Julianne Moore
やっと念願の主演女優賞のオスカーを手にしたジュリアン・ムーア。
僕はこの人はいつかはアカデミー賞の主演女優賞を取るだろうとは
思っていましたが、ずいぶんと時間がかかってしまったものです。
コメディーからシリアスな役柄、アクションものや文芸作品とその
演じる範囲は広く、女優さんとしての演技力はずいぶん前から
高く評価されていました。
これまでオスカーのノミネートも何度もされていて実績は充分。
その他の映画祭の受賞歴も数多くあり、なぜアカデミー賞の主演
女優賞に選ばれないのか不思議なくらいでした。
早い時期の作品では1993年のハリソン・フォードの”The Fugitive"
「逃亡者」という映画の中で、病院の医師役でちょこっと出演しています。
無実をはらすために逃亡中のハリソンフォードがひそかに自分の
病院に戻るシーンがありますが、この時にハリソン・フォードを呼び
止める医師役を演じていたのがジュリアン・ムーアです。
ほんの数分間のシーンでしたがなぜか印象的な医師の役でした。
普通に見ればただの医師役だったかもしれませんがどこかにハリソン・
フォードを食ってしまうような空気を漂わせていたような、そんな強い
意志のある演技でした。短いシーンでしたが対等な存在感を示して
いたと感じる瞬間がありました。この凝縮された演技力に目をつけた
ハリウッドの映画関係者は少なくなかったようです。そのひとりである
S.スピルバーグも彼女のこの演技にほれ込みオーディション無しで
The Lost World Jurassic Park のサラ・ハーディン役に採用したほど
です。
僕はこの医師の役以来、この女優さんに注目するようになりました。
日本受けする濃いタイプの女優さんではありませんし派手な印象も
ありません。ただしあらゆるタイプの役柄を演じられる実力派の映画
俳優としてハリウッドでの評価は非常に高いものがあります。
デビューしたての若い頃から演技には定評がありました。
1995年公開の ”Nine Months"、 ”Assassins"、 1997年の
”The Lost World Jurassic Park" などでお馴染みになりましたが
何といっても評価の高いのはPaul Thomas Andersen の”Boogie Night”
や ”The End of the Affair”、"The Hours" などでしょうか。
”Boogie Nights" は彼女の俳優としての力量を世間に知らしめ、その
存在を認識させた作品としても良いかと思います。アメリカ独特の文化
を扱った映画で切れ味のある演技でした。
今回のアカデミー主演女優賞を受賞した映画’’Still Alice''は
Lisa Genovaという作者によるベストセラー小説を映画化したものです。
ジュリアン・ムーアはアカデミー賞受賞までにその演技に対しあらゆる
映画関係の受賞式で既に15個以上の女優賞を受賞していました。
つまりアカデミー賞までにすべての女優賞を総ナメにしていたと
言ってもよいくらいで、ウェブ上ではJulianne Mooreのアカデミー主演
女優賞は決定的だと予想していた批評家たちも多くいました。
ですので、今回のアカデミー主演女優賞のノミネートでは、この映画
関連では唯一のノミネートだと思いますが、すでに主演女優賞は彼女に
決定していたようなものなのでした。それだけ傑出していたということ
でしょう。
この映画の役作りのために、彼女は、2人の子供の母親である50才の
元看護婦、Sandy Oltzにアルツハイマーについて様々な質問や相談を
していました。
Sandyは朝から晩まで働くハードワーカーでちょうど映画の中の主人公
Alicetと良く似た条件を持ち合わせていました。そしてSandy自身もアルツ
ハイマーに罹患していました。看護婦としてまた罹患者としての彼女の
経験談は見事に映画に反映されることになるのでした。
ジュリアン・ムーアが授賞式の後、一番最初に感謝の気持ちをSandy
Oltzに伝えたのは言うまでもありません。
Julianne Moore
受賞のスピーチのジョークがナイス。
“Thank you so much,” Moore, 54, said as she accepted her statuette
in a dazzling custom Chanel gown.
“I read an article that said that winning an Oscar could lead to living
5 years longer—If that’s true I’d really like to thank the Academy
because my husband is younger than me.”
彼女のご主人は彼女より年下の45才。洒落たジョークです。
頭が切れないとこういうジョークは咄嗟には出てきません。
アルツハイマーの患者を演じたという下敷きがあるからこそ
受けるジョークなのですね。
この映画は日本では6月頃にに公開される予定です。
やっと念願の主演女優賞のオスカーを手にしたジュリアン・ムーア。
僕はこの人はいつかはアカデミー賞の主演女優賞を取るだろうとは
思っていましたが、ずいぶんと時間がかかってしまったものです。
コメディーからシリアスな役柄、アクションものや文芸作品とその
演じる範囲は広く、女優さんとしての演技力はずいぶん前から
高く評価されていました。
これまでオスカーのノミネートも何度もされていて実績は充分。
その他の映画祭の受賞歴も数多くあり、なぜアカデミー賞の主演
女優賞に選ばれないのか不思議なくらいでした。
早い時期の作品では1993年のハリソン・フォードの”The Fugitive"
「逃亡者」という映画の中で、病院の医師役でちょこっと出演しています。
無実をはらすために逃亡中のハリソンフォードがひそかに自分の
病院に戻るシーンがありますが、この時にハリソン・フォードを呼び
止める医師役を演じていたのがジュリアン・ムーアです。
ほんの数分間のシーンでしたがなぜか印象的な医師の役でした。
普通に見ればただの医師役だったかもしれませんがどこかにハリソン・
フォードを食ってしまうような空気を漂わせていたような、そんな強い
意志のある演技でした。短いシーンでしたが対等な存在感を示して
いたと感じる瞬間がありました。この凝縮された演技力に目をつけた
ハリウッドの映画関係者は少なくなかったようです。そのひとりである
S.スピルバーグも彼女のこの演技にほれ込みオーディション無しで
The Lost World Jurassic Park のサラ・ハーディン役に採用したほど
です。
僕はこの医師の役以来、この女優さんに注目するようになりました。
日本受けする濃いタイプの女優さんではありませんし派手な印象も
ありません。ただしあらゆるタイプの役柄を演じられる実力派の映画
俳優としてハリウッドでの評価は非常に高いものがあります。
デビューしたての若い頃から演技には定評がありました。
1995年公開の ”Nine Months"、 ”Assassins"、 1997年の
”The Lost World Jurassic Park" などでお馴染みになりましたが
何といっても評価の高いのはPaul Thomas Andersen の”Boogie Night”
や ”The End of the Affair”、"The Hours" などでしょうか。
”Boogie Nights" は彼女の俳優としての力量を世間に知らしめ、その
存在を認識させた作品としても良いかと思います。アメリカ独特の文化
を扱った映画で切れ味のある演技でした。
今回のアカデミー主演女優賞を受賞した映画’’Still Alice''は
Lisa Genovaという作者によるベストセラー小説を映画化したものです。
ジュリアン・ムーアはアカデミー賞受賞までにその演技に対しあらゆる
映画関係の受賞式で既に15個以上の女優賞を受賞していました。
つまりアカデミー賞までにすべての女優賞を総ナメにしていたと
言ってもよいくらいで、ウェブ上ではJulianne Mooreのアカデミー主演
女優賞は決定的だと予想していた批評家たちも多くいました。
ですので、今回のアカデミー主演女優賞のノミネートでは、この映画
関連では唯一のノミネートだと思いますが、すでに主演女優賞は彼女に
決定していたようなものなのでした。それだけ傑出していたということ
でしょう。
この映画の役作りのために、彼女は、2人の子供の母親である50才の
元看護婦、Sandy Oltzにアルツハイマーについて様々な質問や相談を
していました。
Sandyは朝から晩まで働くハードワーカーでちょうど映画の中の主人公
Alicetと良く似た条件を持ち合わせていました。そしてSandy自身もアルツ
ハイマーに罹患していました。看護婦としてまた罹患者としての彼女の
経験談は見事に映画に反映されることになるのでした。
ジュリアン・ムーアが授賞式の後、一番最初に感謝の気持ちをSandy
Oltzに伝えたのは言うまでもありません。
Julianne Moore
受賞のスピーチのジョークがナイス。
“Thank you so much,” Moore, 54, said as she accepted her statuette
in a dazzling custom Chanel gown.
“I read an article that said that winning an Oscar could lead to living
5 years longer—If that’s true I’d really like to thank the Academy
because my husband is younger than me.”
彼女のご主人は彼女より年下の45才。洒落たジョークです。
頭が切れないとこういうジョークは咄嗟には出てきません。
アルツハイマーの患者を演じたという下敷きがあるからこそ
受けるジョークなのですね。
この映画は日本では6月頃にに公開される予定です。
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