湯島天神で梅見

湯島天神

梅の花と言えば湯島天神

学問の神様である菅原道真公を祀ってある湯島天神はこの時期
受験合格祈願の絵札が山積みです。一番上にある絵札には両目を
入れたダルマが描かれている合格お礼の絵札も見受けられます。
希望校に合格したんでしょう。良かったですねえ。

またいろいろな種類の梅の花があることでも有名です。
東風吹かば　にほひおこせよ　梅の花、と来れば飛び梅ですねえ。
一夜にして大宰府まで梅の花が飛んで行くなんてロマンです。


湯島の白梅。


湯島天神は泉鏡花原作の「婦系図」ー湯島の白梅でも有名です。
早瀬主税が自分の師により無理やりお蔦と別れさせられる、有名な
泣かせる場面があります。新派で水谷八重子が演じたり、何度も
映画化されていますので古い世代の方にはお馴染みの舞台です。

実は作者泉鏡花にも同じ経験があり、鏡花の師であった尾崎紅葉
から自分の愛人である芸者との仲を反対されて、やむなく距離を
置かざるを得なくなった過去がありました。しかも尾崎紅葉は
それからまもなく死んでしまいますので、泉鏡花にはそうとう
堪えた出来事ではなかったかと思われます。それをそのまま
題材にして発表したのが「婦系図」ですから、泉鏡花にとっては
思い入れの強い作品ではなかったでしょうか。

菅原道真に泉鏡花所縁の湯島天神。梅が見ごろです。