念撮影を行ったりしているのがアップされています。自衛隊のほうも将来の就職先として選んでもらおうとしている意図が見て取れます。教育長は中学生が自衛隊で職場体験することについては、どのような認識でいらっしゃるのか聞きします。
Q2 親の立場からの不安
防衛日報デジタルという自衛隊の広報誌電子版がありますが、その内容をみると、中学生が無邪気に戦車の上にのってピースサインを出して記念撮影などをしています。この防衛日報デジタルには、引率の先生のコメントとして「職場体験した生徒が、それがきっかけで自衛隊に入隊した」という話を紹介しています。
市民の間でも今の自衛隊の軍事力強化については賛否が分かれている問題であり、親なら危険な戦地にはいってほしくないと願うはずです。保護者への配慮を考えると、自衛隊を職場体験先にするのは慎重であるべきと考えます。そこで保護者への配慮という観点から、問題はないといいきれるのか、教育長の考えをお聞きします。
Q3 教員の立場からの不安
自衛隊への職場体験については、現場の先生方からも困惑した声がでています。先生方から、学習に必要な体験だから自衛隊に受入先になってほしいと要望したのではないと思われます。
そこで、自衛隊については、各学校の職員会議で自由な議論をしていただいて、その結果受入先一覧から外すという選択も可能にすべきではないかと思います。自衛隊での職場体験は、各学校において先生方の主体的判断で、行わないことも可能にするのが、民主的な教育環境になると考えますが、見解をお尋ねします。
Q4 子どもへの影響からの不安
職場体験では、施設見学を中心に行っていると答弁があったので、戦車など装甲車の前で記念撮影をすることもあるはずです。自衛隊の装備品には、有事の際武器として使用するものが多数あります。中学生はまだ社会的経験が浅く、判断力が未熟なことから、戦場で兵器になるものをカッコいいと誤解してしまう場合もあろうかと思います。安保法制によって、命の危険がより増したことを知らない子どもたちがいてもおかしくはありません。子どもたちが戦争を悪と考えるのではなく、好戦的な考えをもつことだって考えられます。
施設見学が内容と委員会審査で答弁がありましたが、自衛隊の見学会であれば、休日に授業とは切り離して行うことだってできるはずです。いざというときに武器をもって実力行使するところで、中学生が授業の一環として職場体験することは、教育的配慮が足りないのではないかと思いますが、見解をお願いします。
(参考) 釧路市内中学校の職場体験の一例
https://www.kushiro.ed.jp/sakuragaoka-j/htdocs/index.php?key=jovbct1mt-18